2024 アリゾナ・フォール・リーグ
現地2024年11月16日、MLBの次世代スター候補が集うアリゾナ・フォール・リーグが閉幕。
2024年は10月7日からスタートし、レギュラー・シーズンの30試合に加えてHRダービー、オールスター(Fall Starという名称)、セミファイナル、ファイナルと行われ、ソルト・リバー・ラフターズが現地11月16日にチャンプに輝き、約1ヶ月強の綺羅星のごとく輝くプロスペクト達の登竜門が終了しました。
アリゾナ・フォール・リーグとは?
アリゾナ・フォール・リーグ(以下AFL)のルーツは、メジャーリーグが簡単にアクセスできるオフシーズンのリーグを作りたかった30年前にさかのぼります。日本で言えば教育リーグみたいな存在で、ちょっと違うところは監督、コーチ、スカウト、リーグ関係者全てがMLBで活動することを前提にかなり考え抜かれて設計されているところ。全ての参加メンバーがメジャーへの予行演習を行っていると言っても過言ではありません。
AFLは、スコッツデール・スコーピオンズ、メサ・ソーラー・ソックス、ソルトリバー・ラフターズ、グレンデール・デザート・ドッグス、ピオリア・ジャベリナス、サプライズ・サガロスの6チームがあります。MLB30クラブはこの6チームに5クラブずつが割り振られてる混合チームです。MLBの各クラブは7名のトッププロスペクトをここに送り込みます。
2024年のチーム分け
どのクラブがAFLのどのチームに配置されるかはだいたいは決まっているものの、シャッフルは行われています。2024年のチーム分けはご覧の通り。今季はかなりのシャッフルが行われました。赤字は2023年から変わったクラブです。
- メサ・ソーラーソックス (MSS) : OAK/BOS/CHC/LAA/TB
- ソルトリバー・ラフターズ (SRR): AZ/COL/MIN/NYY/WSH
- スコッツデール・スコーピオンズ (SCO):DET/NYM/PIT/SFG/TOR
- グレンデール・デザート・ドッグス(GDD): CWS/CIN/LAD/PHI/STL
- ピオリア・ハベリーナズ (PEJ): ATL/MIA/MIL/SDP/SEA
- サプライズ・サグアロス (SUR): BAL/CLE/HOU/KC/TEX
2023年のチーム分け
- メサ・ソーラーソックス (MSS) :BAL/CHC/HOU/NYY/OAK
- ソルトリバー・ラフターズ (SRR): AZ/ATL/COL/DET/PIT
- スコッツデール・スコーピオンズ (SCO):LAA/PHI/SFG/STL/WSH
- グレンデール・デザート・ドッグス (GDD): BOS/CWS/LAD/NYM/MIN
- ピオリア・ハベリーナズ (PEJ) : CLE/MIA/SDP/SEA/TB
- サプライズ・サグアロス (SUR): CIN/KC/MIL/TEX/TOR
MVPはホスエ・ブリセーニョ(DET)
そして名誉あるAFL MVPに輝いたのはタイガースの捕手兼1Bのホスエ・ブリセーニョに決定しました!彼の打撃はカイル・シュワーバーのようであり、変化球への対応はジョー・マウアーを見るよう。
- ホスエ・ブリセーニョ(Josue Briceño/20)DET/ C or 1B/ Bat: Throw: R
下記の成績を見ていただいておわかりの通り、打撃主要3部門でトリプル・クラウンを達成。もう圧巻です!そしてその3冠も含め10部門中7部門でトップです。
もう2-3年後に大ブレークすることは間違いないでしょう!
