ポール・スキーンズの2戦目は圧巻の投球
現地2024年5月17日、日本時間では朝早くからパイレーツ@カブス戦のデーゲームが行われました。このゲームの注目はなんと言ってもパイレーツ先発の大注目のトップ・プロスペクト、ポール・スキーンズ(Paul Skenes)。果たして彼がデビュー2戦目で力を発揮するのかどうか?というところに関心が集まりました。今季はスケジュールの設定の関係で、対戦カードが直近で続くことが多いのですが、スキーンズも2戦連続でカブス戦での登板となりました。
6回ノーヒッター、11K
【YOUTUBE】Paul Skenes DOMINATES and racks up 11 Ks 🔥 (Allows no hits in 6 innings!)
デビュー2戦目のポール・スキーンズは今回はコントロールというよりコマンドを意識した投球となりました。
スプリッターが95mph
パイレーツのキャッチャーは前回同様、ヤズマニ・グランダル。ベテランです。
この日は4シームを活かす配球をということで決め球に100mph超えの4シームを持ってくるべく、カウント球にスプリッターを多く選択しました。そのスプリッターですが、すべて95mph超え!しかも本来のスプリッターというか、軽く落ちてバットの軌道から外れる落ち方。これだけ球速をキープしながら落ちるのですから厄介ですね。
7者連続K
初回は1番のマイク・トークマン、2番イアン・ハップ、3番のコディー・ベリンジャーから三振。2イニング目も4番のクリストファー・モレル、5番のマイケル・ブッシュ、6番のマイルズ・マストロブオーニから三振。そして3イニング目の先頭の7番ニック・マドリガルからも三振を奪い、立ち上がりから7者連続三振を奪う壮絶な投球を披露。
初めて前に転がしたのは8番のPCAことピート・クロウ=アームストロングの1Bゴロで、9番のミゲル・アマヤも3Bゴロに抑えて序盤3イニングはカブスは手も足も出なかったという投球になりました。
6回ノーヒッター
ポール・スキンズの快投は4イニング目以降も続き、2巡目のマイク・トークマン、イアン・ハップから2打席連続三振を奪い、コディー・ベリンジャーでさえ2Bゴロが精一杯という圧巻の投球でした。
5イニング目に1アウトからマイケル・ブッシュに四球を与え、この日初めての出塁を許しますが、後続を断ち切り、ノーヒッターを継続。
そして6イニング目も三者凡退に抑えたポール・スキンズはこのイニングで降板。6イニングでちょうど100球を数え、ノーヒッター、スコアレス、BB 1、SO 11というとんでもない投球を披露しました。
カイル・ヘンドリクス、比較される
カブス先発は遅いボールが持ち味のカイル・ヘンドリクス。調子が良い時はまさに芸術的な投球をする投手です。
放送ではやらなくていいのに、今季の4シームのアベレージ・ベロシティーが100.1mphのポール・スキーンズと87.9mphのカイル・ヘンドリクスとの比較を行っていました。ちょっとかわいそうでしたね。
Crazy fastball disparity between Kyle Hendricks and Paul Skenes pic.twitter.com/vUt1c2WJgS
— Chipotle Wage Slave (@ClevelandGod) May 17, 2024
そのカイル・ヘンドリクスは今季34才のベテランで、今季の開幕2戦目に投げた投手ですが、4月はラフスタートが続き、5試合、21.0 IPで0勝3敗、ERA 12.0。このイニングでSO 16を奪っているのはさすがなのですが、いかんせん被本塁打が8とここが一番のネックとなっています。
5月に入り、前回の12日のパイレーツ戦では5.0 IPで被安打2、失点1、HR 1、SO 5と好投。好調の兆しを見せていたのですが、このゲームでは3回表に先頭のロウディー・テレーズにシングルを浴びた後、ジャレッド・トゥリーオロ(Jared Triolo)に2ランHRを浴び、先制点を許す展開に。
4回、5回には長短打を集められ、それぞれ3失点ずつ計上でこの日は4.2 IPで被安打11、失点8、ER 7、BB 0、SO 4、HR 1とまたしてもゲームメイク出来ませんでした。カイル・ヘンドリクスが本調子となるにはまだ数試合が必要かもしれません。
序盤にゲームを決めたパイレーツはポール・スキーンズの好投もあり、9-3のスコアでこのゲームに勝利。スキーンズにMLB初勝利をプレゼントしました。
スキーンズはサインにもきちんと頷き、ボールのえげつなさとは裏腹に見ていて好感の持てる投球でした。
気になっていた変化球の変化量の小ささはこのゲームではまったく影響がありませんでした。
次はSFGかATL
前回のデビュー戦が5月11日の登板だったポール・スキーンズは今回、中5日を空けての登板となりました。もし中5日から次は現地2024年5月23日のPNCでのジャイアンツ戦に。ただ、今回は100球を投げたので、もう1日空けるとしたら現地2024年5月24日のPNCでのブレーブス戦になります。ブレーブス戦での登板を見てみたいですね。
ポール・スキーンズ、楽しみですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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