ドジャースのエグジビジョン・ゲーム
ロサンゼルス・ドジャースは日本時間2025年3月15日に巨人と3月16日に阪神とエグジビジョン・ゲームを行い、開幕に向けた最終調整を行いました。
ならではの特別ルール
このエグジビジョン・ゲームは調整を第一に考えて行われ、まず使用球は守備側のチームが本来使っているボールを使ってプレーしました。これがかなり話題になっていて、NPB球は飛ばなさ過ぎると物議を醸し出しておりますね。かつてM社のボールは良く飛ぶと言われていたのですが、かなり反発力を抑えた調整が加えられているようで、NPBがこの基準で2025年もプレーするならまたも投高打低のシーズンになりそうです。MLBのボールは2019年ほどではないにしても飛びます。
ランナーを背負った時のプレート外し(牽制)の2回ルール(3度目を行っても良いが必ずアウトにしなければならない)も今回は見送られ、3度目の牽制も行われました。
ビガー・ベースはもう本番に合わせてメジャー基準で行われたようです。ピッチ・クロックの表示はなされていなかったように思うのですが、どうでしょうか?ただ、本番仕様でドジャースの投手のピッチも早かったですね。
また守備シフトは2塁ベースを挟んで野手が2人という点は守られていたように思います。内野、外野の境界のライン内にいる点はどうだったか?はちょっとわかりませんでした。
大谷は2試合で1HR
さて、大谷選手ですが、元気そうでそれが何よりでした。
15日の巨人とのゲームでは1番DHで先発出場し、第1打席はフルカントから四球を選んで出塁。ピッチャーは戸郷投手。そして迎えた3回表の第2打席ではノーアウト2塁で打席が回り、初球の77.2mphのスライダーが甘いところにきたのをRFスタンドにホームラン。もし、MLB球ならかなり飛んでいたと思われます。射出速度105mph、角度32度、飛距離391ft(119.177m)でした。
ドジャースはこのイニング、大谷選手の2ランHRを始め、先頭打者のマイケル・コンフォートのソロHR、アンディー・パヘスのタイムリー2ベース、さらに2アウトからテオスカー・ヘルナンデスにもソロHRが出て一気に5得点を奪い、試合を優位に進めました。
大谷選手は5回の第3打席は2Bゴロ。アウトになった後、バットを持ってロッカーに下がっていたのでこれで交代となりました。次の打席は8回表に回ってきましたが、ハンター・フェドゥーシア(Hunter Feduccia )が代打に送られました。フェドゥーシアもやりづらかったでしょうね。3Bポップフライに倒れております。
才木が好投
大谷選手の2試合目、16日の阪神戦は2023年のWBCの練習試合で膝つきHRを放った才木投手との対戦。
この日も1番DHで出場した大谷選手。その第1打席、才木投手は外側の4シーム2球で追い込むとそこからは前回打たれたフォークを連投。公式ではカッターとなっていますが、フォークが正解かと思います。2連続でボールとなり、5球目、捕手近くへのショートバウンドとなったのを大谷選手が空振り。1三振を喫しました。
第2打席が回ってきたのは3回表。2アウトランナーなしでの打席で、今度は才木投手が4シームで押して、CFフライに。
6回に第3打席が回ってきましたが、ロバーツ監督はここで代打を告げ、この日も2打数でゲームを後にしました。なお、送られた代打はまたもハンター・フェドゥーシアで2日連続でやりにくい打席となり、この日は三振に倒れています。
大谷選手は計2日のエグジビジョン・ゲームで5打席に立ち、4打数1安打、HR 1、SO 2という成績。開幕戦を控え、コンディションが問題なのでそんな中、HR1本を打ったことはかなり順調と見て良さそうです。
ドジャースが豪華投手陣を投入!
調整を兼ねていることから、この2日間はまあ、スター投手ばかりが登板。
巨人とのGm1はジャスティン・ロブレスキーが先発し、ベン・カスパリウス、アンソニー・バンダ、アレックス・ベシア、カービー・イェーツ、ブレイク・トライネン、タナー・スコット、ジャック・ドレイヤーが登板。Gm1でタナー・スコットが見られるとは思ってもみませんでした。
カービー・イェーツが1失点を喫しましたが、ベテランゆえにこの時期は問題なしというところかと。
そして阪神とのGm2ではなんとブレイク・スネルが先発。本土開幕戦で登板予定ですから、日程的にこの日に登板することに意味がありました。3回まではさすがサイ・ヤング賞2度の投手という投球で阪神打線を寄せ付けず。
佐藤選手が3ランHR
しかし、2巡目となった4回裏に先頭の近本選手の四球を与え、次の中野選手にはCFへ運ばれ、ノーアウト1、3塁。ここで打席は佐藤輝明選手。2ストライクと追い込まれ、またスライダーを振らされて凡退かと思ったのですが、5球目の4シームが高めに浮いたところをコンパクトに捉え、これがRFスタンドにライナーで入るHR。阪神が3−0とリードします。いいHRでしたね。
タイラー・グラスノーも登板!
2番手はマット・サウアーがスネルが苦戦したイニングを締め、この後、ドジャースはなんとタイラー・グラスノーを投入。彼も本土開幕戦での登板が見込まれていることから日程から考えてこの日の登板となりました。グラスノーはさすがの投球で3イニングを被安打1、BB 1、SO 6で締めております。
打者陣も開幕に向けてチューンナップ
打者陣は阪神投手陣を打てませんでしたが、開幕に向けいいボールを見られたのではないかと思います。今永投手がGm1の先発予定ですから、左投手を見たかったでしょうが、巨人戦も含め、対戦したのは桐敷投手の1イニングのみでした。
心配なムーキー!
開幕を控え、スター選手が顔を見せたドジャースでしたが、ただ一人気になるのはムーキー・ベッツの状態。
ムーキー・ベッツはアリゾナでの最終日にインフルエンザのような症状に罹り、来日時点でロバーツ監督はエグジビジョン・ゲームの2試合の欠場を決めました。かなり痩せているということで水分補給をしっかり行っているとのことですが、この症状がいつ晴れるのかが問題。
Mookie Betts gingerly walking off the field after working out pregame. He is sick and will sit out his second straight game before being reevaluated tomorrow to see if he can play Opening Day against the Cubs. pic.twitter.com/H2cSqIKWWv
— Arash Markazi (@ArashMarkazi) March 16, 2025
中一日を空けて日本時間18日が開幕戦ですが、17日にウォームアップを行うかどうかが一つの目安になると思われます。あまり動いていませんから、17日に動けてないなら18日はちょっと危ういかもしれません。
果たしてムーキーは2日とも欠場するのか?1日のみの欠場となるのか?それとも開幕からバリバリ動くのか?ちょっと心配ではあります。
阪神が連勝
15日のカブス戦では門別投手がカブス打線を5回パーフェクトに抑えた阪神は、ニック・ネルソン、ルーキーの工藤投手、石黒投手、岩崎投手とつなぎ、打線も中盤に機能して3-0で勝利。
そして16日のドジャース戦では先発才木投手が5回を被安打1、奪三振7に抑え、ハビー・ゲラ、岡留投手、桐敷投手、石井投手と2日連続でシャットアウト・リレー。
打線もチャンスで集中力があり、かなり良さそうですね。
18日の開幕戦、楽しみですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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