トレバー・ストーリーが復帰
現地2023年8月8日、フェンウェイパークで行われているロイヤルズとの3ゲームシリーズのGame2でレッドソックスはトレバー・ストーリーを3番SSでスタメン起用。
トレバー・ストーリーは2022年9月11日以来の復帰となりました。
ストーリーは1月にトミー・ジョン手術の改良版を実施
トレバー・ストーリーは、2023年1月11日にトミー・ジョン手術を実施。
トレバー・ストーリーはコロラドの最終年から右肘を傷めており、この日がいつか来るのではないかと予想されてはおりました。要手術となったのはオフのトレーニング中で、2023年の年明けにそれが判明。仮に2022シーズン終了直後に実施したなら、もう少し早く復帰できたのですが、長期契約もあり大きな穴はあけたくなかったのでしょう。やや判断が遅れました。これはもう致し方ありません。
トレバー・ストーリーが行ったトミー・ジョン手術をもう少し細かく記載すると、右肘のUCL(Ulnar Collateral Ligament : 尺側側副靭帯「しゃくそく そくふく じんたい」)の内部固定手術です。これはESPNのジェフ・パッサン氏も書いていましたが、トミー・ジョン手術の「改良版」とも言われており、通常のトミージョン手術より復帰のタイムテーブルが早いということです。
UCLの損傷度合いは選手によって様々で、トレバー・ストーリーの場合、断裂状態にまで至っていなかったようですから、この手術の実施を選択したようです。
通常のトミー・ジョン手術なら、投手だと復帰まで18ヶ月は見ておいた方が良いのですが、ちょうど7ヶ月で復帰したことになります。
TJSはメスを入れないわからないことも
TJS(トミー・ジョン・サージェリー)は事前にMRIを撮影し、セカンドオピニオンももとめて慎重に実施しますが、MRIの画像を見ても正確にわからないことも多く、実際はメスを入れないと損傷具合がわからないとも言われています。
ブライス・ハーパーの場合
同じく野手でトミー・ジョン手術を行ったケースではフィリーズのブライス・ハーパーがいます。ブライス・ハーパーは2022年11月23日に実施。
ハーパーの場合、手術前はストーリーと同じ内部固定手術にするか、あるいは通常のTJSにするか判断出来兼ねたケースでした。
実際、当日にメスを入れたことで、完全なTJSが必要とされるほど大きな断裂が見つかり、それを実施したとのこと。
MRIの画像診断もなかなか大変で、はっきりと映っていれば良いですが、そうでない場合も当然あるでしょうから、メスを入れないとわからないというのはそういうことだと思います。断裂していると100%言い切れない状況が多々あるのでしょう。
ブライス・ハーパーは2023年5月2日に復帰。5ヶ月強での復帰です。彼の場合はDHからスタート。
ディディ・グレゴリアスの場合
ストーリーと同じSSでの手術で行けば、ディディ・グレゴリアスのケースがあります。
ディディの場合、2018年10月にTJSを受け、約8カ月後の2019年6月にはSSを守っていました。もうUCLの状態が深刻だったのがわかっていたので、オフに入りすぐに実施したということです。
コーリー・シーガーの場合
現レンジャーズのコーリー・シーガーはドジャース時代の2018年5月にトミージョンを実施。
2019年の開幕からSSを守りましたので、11ヶ月ほどで復帰となりました。シーガーの場合、オフの時間をうまく利用できた手術のタイミングでした。
大谷選手の場合
大谷選手は2018年10月、オフシーズンに入ったタイミングで即手術を実施。
投手としては2019シーズンは回避しましたが、打者として2019年5月7日に復帰しています。打者としての復帰は、7ヶ月強です。
以上、トミー・ジョン手術をした野手の実戦復帰が気になったのでまとめてみました。
フル・トミージョン手術をしたなら、ディディのような8ヶ月ほどで守備に就く復帰も過去にあったということ、打撃だけなら7ヶ月ほどで復帰できそう。
さらに改良版の内部固定手術だとストーリーのように7ヶ月ほどで守備にも就けるケースが出たということになりそうです。
これはもう個人差があってなんとも言えないですが、一応そのような目安が出来たかなとも思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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