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ルーキーながらオールスターのスターターにも選出されたDバックスのコービン・キャロル。Dバックスをナ・リーグ西地区の首位争いの好位置に上げている原動力の1人でもあります。
投手ではオールスターでスターターも務めたザック・ギャレンの投球が際立っており、打者ではアレク・トーマス、クリスチャン・ウォーカーとともにやはりコービン・キャロルの活躍は目を引くものがあります。
2022シーズンのデビューからそのスピードには驚かされるばかりでした。
長打もあるコービン・キャロル
コービン・キャロルの身長は5フィート10インチ。177.8cmほどです。打撃が期待されるOFとしてサイズはかなり小さい方。しかし、前半戦の成績は、86試合ですでに89安打を放ち、打率.289、OBP .366、SLG .549、OPS.915をマーク。HR 18、二塁打 20、三塁打 3、RBI 48、盗塁 26、BB 32、SO 67。
サイズだけで見れば、スピードのある安打製造タイプの打者と思いきや、本塁打が18で、SLGを .549も叩き出しているのがコービン・キャロルの驚異的なところです。
オールスターの中継でも紹介されていましたが、シアトル出身で子供の頃のヒーローはイチロー選手だったとか。
6月には打率.291、OBP .348、SLG .631、HR 8、RBI 22、RUN 25でナ・リーグのROM(Rookie of the Month)にも選ばれました。
コービン・キャロルとは
コービン・キャロルは、2000年8月21日生まれの22才(現地2023年7月14日時点)。まもなく23才となります。ワシントン州シアトルのレイクサイド・スクール出身。左投げ左打ち。
オールスターでも特別にシアトル出身ということでアナウンスされていました。
2019年のアマチュアドラフト1巡目(全体16位)でアリゾナ・ダイヤモンドバックスから指名されてプロ入り。AZLダイヤモンドバックス(ルーキー・リーグ)にてプロキャリアをスタートさせ、31試合に出場した後、クラスAマイナスのヒルズボロ・ホップスに昇格。さらに11試合に出場。この年は併せて42試合に出場し、打率.299、OBP .409、SLG .487をマーク。しかも、この限られた期間にトリプルを7本も記録しています。
2020年はコロナ・パンデミックでマイナーがキャンセルとなったため、欠場を余儀なくされました。これがなければもう1年早くデビューしていたかもしれません。
2021年に右肩手術でシーズン・エンディング
2021年、シーズン前のマイナーリーグの再編成でハイAのヒルズボロに昇格し、最初の1週間で23打数10安打、二塁打2本、三塁打2本、HR 2本を放ち、打率.435、OBP .552、SLG .913と驚異的なスタートを見せます。
ところが、この年は7試合のみの出場にとどまります。右肩の手術を余儀なくされたのです。この年のシーズン・エンディングの右肩手術が2023シーズンのオールスター前の欠場の遠因でもあります。
2022年、ダブルAのアマリロ・ソッド・プードルズで開幕を迎え、58試合で打率.313、16HR、39 RBIをマーク。6月後半から7月上旬にかけて一旦、ルーキー・リーグに所属しますが、これはフューチャーズ・ゲームのNLのメンバーに選ばれた関係のロスター上の都合でそうなっただけだと考えられます。
7月10日にはトリプルAのレノ・エイセス(Aces)に昇格。リノでの33試合で打率.287、OBP .408、SLG .535、二塁打11、HR 7、RBI 22。盗塁は両レベルを併せて31。
2022年にMLBデビュー
2022年8月29日のフィリーズ戦で8番RFとしてメジャー・デビュー。クリストファー・サンチェスから二塁打を放ち、勝利に貢献。この試合は、Dバックスが4回途中まで0-7とリードされていたものの、4回と5回の両イニングで6得点を奪い、大逆転劇を演じました。コービン・キャロルは、4回にエラーで出塁して得点。5回には2点タイムリー2塁打を放っています。
MLBでは32試合で打率.260、OBP .330、SLG .500、HR 4、RBI 14。この時点でとんでもないルーキーだと大きな注目を浴びたのでした。
2023年3月に長期契約
そして2023年のシーズン前の3月11日、Dバックスは早速、手を打ちました。以下の内容でコービン・キャロルと契約です。
- 8 年/$111M (2023-30) + 2031 $28M クラブ・オプション
- サイニング・ボーナス:$5M (2023年5月15に支払い)
- $1M (23) 、$3M(24)、$5M(25)、$10M(26)、$12M(27)、$14M(28)、$28M(29)、$28M(30)、$28M(31)クラブ・オプション($5M バイアウト)
- 2028-30の間にMVPを獲得すれば、次ぎの年からサラリーは$5Mアップ
- 2028-30の間にMVPの投票で2-5位に入れば次の年から$2.5Mアップ
- 両条件を達成すれば最大で $7.5Mのベース・アップ
心配なのは右肩
コービン・キャロルはオールスター前の6月29日と7月6日にスイングで右肩を傷め、1週間で2度も離脱。オールスターの出場も危ぶまれました。これは上述で記載した、古傷です。幸い、怪我は深刻なものではなく、すぐに戦列に復帰し、オールスターにも出場しました。
デラクルーズ出現
NLのROYはコービン・キャロルで決定と思われた6月上旬。すごいのが出てきましたね。レッズのエリー・デラクルーズです。21才のスイッチ・ヒッター。
あまりにセンセーショナル過ぎて、かなり目立ってしまいますが、デラクルーズは現時点でデビューしてまだ1ヶ月。
ROYレースはコービン・キャロルが一歩リードというところですが、コービン・キャロルの懸念点はこの右肩の調子ということになります。
【YOUTUBE】Corbin Carroll is having a MONSTER season!! Is he the leader for NL Rookie of the Year?!
どうなるでしょうかね?
お読みいただき、ありがとうございました。
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