MIL 3 @ NYY (Final 13)
現地2023年9月10日、ブルワーズ@ヤンキース戦は白熱の投手戦となりました!
コービン・バーンズとゲリット・コールというサイ・ヤング賞受賞投手のマッチアップ。それだけでも注目に値するゲームでしたが、試合の中身も良かったです。
このゲームでブルワーズ投手陣はオートマティック・ランナーのついた延長10回においてもノーヒットノーランを継続。凄まじい投手力を見せつけました。
記録ならず
しかし、さすがに延長11回にノーヒットノーランは崩れてしまいます。
ここから、このゲームは違う展開を見せます。もはやデスマッチでした。
延長12回表、ブルワーズが2点を勝ち越し、ある程度の安全圏を確保したのですが、その裏、ヤンキースは本来のお家芸の一発構成で同点に。延長13回表、無得点となったブルワーズは後攻めのヤンキースにプレッシャーを与えることが出来ず、その裏、サヨナラ負けを喫してしまいました。
ノーヒットノーランは勝利しないと記録として残らないため、今シーズン5度めのノーヒットノーラン(完全試合含む)達成とはなりませんでした。
コービン・バーンズが8回までノーヒッター!
ブルワーズ先発のコービン・バーンズは、圧巻の投球でした。この日のヤンキースのスタメンには、リードオフにDJ・ルメイヒューが入り、アーロン・ジャッジとジャンカルロ・スタントンがともにが名を連ねる脅威の上位打線となっておりました。
コービン・バーンズはジャッジとジャンカルロ・スタントンの第1打席でともに三振を奪うと、以降も打線を完全に分断。初めて許したランナーは5回裏のイニング先頭のジャンカルロ・スタントンへの四球。このイニングではエバーソン・ペレイラにも四球を出し、2アウト1、2塁のピンチを迎えましたが、オズワルド・カブレラを得意のカットボールで仕留めて無得点に。
7回裏には、打球処理で心配な動きを見せたのですが、次のイニングにもマウンドに上がりました。
コービン・バーンズは8回、109球を投げて被安打0、スコアレス、BB 2、SO 7の素晴らしい投球でした。
ゲリット・コールも好投
ヤンキース先発のゲリット・コールも7回までブルワーズ打線をスコアレスに抑える好投を見せました。2回表に2アウト2、3塁のピンチを迎えましたが、ブライス・トゥランを2Bゴロに仕留めて乗っていきました。トゥランは9球も粘ったのですが、ここはコールの貫禄が勝ったというところです。
デビン・ウィリアムズもNO-NOを継続
ブルワーズは9回表に勝ち越したかったのですが、クレイ・ホームズにころっとひねられ、無得点。9回裏、ブルワーズのマウンドにはデビン・ウィリアムズが上がりました。デビン・ウィリアムズはジャッジの回るターンに当たったのですが、見事に三者凡退に。
サル・フレリックが執念のウォールキャッチ
ノーヒッターには好守がつきものですが、この日もそういうプレーが出ました。
10回裏、ブルワーズのマウンドはアブナー・ウリベ。1アウトからジャンカルロ・スタントンに四球を出し、2アウト、2、3塁でアンソニー・ボルピーを打席に迎えます。ボルピーはまっすぐ1本に絞っていたらしく、初球の98.2mphのシンカーに対応。これがせまいヤンキー・スタジアムの右中間に飛んでしまいます。
当たりからしてサヨナラになると思ったのと同時に、ブルワーズのCFのジョーイ・ウィーマーとRFのサル・フレリックが交錯するような形でウォール際でもつれ合い。完全に落としたと思いました。ところが、RFのサル・フレリックが執念でボールを掴み、このピンチを切り抜けます。
大怪我をしそうな怖いシーンでもありましたが、CFのウィーマーはその後もゲームに出続けました。
ここまではノーヒットノーラン継続の白熱の投手戦。
ジャンカルロ・スタントンが同点2ラン!
ここからはデスマッチ状態です。
11回表、ブルワーズはタイロン・テイラーのタイムリーでスコアレスの均衡を破り、ブルワーズが1-0とリード。
11回裏、マウンドにはジョエル・パヤンプス。1アウトからオズワルド・カブレラが二塁打を放ち、これでヤンキースのノーヒッターは消えたと同時にシャットアウトも無くなりました。ヤンキースが1-1の同点に。
12回表、ブルワーズは10回に怪我をしそうだったジョーイ・ウィーマーがニック・ラミレスから、勝ち越しタイムリー・ダブルを放って、2-1とブルワーズがリード。さらにアンドリュー・モナステリオの犠牲フライでもう1点を追加。3-1とリードを拡げます。
12回裏、投手はベテランのアンドリュー・チェイフィン。ヤンキースはジャンカルロ・スタントンが打席に。スタントンは4球目の甘く入ってきたスライダーを見逃さず、これを豪快にCFに運んで、一発で2点差を追いつきます。オートマティック・ランナーがいると1球が怖いですね。スコアは3-3。
13回表、ブルワーズはアンソニー・ミシービッチを攻めきれず、無得点。これで勝負ありというところでした。
その裏、カイル・ヒガシオカがサヨナラ・ダブルを放ち、ヤンキースが4-3で勝利を収めました。
バーンズ、2度めのNO-NOならず
上述の通り、ブルワーズは記録上はノーヒットノーラン達成ならず。
もし、達成していたなら、クラブとすればちょうど2年前の2021年9月11日に、当時のインディアンスを相手にコービン・バーンズ→ジョシュ・ヘイダーのリレーでコンバインド・ノーヒットノーランを達成して以来の記録でした。
コービン・バーンズは2連続でノーヒットノーランに絡むところだったのですが、惜しかったです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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