現段階では詳細は不明
現地2023年8月23日、今季23度めの登板でレッズ戦のマウンドに上った大谷選手は、2回途中、打者3人めの5球目でマウンドを降りることとなりました。
明らかなベロシティー・ダウン
腕の疲労ということで8月9日以来の13日を空けての登板でしたが、この日は立ち上がりからオフスピードのボールが中心。
今季、4シームのアベレージ・ベロシティーが96.8mphをマークしていた大谷選手ですが、この日は21球投げたうち、4シームは7球のみ。その4シームのMAXは1回表にマット・マクレインに投じた94.4mphにとどまりました。
この4シームをいかに速く見せるかという投球をしていた大谷選手は70mph台のスライダー、スウィーバーを多投。
この明らかなベロシティー・ダウンは腕によくない兆候ではありました。そして、2回表にクリスチャン・エンカーナシオン=ストランドに投じた94.2mphの4シームを投げた直後、大谷選手に明らかな異変が起き、ベンチから一平さん、ネヴィン監督、トレーナーが飛び出しました。
UCL損傷の疑い
試合後、GMのペリー・ミネイジアンが会見に臨みました。
GMの会見では、”between the game”と述べていたことから、Gm1で離脱してからGm2が始まる前に病院に行ったようです。「その診断の結果、残りシーズンの登板はシャットアウト」と発表しています。記者に「UCLか?」と聞かれて、「そうだ」と答えていますが、正確な状態はまだわかっていません。
UCLがTorn、つまり断裂かどうかは、MRIを撮影して、複数のドクターの所見を聞かないと判断できないところです。ただ、ベロシティー・ダウンは限りなくそれに近い現象だとは言え、まだそうとは決まっておりません。
現段階で決まったのは今季の登板がレッズ戦で最後になってしまったということだけです。
打者としては出場を継続しそう
今季の登板が無くなってしまった大谷選手ですが、現地2023年8月23日のレッズとのダブルヘッダーの2試合めにフル出場したように、打者としてはこのまま出場を続けると見て良さそうです。
ちょうど44号を放ったところでした。
なお、大谷選手の現地2023年8月23日終了時点の打撃成績は、HR 44本でこれはMLB NO.1。RBI 91は、ALで3位、打率.304もALで3位です。RBIも手の届きそうなところにあるので、2冠もあり得ます。
症状次第で手術も
仮にUCL断裂という重い症状で手術を選択する場合、シーズン終了直後に行うはずですから、これから1ヶ月の大谷選手はかなりスケジュールが慌ただしいことに。
フルのトミー・ジョン手術となった場合、投手なら1年半の離脱。
打者ならブライス・ハーパーが2022シーズンオフ直後に行い、5月に復帰した例から投手よりも早いとは言え、6−7ヶ月というところになります。
トレバー・ストーリーのように簡易版ならま1月に手術して8月に復帰した例があります。
オフにFA
また、大谷選手はこのオフ、FA資格を得ます。トレードデッドラインで動かなかったがゆえに、このオフに動くと注目されていました。
そして契約が大きな課題となります。これは大谷選手本人でなく、オファーするクラブ側のお話です。
筆者は二刀流ならこうなるというシナリオを考えていましたが、その想定もこの肘の怪我で崩れそうです。それはまた別の記事で。
まだ様子見ということで、いずれにせよ、大谷選手はかなり難しい選択を迫られることになりそうです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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