42才、18シーズンで達成
現地2023年9月18日、カージナルスのベテラン右腕のアダム・ウェインライト(Adam Wainwright)が、キャリア通算200勝を達成しました!メジャーリーグ史上122人目の200勝以上投手となりました。
Congratulations!
42才、キャリア18シーズンでの達成です。
ブルワーズ戦でヴィンテージな投球
現時点でカージナルスはパイレーツにも抜かれてナリーグ中地区最下位です。この日は同地区ライバルで首位のブルワーズとの対戦。
順位に差は開いても、アダム・ウェインライトは素晴らしい投球を披露しました。
初回、2番のウィリアム・コントラレスに四球を出したアダム・ウェインライトでしたが、つづくカルロス・サンタナを4-6-3のダブルプレーに仕留め、乗って行きました。
2回以降のアダム・ウェインライトは持ち前の打たせて取る投球が冴え、ブルワーズ打線を分断し、散発の4安打しか許しませんでした。
アダム・ウェインライトは7イニング、93球を投げ、被安打がたったの4、BBが2、SOが3。首位クラブを相手にまさにヴィンテージな投球を披露しました。
全員で200勝を援護
カージナルス打線はブルワーズ先発のフレディー・ペラルタに苦戦。それでも4回裏に新相棒のウィルソン・コントレラスが20号ソロHRを放ち、ウェインライトの投球を援護。
カージナルスは、ウェインライト降板後も左腕のジョン・キングと、クローザーのライアン・ヘルスリーがしっかりと締めて、1-0でゲームをものにし、ウェインライトの200勝をバックアップしました。
ファストボールは80mph後半
今季のアダム・ウェインライトの平均ベロシティーは、シンカーが86.9mph、4シームが85.7mph、カッターが82.8mph、チェンジアップが81.5mph、スライダーが75.9mph、カーブが71.5mph。
ここ数年は大きなカーブを使い、いかにファストボールを速く見せるか?というテクニック満載の投球が続いていました。
この日もシンカーが90mphを超えることはなく、その代わりにカーブは最遅で67mphをマーク。工夫に工夫を重ねた投球を見せてくれました。
200勝はSTLで3人目
カージナルスでこれまで200勝以上を上げた投手は、ボブ・ギブソン(251勝)、ジェシー・ヘインズ(210勝)。ウェインライトは3人めとなり、フランチャイズ史上に名を残すこととなりました。
今季のウェインライトはスプリング・トレーニングから負傷。復帰後は得意の大きなカーブのコマンドを失って苦しみました。6月24日のカブス戦で負けがついて以来、9月7日のブレーブス戦まで約2ヶ月半、勝ち星から遠ざかり、この間は11先発で0勝10敗、ERA10.72。チームもウェインライト登板日は1勝10敗。
200勝まであと2つというところで大きな壁に跳ね返され続けてきました。
もし、カージナルスが優勝争いをしていたなら、ウェインライトはローテーションの座を失い、200勝達成はなかったと思われます。
しかし、9月12日のオリオールズ戦で、5回2失点で199勝目。そしてこの日、200勝を達成。最後の最後に勝利の女神を味方につけることが出来ました。
今季は5勝11敗。フランチャイズのヒーローを辛抱強く使い続けたカージナルスにも拍手ですね。
20勝 x 2、19勝 x2
アダム・ウェインライトはジョージア州の高校の出身で、高卒時の2000年にブレーブスから1巡目指名を受けてプロ入り。全体順位は29位。
3年後の2003年12月にブレーブスがJ.D.ドリューを獲得したトレードで、カージナルスに移籍。
デビューはカージナルス移籍後の2005年で、23才の時です。
2シーズン目の2006年はリリーバーとして登板。61試合を投げてERAは3.12。
そして2007年に先発に転向。この年にいきなり14勝(12敗)を上げ、202.0イニングも投げ、頭角を現しました。そして2010年まで4年連続で二桁勝利どころか、2009年には19勝、2010年には20勝をマークしたのでした。
2011年のスプリング・トレーニングで肘痛を発症。そのままトミー・ジョン手術となりました。
復帰したのは2012シーズンの開幕3戦目の4月7日。ほぼ1年で戻ってきました。復帰した2012年にいきなり14勝をマーク。
さらに2013年は19勝、2014年は2度めの20勝をマーク。
ウェインライトは2007年から2014年までの7シーズンで、117勝をマークしました。
その後も2021年は39才で17勝をマーク。クールな投球スタイルとは違い、まさに超人的な働きぶりでした。
【YOUTUBE】200 wins for Waino!! The best of Cardinals’ Adam Wainwright throughout his career
タイトル、アウォードなどはご覧の通りです。
- オールスター: 3度出場 2010, 2013 & 2014)
- ゴールド・グラブ賞: 2度(2009 & 2013)
- NLシルバー・スラッガー賞: 1度(2017)
- NL最多勝: 2度 (2009 & 2013)
- 最多IP:2度 (2009 & 2013)
- 200 IP以上: 6シーズン(2007, 2009, 2010, 2013, 2014 & 2021)
- 200 SO: 3度(2009, 2010 & 2013)
- WS タイトル: 2006
今季で引退
アダム・ウェインライトは以前、2023年シーズン終了後に引退すると発表しています。今季は何が何でも200勝ということで臨んだシーズンでもありました。
お読みいただき、ありがとうございました。
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