なお、名前の日本語表記はちょっと難しいところがあり、実況の発音を複数聴いてホスエ・ブリセーニョとしました。彼がメジャーデビュー後は正確な発音もわかってくると思いますので、後に表記が変わったらすみません。
歴代MVP
錚々たるメンバーの歴代MVPの名前をぜひお確かめください。
- 2023: ジェイコブ・マーシー(Padres)
- 2022: ヘストン・キャースタッド(Orioles)
- 2021: ネルソン・ベラスケス(Cubs)
- 2020: COVID−19の影響で中止
- 2019: ロイス・ルイス(Twins)
- 2018: ケストン・ヒウラ(Brewers)
- 2017 : ロナルド・アクーニャ Jr. (Braves)
- 2016: グレイバー・トーレス (Yankees)
- 2015: アダム・エンゲル(White Sox)
- 2014: グレッグ・バード (Yankees)
- 2013: クリス・ブライアント (Cubs)
- 2012: クリス・マクガイネス (Rangers)
- 2011: ノーラン・アレナド (Rockies)
- 2010: ダスティン・アックリー (Mariners)
- 2009 : グラント・デスメ (A’s)
- 2008 : トミー・ハンソン (Braves)
- 2007 : サム・ファルド(Cubs)
他のAward Winner
- Offensive Player of the Year: ニコ・カバダス(Niko Kavadas)1B/LAA
- BOSからシーズン途中のトレードでLAAに移籍。AFLでは.329/ .462/ .700、HR 6をマーク。
- Pitcher of the Year: アンドリュー・ペインター(Andrew Painter)RHP/PHI
- 2勝0敗、ERA 2.30、SO 18。TJ手術明けの登板で高品質の投球。フィリーズの次世代エース。
- Defensive Player of the Year: アンドリュー・ピンター(Andrew Pintar)OF/MIA
- AFLでは主にCFとしてプレーし、51回の守備機会でエラーを犯さず、3アシストを記録。ちなみに攻撃面でもインパクトを残し、リードオフ・スポットで29安打(AFL4位タイ)と21打点(同4位)をマーク。
- Breakout Prospect of the Year: ケイレブ・ダービン(Caleb Durbin)SS/NYY
- 2年連続AFLの盗塁王
- Reliever of the Year: ルイス・メイ(Luis Mey)RHP/CIN
- 6セーブをマーク
- Dernell Stenson Sportsmanship Award: アレハンドロ・オズーナ/OF/TEX
- ステンソン・スポーツマンシップ賞は、2003年にAFLシーズン中に亡くなった元選手ダーネル・ステンソン氏の功績を称え、2004年に創設されたもの。毎年、極端な私欲がなく(Unselfishness)、勤勉で、リーダーシップを最もよく体現した選手に贈られます。.306/.438/.449をマークし、BB22はトップ。
各スタッツのリーダー
Hitting
Item | Stats | Name/ Pos. | AFL | Club |
AVG | .439 | ホスエ・ブリセーニョ/C | SCO | DET |
OBP | .582 | カーター・ジャンセン/C | SUR | KC |
SLG | .867 | ホスエ・ブリセーニョ/C | SCO | DET |
OPS | 1.376 | ホスエ・ブリセーニョ/C | SCO | DET |
HR | 10 | ホスエ・ブリセーニョ/C | SCO | DET |
RBI | 27 | ホスエ・ブリセーニョ/C | SCO | DET |
Hits | 39 | ホスエ・ブリセーニョ/C | SCO | DET |
SB | 29 | ケイレブ・ダービン/3B | SRR | NYY |
BB | 22 | アレハンドロ・オズーナ/OF | SUR | TEX |
TB | 78 | ホスエ・ブリセーニョ/C | SCO | DET |
Pitching
Item | Stats | Name | AFL | Club |
IP | 20.0 | ジョシュ・ステファン | SUR | TEX |
ERA | 0.75/ 12.0 IP | サミー・ナテラ | MSS | LAA |
SO | 26 | コナー・フィリップス アレックス・サントス II | GDD SUR | CIN HOU |
SV | 6 | ルイス・メイ | GDD | CIN |
お読みいただき、ありがとうございました。
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