クオリティーの高い左腕のMLB入りのプロセスがスタート
現地2023年11月27日、横浜DeNAベイスターズのエース左腕、今永昇太投手が正式にポスティングを受理されことがMLBのオフィスから発表されました。
今永投手のポスティング・ウィンドウは山本投手と同じ45日間開かれます。(山本投手の記事でポスティング・ウィンドウは30日と書いたのですが、45日に訂正させていただいております。失礼しました)。期限は現地1月11日。それまでに合意に至らなければ、ベイスターズに戻ることになります。
今永投手は山本投手と同じプロセス
フィルター1: 9シーズン未満=ポスティング
福岡県立北筑高校から駒澤大学を経てベイスターズ入りした今永投手は2016年に一軍デビュー。2020年の120試合の短縮シーズンも含めて2023シーズンまで計8シーズン在籍。NPBのサービスタイムは145日の一軍登録を1年と見なしますが、今永投手のサービス・タイムは正確には不明ですが、2020年は9試合の登板にとどまったものの、その間も特に1軍から外れてはいなかったと思われ、8年の国内FA権保有選手の1人となっております。
リリース・フィーは下記の通り。
- $25M未満で合意した場合→20%
- $25,000,001〜$50Mで契約した場合
- 最初の$25Mに対して →20%
- 次の$25Mを超える額に対して→17.5%
- $50,000,001以上の契約
- 最初の$25Mに対して →20%
- 次の$25Mを超える額に対して→17.5%
- $50Mを超える部分に対して→15%
- 契約にSupplemental Fee(余剰の料金)がある場合、サイニング・ボーナス(契約金)あるいは、Vesting Option(〜を達成すれば$〜)がある場合はそれぞれ15%。
- マイナー契約の場合は、契約金の25% + 40manロースターに登録された場合の追加料金が加算されます。
フィルター2:ISBPの考慮
- 年齢は25才以上
- 外国のリーグ(=NPB)で少なくとも6シーズン経過
今永昇太投手は1993年9月1日生まれで現時点で30才。そして上述のようにNPBで8年を過ごしているので、獲得したクラブはISBP(International Signing Bonus Pool)の削減を考慮しなくて良いという立場です。山本投手同様、リリース・フィーのみの考慮で良いので、オファーは多数出てくる見込みです。
WBC ファイナルの米国戦の先発
今永投手と言えば、やはり2023年のWBC 決勝の米国戦での先発マウンドですね。
2.0 IPで30球、被安打4、失点1、BB 0、SO2、HR 1とやや打ち込まれた感もありましたが、ゲームメイクしたのは事実。
打たれた4安打は、1回にマイク・トラウトにRFへ2塁打。2回に当時絶好調だったトレイ・ターナーにソロHR、J.T. リアルミュートにLFへシングル
、ティム・アンダーソンにCF前シングルという4安打。この経験は大きかったと思います。
WBCファイナルの2イニングでの4シームのMAXは94.3mph。スライダーが81-82mph、スプリットが82-83mph、カーブが71-73mphというところでした。
2023年の成績
2023年のベイスターズでの成績は22試合で148イニングを投げ、7勝4敗でERA 2.80。S0は174、BBはたったの24です。
精密なコマンドに期待がかかる
今永投手の4シームはアベレージにすると92-93mphというところ。MLBではかなりバッターが強振してくるレンジでもあります。連打が続くとかなり厳しい投球にはなりそうですが、自慢のコマンドと変化球とのMIXで打者のタイミングをいかにずらすか?が大きなポイントになりそうです。4シームはMLBの環境にいればアップする可能性は大。
MLBの各クラブは山本投手との交渉がうまく行かなかった場合、今永投手に切り替えてきそうです。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント