実はヒヤヒヤだった3戦目
現地2023年8月21日、レッドソックスはブロンクスでヤンキースとのシリーズ・ファイナルを行いました。
このゲームでレッドソックスはオープナーを使用。ブルペンのジョシュ・ウィンコウスキーが先発し、ロングリリーフに安定しているニック・ピベッタが後を継ぐというプランでしたが、果たしてライバル相手にどうなるのか?というのがポイントでした。
6回まで2人でゲームメイク
レッドソックスは1回表にラファエル・デバースの今季29号で先制。ヤンキースは3回裏にカイル・ヒガシオカが右中間スタンドにソロHRを放ち、1-1の同点。
このオープナーは結果的には成功。ウィンコウスキーは1イニングを1BBのみの出塁に抑え、ニック・ピベッタは、2回から5回までは1失点で乗り切りました。
互いに動いのは6回。レッドソックスはデバースのシングルをきっかけにジャスティン・ターナーが四球で出塁。ここで打席には吉田選手が入ります。
吉田選手が放った打球は2Bゴロ。お誂えむきのダブルプレーになりかけたのですが、2Bのグレイバー・トーレスの送球がSSのアンソニー・ボルピーの体勢が崩れるようなコースとなり、これでバランスを失ったボルピーが1塁へ悪送球。
これをラファエル・デバースが2塁から激走し、レッドソックスが2-1と勝ち越します。その後、デュランもシングルでつなぎますが、ストーリーが見逃し三振に倒れて1得点のみ。なお、ストライク判定に不満だったストーリーをかばうため、アレックス・コーラ監督が退場処分となりました。
そして6回裏、2連続三振を奪っていたビベッタでしたが、グレイバー・トーレスに左中間スタンドにソロHRを許し、2-2のタイスコアに。
7回にともに3得点
7回表、レッドソックスは2アウト2塁でラファエル・デバースが敬遠四球。
しかし、レッドソックスにはジャスティン・ターナーがおりました。ターナーは、マイケル・キングの初球のスウィーパーを捉え、左中間に3ランHR!レッドソックスが5-2と勝ち越します。
7回裏、レッドソックスのマウンドにはジョン・シュライバー。セットアップでゲーム終盤に向けてしっかりと締めたいところでしたが、この日のシュライバーは、コマンドが悪く、ノーアウトランナー1、2塁のピンチを迎えます。ここでバッターはアンソニー・ボルピー。その初球、ど真ん中に投じられた4シームをボルピーが右中間スタンドに弾き返して、これが3ランHRとなり、ヤンキースが一気に5-5の同点に持ち込みます。
その後、四球で出たカイル・ヒガシオカを1塁に置いて、アーロン・ジャッジに打席が回りましたが、ここはシュライバーが踏ん張ってジャッジを三振に。このイニングは3失点のみで乗り切りました。
8回裏を守り抜く
非常に危なかったのは8回裏のこと。投手はクリス・マーティンにスイッチ。マーティンは先頭のアイザイア・カイナー=ファレファにシングルを打たれ、勝ち越しのランナーを許します。
ベイダー、マッキニーと打ち取ったマーティンは2アウト1塁でアンソニー・ボルピーを迎えます。2球目、スプリッターを投じるタイミングでヤンキースはスチールを敢行。これをボルピーがLF前に弾き返し、ヒットエンドランの形に。LFのレフスナイダーがスリップしたのを見て、IKFは一気に本塁へ突入。これをストーリーがカットに入りホームに返球。タイミングはアウトでしたが、判定はセーフに。
レッドソックスはこれにチャレンジをかけ、一旦はアウトに。ところがこの後、ヤンキースがコナー・ウォンがホームベースを塞いだとしてチャレンジをかけます。ちょうど送球が走路を塞ぐところに来たため難しい判定となりましたが、VTRの結果、ウォンが走路を塞いだことにはならず、判定はアウトに。
ここは危ないところでした。ここで勝ち越されていれば、この日は難しかったかもしれません。
JTが勝ち越し打
9回表、ヤンキースはクレイ・ホームズを投入。レッドソックスはイニング先頭のパブロ・レイエスが初球を叩いてCF前シングルで出塁。
レイエスは2盗も決めてチャンス拡大。つづくベルドゥーゴも四球で出て、ノーアウト1、2塁でデバースに打席が回ります。絶好の場面でしたが、デバースは3Bゴロで危うくダブルプレーに、しかしアウトは1つのみ。
そして1アウト1、3塁でジャスティン・ターナーが打席に。ターナーも勝負が早かったです。2球目、アウトローへの変化球に対応したターナーはこれをRF線に弾き返し、パブロ・レイエスが生還。6-5と勝ち越しに成功します。
ジャンセン、ヒヤヒヤのクロージング
9回裏、マウンドにケンリー・ジャンセンが上がりました。ジャンセンは先頭のグレッグ・アレンにRFへ二塁打を打たれて、いきなりの同点のランナーを出してしまいます。
つづくDJ・ルメイヒューにはデッドボールでサヨナラのランナーも。ノーアウト1、2塁でアーロン・ジャッジという最悪の場面を迎えましたが、ここをジャンセンが踏ん張ってジャッジを三振に取り、まずは1アウト。
ジャンセンはつづくグレイバー・トーレスからも三振を奪いあとアウト1つ。
打席には捕手で途中出場のベン・ロートベットが入ります。4球目、シンカーをうまく叩いたロートベットの打球は、右中間のブルペン方向へ。サヨナラHRを打たれたと思いましたが、CFのアダム・デュバルの足がウォーニング・トラックで止まり、CFフライに。
最後は粘られてヒヤヒヤでしたが、レッドソックスが接戦をものにし、6-5で勝ちました。これでレッドソックスは今季2度めのヤンキース・スウィープです。
ALWC レース
この勝利で65勝58敗としたレッドソックス。WCレースはご覧の状況となりました。
WC | Team | W | L | W% |
---|---|---|---|---|
1 | TB | 75 | 51 | .595 |
2 | HOU | 70 | 55 | .560 |
3 | SEA | 69 | 55 | .556 |
WC | Team | W | L | W% | GB vs SEA |
---|---|---|---|---|---|
4 | TOR | 69 | 56 | .552 | 0.5 |
5 | BOS | 66 | 58 | .532 | 3.0 |
6 | LAA | 61 | 64 | ,488 | 8.5 |
7 | NYY | 60 | 64 | .484 | 9.0 |
まずは勝率でブルージェイズと並びたいところですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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