100mph右腕が延長契約へ
現地2023年4月18日のこととなりますが、シンシナティ・レッズが、100mph右腕のハンター・グリーン(Hunter Greene)と6年の延長契約でサインしました。こちらはすでにオフィシャルとなっております。
🚨 HG EXTENDED 🚨#Reds RHP Hunter Greene has signed a 6-year contract extension through 2028, with a club option for 2029. pic.twitter.com/gYSn7BTwGg
— Cincinnati Reds (@Reds) April 18, 2023
ハンター・グリーンは2023年1月時点でMLSが1.000。この契約によって、レッズはハンター・グリーンの今季を含めた調停前の2年と、調停の3年間、さらにFA資格を満たした1年目を買い取ることになります。いわば、レッズはハンター・グリーンの投手としての出力が最大の期間をコントロール下に置くことになります。
契約内容
現時点で判明している契約内容はこのような感じです。
- 6年/$ 53M保証(2023-2028)
- サイニング・ボーナス:$2M
- 2023: $1M
- 2024: $3M
- 2025: $6M
- 2026: $8M
- 2027: $15M
- 2028: $16M
- 2029 : $21M クラブ・オプション( $2Mバイアウト)
2023年のサラリーは、$0.73Mと決まっていましたが、今回の延長契約はそれを上書きする形となっています。
また、この他にアウォード・ボーナスなども付随しており、保障額は$53Mですが、最大で $96.2Mになると言われております。
ハンター・グリーンとは
ハンター・グリーンと言えば、言わずと知れた100mphですが、1999年8月6日生まれの23才(現地2023年4月18日時点)。今季の8月の誕生日で24才になります。
2017年ドラフトのレッズの1巡目で全体順位は2位。
当初は二刀流!
カリフォルニア州の高校の出身で、高卒時にドラフトされた訳ですが、当初は実は二刀流でもありました。右打ちです。
ドラフト・イヤーの2017年にルーキー・リーグでも打席に立ち、30-7、打率.233、OBP .233、SLG .367、二塁打 2、三塁打 1、HR 0、RBI 3、SO 8という成績。
ハンター・グリーンは2019年にトミー・ジョン手術を受けたのですが、その手術から復帰後、2021年もダブルAとトリプルAで打席に立ってはいますが、19-3、6 SOということで、実質的にはドラフト・イヤーを最後に投手に専念してきたような感じです。
2018フューチャー・ゲームで102mph
さて、投手としてのハンター・グリーンですが、2018年にクラスAにおいて、18スタートで、68.1イニングを投げ、被安打66、自適点34、HR 6、奪三振 89、BB 23を記録。SO9は11.7で、BB9は3.0。
この年のオールスターのフューチャー・ゲームに選出され、102mphを投げ、大いに注目されました。
2019年にトミー・ジョン手術
完成度はまだまだなものの、かはり早い時期に上がってくるのではないか?と思われた矢先の2019年に右肘を傷め、トミー・ジョン手術を実施。
2020年はマイナー・リーグがキャンセルとなったため、その期間もリハビリに当てました。
2021年にダブルAで復帰したハンター・グリーンは、手術後もそのベロシティーは落ちることはありませんでした。2021年はダブルAとトリプルAの2レベルで投げ、双方を併せて21スタートで、106.1 IP、10勝8敗、ERA 3.30、H9は7.3、HR 9は1.1、BB9 は3.3、SO9は11.8。
2022年にデビュー
そしてメジャー・デビューを果たしたのは2022年。このシーズンは開幕ロスターに入るかどうか微妙でもありましたが、無事に開幕でメジャーに昇格。2022年4月10日のブレーブス戦でメジャー・デビューを果たしました。ハンター・グリーンは5イニングで92球を投げ、被安打4、失点3、ER 3、BB 2、SO 7、HR 2をマーク。チームも6-3で勝利し、見事に初登板、初勝利を上げたのでした。
2022年のハンター・グリーンはとにかくセンセーショナルで、デビュー後は投球の5割が100mph超えというとんでもないパフォーマンスを見せたのでした。
2022年は24試合に先発し、125.2 IPを投げ、被安打104、失点 64、ER 62、HR 24、BB 48、SO 164。
ベロシティーはすごいものの、回転の影響なのか、やたらに被HRの多いシーズンでもありました。HR9は1.7。ちなみに%で行くと、HR%は4.5で、リーグ平均の2.9%を大きく上回りました。SO%は30.9%でリーグ平均の22.5%を大きく上回っております。BB%は9.0%でリーグ平均の8.3%をやや超えています。
2023年はHR%が改善!
なお、2023シーズンのハンター・グリーンは、現地2023年4月18日時点で4試合に先発。17.0 IPを投げ、被安打20、ER 8、SO 24、BB 6、HR 1。
やはり被安打自体は多いのですが、HR%は、1.3%とかなり改善しています。
今季はまだ登板数が少ないこともありますが、現時点での4シームの平均ベロシティーはなんと99.2mph。現時点では2022年よりもスライダーとチェンジアップの割合を減らし、4シームを多めに投げております。
なお、現時点では勝ち負けはついておらず、ERAは4.24です。
30才までの契約
さて、今回の延長契約ですが、2028年は29才で開幕を迎え、8月に30才となるシーズンです。2029年のクラブ・オプションが行使されたとすると、30才まで継続。
そして31才でFAを迎えることになります。
ハンター・グリーンはまだ23才。これからの完成度に期待したいところです。とにかくベースとなる4シームの威力がすごいので、ここが多少落ちたとしても十分な強さをキープ出来ると思います。マックス・シャーザーやジャスティン・バーランダーがそうですね。
彼らくらいの投手になれるでしょうか?!
お読みいただき、ありがとうございました。
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