シーズン終了翌日に発表
現地2023年10月2日、ロサンゼルス・エンゼルスは、フィル・ネヴィン氏が来季は監督として指揮を執らず、このまま別れると発表しました。
エンゼルスとフィル・ネヴィン監督との契約は1年契約 (2023)プラス 2024 クラブ・オプション。今回は来季のオプションを行使しないことに決めたということです。
GMのペリー・ミネイジアンも去就が問われる
同時に、2021年からGMロールに就いているペリー・ミネイジアンもその去就が注目され始めました。
エンゼルスは今オフ、大谷選手がFAとなることから、そのケアをトップ・プライオリティにするため、編成トップは代えないだろうという見方もありました。実際、ミネイジアンの契約は4 年(2021-24)で、任期をあと1年残してもいるからです。
しかし、あまりにも激しい落胆を伴ったシーズンが終了したことで、風向きが変わってきました。
ここは一旦は様子見ということで。
エンゼルス、ソーシア以来3人が去る
エンゼルスがワールドシリーズ・チャンプとなったのは2002年のこと。この時はマイク・ソーシアの3シーズン目でした。
余談ですが、マイク・ソーシアの前はテリー・コリンズです。オリックス・ファンにはちょっと残念な監督さんではありましたが・・・。
そのマイク・ソーシアは、2000年から2018年まで19年間、指揮を執りました。
ソーシアの後は、2019年にブラッド・オースマスが監督となり、オースマスの後にジョー・マッドン、そしてフィル・ネヴィンという流れです。
残念過ぎた8月
エンゼルスは今シーズン、プレーオフ進出がちらりと見え、7月のオールスターブレイク前で順位は4位だったものの、ALWCを狙える位置だったこともあり、トレード・デッドラインでは、強気の “買い”モードを選択。なかなか勇気のある決断でした。
が、しかし、8月はその姿勢とは裏腹に8勝19敗と大惨事に。
その結果、新たに加わったルーカス・ジオリトらをウェーバーにかける事態に。
結局、エンゼルスはア・リーグ西地区でアストロズと17ゲーム差、最終的には大谷選手も離脱し、目標を失う中、ワイルドカード争いでも3位トロントから16.0ゲームも離れる位置に。
最終戦にアスレチックスを7-3で破ったのはせめてもの救いでした。
選手から好かれた監督
フィル・ネヴィン監督は選手からは非常に信頼されていました。
選手を批判することはなく、それはゲーム後の談話においても貫かれ、間接的にも批判することはありませんでした。非常に器の大きい監督だったと思います。
息子さんにタイラー・ネヴィンという選手がいます。2018年にロッキーズのプロスペクトとして、ルーキーの登竜門であるアリゾナ・フォール・リーグ(AFL)に参加。大活躍を見せ、将来を大いに期待されました。ところが、その後は伸び悩み、2022年12月に移籍先のオリオールズをDFAに。
場合によっては息子を拾う可能性もあったのですが、ネヴィン監督は公私混同を一切せず、その点もこの人の人となりを表す一面だと思います。結局、息子のタイラーは今季はタイガースに金銭トレードされ、なんとかサバイブしました。しかし、今季も19安打、2HRしか放つことが出来ず、立場的に苦しくなってきました。
フィル・ネビン監督は2022年6月7日に前任のジョー・マッドン監督が解雇されたことにより、代理監督として指揮を振るいました。地元オレンジ・カウンティー出身です。下記の記事にも書きましたが、これはおそらくオーナーの指示。13連敗中だったエンゼルスは誰が指揮を執っても難しい状態で、ジョー・マッドンは解雇すべきではありませんでした。
ネヴィンは2022年に106試合、2023年に162試合で指揮を執り、通算119勝149敗。2シーズンともポストシーズンを逃しました。良い監督だったことは確かですが、野球面ではちょっと細かさが足りなかったとも思います。
エンゼルスの次期監督は誰になるのか?注目ですね。
SFG、NYMに続き3人め
レギュラー・シーズンが終了し、すでにサンフランシスコ・ジャイアンツのゲイブ・キャプラー、ニューヨーク・メッツのバック・ショーウォルターが、今季での退任が決まっております。フィル・ネヴィンは3人め。
今オフはマネジリアル・サーチもなかなか激しくなりそうです。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント