A’s、インパクト大のロスター調整を行う!
現地2024年7月18日、MLBは束の間のオールスター休みで、いよいよ現地19日から後半戦がスタートします。そんな中、今季の序盤は前年と違っていい戦いぶりを見せるも、やはり若手だけでは限界があるのか、ア・リーグ西地区最下位になっているオークランド・アスレチックスに動きがあります。
チームNO.1プロスペクトのジェイコブ・ウィルソン(Jacob Wilson)をメジャーに昇格させることを決定しました。
2023年ドラフトの1巡目
ジェイコブ・ウィルソンですが、2002年3月30日生まれの22才。右投げ右打ちのSSです。
カリフォルニア州出身で大学はアリゾナ州のグランド・キャニオン大に進学。2023年、大学3年終了の21才の時にアマチュア・ドラフトでオークランド・アスレチックスから1巡目指名されてプロ入り。全体順位は6位です。
Pre-2024のトップ・プロスペクト・ランクでは68位でしたが、シーズンが始まり、現時点でのランキングは50位にアップ。アスレチックス内のトップ・プロスペクト・ランクではもちろん1位です。
2023年ドラフトのデビューは5人目
2022シーズンを前にCBAが更新され、トップ・プロスペクトがFA資格を取得するのを1年遅らせるMLS操作がほぼなくなりました。むしろ早期にデビューさせることへのインセンティブを与えることで、デビューする選手が多くなりました。
2024年ドラフトにおいてもDバックスとオリオールズがProspect Promotion Incentive Picksとして、NO.31、32ピックを獲得しています。Dバックスはコービン・キャロルのインセンティブ、オリオールズはガナー・ヘンダーソンのそれですね。
2023年ドラフトで最も早くデビューしたのはエンゼルスのノーラン・シャニュアル(全体11位)。大谷選手の囲い込みに必死でドラフト・イヤーの2023年にデビューさせ、今季も中心選手として活躍。そのほかにも、レンジャーズのワイアット・ラングフォード(全体4位)、オールスターのスターターにも選ばれたポール・スキーンズ(全体1位)、ブレーブスのハーストン・ウォルドレップ(全体24位)らがおり、ジェイコブ・ウィルソン(全体6位)は5人目となります。
AVG.400 近く!マイナーで打ちまくり!!
このジェイコブ・ウィルソンですが、とにかくマイナーでの成績が驚異的です。
ドラフト・イヤーの2023年はまずルーキーからスタートし、すぐにクラスA+に昇格。初年度はシーズン後半からの参加となるのでいわばプロとしての最初の腕試しという具合で、2つのレベルで26試合に出場し、AV.333、OBP .391、SLG .475、1 HR、13 RBIをマーク。
そしてプロとしての本格的なシーズンのスタートとなった今季はとんでもない数字をマーク。今季はダブルAからスタート。この時点でアスレチックスの期待が現れているのですが、4月から5月の1ヶ月で22試合に出場。88-40をマークし、AVG.455、OBP .473、SLG .705、OPS 1.178、HR 3、RBI 19、二塁打13。
5月初旬からトリプルAに昇格。19試合に出場し、83-33、AVG.398、OBP .444、SLG .639、OPS 1.083をマーク。HR 4、RBI 12。6月半ばに膝の腱炎で1ヶ月ほど休み、ルーキー・リーグでリハビリ出場。当然のごとく、AVG .571をマークしています。その膝も完治したものと考えて良さそうです。
(YOUTUBE)A’s Jacob Wilson has big offensive night | MiLB Highlights
ムーキーのマイナー時代よりもすごい!
現在の超一流選手でマイナー時代に打ちまくってメジャー昇格を果たした代表格と言えばムーキー・ベッツではないでしょうか。ムーキーは2013年、20才の時にクラスA+とクラスAを併せてAVG.314、OBP .417、SLG .507、OPS .923をマーク。
翌2014年にはメジャー昇格を果たしたのですが、メジャー昇格まではダブルAとトリプルAを併せてAVG.346、OBP .431、SLG .529、OPS .960をマーク。とにかくマイナーで打ちまくったというのがムーキーでしたが、ジェイコブ・ウィルソンはそのムーキーのマイナー時代の成績を上回っての昇格。
どうなるのか、面白そうですね。
SS起用の見込み
今季、アスレチックスのSSはマックス・シューマンがメインで守っています。
AVG.245、OBP .339、SLG .347で大きいのはないですが、かなり頑張っている数字です。
ジェイコブ・ウィルソンが上がってくるということでアスレチックスはマックス・シューマンを3Bに移動させ、ジェイコブ・ウィルソンをSSに起用する見込みです。2Bには2年目のザック・ゲロフ(=2023年でルーキーステータス超え)がおり、AVG.204ですが、12HRを放っているのが魅力ゆえにゲロフはそのまま。今、エイブラハム・トロがILに入っているので、この内野はこの体制で行くことになりそうです。
父はあの超絶SS、ジャック・ウィルソン!
最後に血縁関係を。ジェイコブ・ウィルソンはあの超絶SS、ジャック・ウィルソンの息子さんです。ジャック・ウィルソンはメジャー歴代の中でも指折りのSS。しかも2004年にはシーズン201安打を達成。打撃も凄かったのです。
大学の3年時にはお父さんがコーチを務めておりました。
ジェイコブ・ウィルソン、楽しみですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント
✖︎ルーキーのアレックス・ゲロフ
◯2年目のザック・ゲロフ
申し訳ありません!!