2023年野球殿堂(HOF: Hall of Fame)結果
現地2023年1月24日、2023年のHall of Fame(HOF:野球殿堂)の投票が行われ、フィリーズ、カージナルスでプレーしたスコット・ローレン( Scott Rolen )が6度目の投票資格で見事に殿堂入りとなりました。
【YOUTUBE】Hot Corner Hall of Famer: Scott Rolen Highlights | St. Louis Cardinals
2023年に殿堂入りとなったのはスコット・ローレンと、2022年12月の野球殿堂入り委員会(Era Committee)で選ばれたフレッド・マグリフ(Fred McGriff)の2名となります。
資格選手、投票方法
野球殿堂の投票はBBWAA(全米野球記者協会)に所属する記者によって投票され、現役を10年以上重ね、引退後5年が経過した選手が対象。
殿堂入りとなるには、
- 得票率が75%以上を得た選手が晴れて殿堂入りとなる
- この際、得票率5%未満だった選手はその年限りで殿堂入りの機会は無くなる
- 得票率が5%から74%の間で、その年に選ばれなかった候補者は次年度の審査・選考に持ち越される。
- 持ち越しは最大10年(2014年にルール改正。それまでは15年だった)。11年目からはリストに名前がなくなる。
詳細は下記の記事をご覧ください。
投票結果
現地2023年1月24日に行われた投票の結果です。
Player | 得票数 | 得票率 % | 投票回数 |
---|---|---|---|
スコット・ローレン(Scott Rolen) | 297 | 76.30% | 6th |
トッド・ヘルトン(Todd Helton) | 281 | 72.20% | 5th |
ビリー・ワグナー(Billy Wagner) | 265 | 68.10% | 8th |
アンドリュー・ジョーンズ(Andruw Jones) | 226 | 58.10% | 6th |
ゲイリー・シェフィールド(Gary Sheffield) | 214 | 55% | 9th |
カルロス・ベルトラン(Carlos Beltran) | 181 | 46.50% | 1st |
ジェフ・ケント(Jeff Kent) | 181 | 46.50% | 10th |
アレックス・ロドリゲス(Alex Rodriguez) | 139 | 35.70% | 2nd |
マニー・ラミレス(Manny Ramirez) | 129 | 33.20% | 7th |
オマール・ビスケル(Omar Vizquel) | 76 | 19.50% | 6th |
アンディー・ペティット(Andy Pettitte) | 66 | 17% | 5th |
ボビー・アブレイユ(Bobby Abreu) | 60 | 15.40% | 4th |
ジミー・ロリンズ(Jimmy Rollins) | 50 | 12.90% | 2nd |
マーク・バーリー(Mark Buehrle) | 42 | 10.80% | 3rd |
フランシスコ・ロドリゲス(Francisco Rodriguez) | 42 | 10.80% | 1st |
トリイ・ハンター(Torii Hunter) | 27 | 6.90% | 3rd |
ブロンソン・アローヨ(Bronson Arroyo) | 1 | 0.30% | 1st |
R. A. ディッキー(R.A. Dickey) | 1 | 0.30% | 1st |
ジョン・ラッキー(John Lackey) | 1 | 0.30% | 1st |
マイク・ナポリ(Mike Napoli) | 1 | 0.30% | 1st |
ヒューストン・ストリート(Huston Street) | 1 | 0.30% | 1st |
マット・ケイン(Matt Cain) | 0 | 0% | 1st |
ジャコビー・エルズベリー(Jacoby Ellsbury) | 0 | 0% | 1st |
アンドレ・イーシア(Andre Ethier) | 0 | 0% | 1st |
J.J.ハーディー(J.J. Hardy) | 0 | 0% | 1st |
ジョニー・ペラルタ(Jhonny Peralta) | 0 | 0% | 1st |
ジャレッド・ウィーバー(Jered Weaver) | 0 | 0% | 1st |
ジェイソン・ワース(Jayson Werth) | 0 | 0% | 1st |
トッド・ヘルトンはわずかに75%に届かず、次回の投票に持ち越しとなりました。10度目の投票となったジェフ・ケントは、46.5%でこちらも届かず。一旦はお預けとなり、今後マグリフのように殿堂入りとなる可能性は残っています。
初年度で大きく入ってきたのがカルロス・ベルトラン。サイン・スティーリングの問題で、どうなるか?と思いましたが、記者たちはむしろ影響は薄いと考えたようです。初年度ではK・ロッドことフランシスコ・ロドリゲスもなかなかの得票です。
しかし、トリイ・ハンターが伸びませんね。
なお、青文字の選手は5%に満たなかったということで次回からは投票の対象ではなくなります。
スコット・ローレンの実績
スコット・ローレンの実績を簡単に。
- MLB 通算 17シーズン
- フィリーズ:1996-2002前半
- カージナルス: 2002-2007
- ブルージェイズ:2008後半 – 2009
- レッズ:2009-2012
- 通算成績
- 2077 安打/ 316 HR/1287 RBI /118 SB/ 1211 RUN
- 打率.281、OBP .364、SLG .490、OPS .855、OPS+ 122
- rWAR: 70.1
- 1997 NL ROY(Rookie of the Year)
- NL オールスター出場:7度 (2002-2006, 2010 & 2011)
- NL ゴールドグラブ賞受賞:8度 (1998, 2000-2004, 2006 & 2010)
- NL シルバー・スラッガー賞受賞:1度 (2002)
- 20HR以上のシーズン: 10度 (1997-2004, 2006 & 2010)
- 30HR上のシーズン: 3度 (1998, 2002 & 2004)
- 100 RBI 以上のシーズン: 5度 (1998 & 2001-2004)
- 100 Runs Scored 以上のシーズン: 2 度(1998 & 2004)
- ワールドシリーズ制覇(2006 STL)
フレッド・マグリフ
フレッド・マグリフは2022年12月に行われたEra Committeeによる投票で16票を集め、殿堂入りを果たしました。
なお、この時のERA COMMITEEではヤンキースのドン・マッティングリー氏が8票、カート・シリングが7票を獲得。しかし、選出に必要な12票には届きませんでした。ブレーブスで2度のMVPを獲得したデール・マーフィーは6票を獲得しています。
なお、ERA COMMITTEの対象となったMVP7度受賞のバリー・ボンズとサイヤング賞を7度受賞したロジャー・クレメンスは、4票以上を集めることができませんでした。
お読みいただき、ありがとうございました。
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