ブルワーズ@メッツの開幕戦
現地2024年3月29日、前日の開幕日を雨で流し、1日遅れてのスタートとなったブルワーズ@メッツの両チームですが、本来であればメッツのオープニングは千賀投手が務める予定でしたが、千賀投手は残念ながら開幕IL。近況はというと、3月27日にスローイング・プログラムを開始。まずはキャッチボールを始めています。これで「早期復帰」になって欲しいところですが、状態を確認しながら負荷を上げて行くと思われますので、まずは完全に治してから復帰してもらいたいですね。
2024初のベンチクリアー
ブルワーズ@メッツ戦ですが、先発はブルワーズがフレディー・ペラルタ、メッツがホセ・キンタナ。ブルワーズはコービン・バーンズをオリオールズにトレードで出しましたから、自ずとフレディー・ペラルタがNO.1になった感じです。メッツもまずは実績のあるホセ・キンタナにオープニングを任せたというところ。
このゲームですが、最初のトピックとして2024年初のベンチクリアー案件が発生しました。
リース・ホスキンスの2Bへのハード・スライ
原因は今季からブルワーズに移籍することになったリース・ホスキンスの2塁へのハード・スライディング。状況はブルワーズが3-1とリードして迎えた8回表、先頭のクリスチャン・イェリッチが三振に倒れて1アウトとなった後、次打者(4番)のリース・ホスキンスが四球で出塁。つづくウィリー・アダムスが放った3Bゴロでダブルプレーを狙ったメッツは、ジェフ・マクニールが2塁ベースカバーに。この時、1塁ランナーのリース・ホスキンスが近距離からスライディングを行い、ダブルプレーを潰しました。
スローで見ると、ホスキンスのスパイクがジェフ・マクニールの右足を捉え、なおかつ体を預けた分、左膝も危ない状態に。これに怒ったジェフ・マクニールがスライディングで倒れていたホスキンスに言葉を投げつけながら、パンチのアクション。
双方ともにエキサイトし、2024年初のベンチクリアー案件になったのでした。
ジェフ・マクニールがホスキンスに接触せず、言葉のみで責めたのが大騒動にならずに済んだと言って良かったと思います。
判定はコリジョンが適用されずそのまま1アウトのみ計上された形となりました。ホスキンスのスライディングは確かに危なかったですが、度を越してはいなかったという判断かと思います。
噂のルーキー、ジャクソン・チューリオ
そのようなトピックがあったこのゲームですが、ゲーム前からの注目点の1つがブルワーズのルーキー、ジャクソン・チューリオがメジャー・デビューを果たす点にありました。ジャクソン・チューリオはMLBパイプラインのPre-2024のトップ・プロスペクト・ランクで2位に入っている選手。
あごひげを生やしていてベテランに見えますが、2004年3月11日生まれの現時点でまだ20才!メジャー・リーグの若い選手はその若輩ぶりを隠すためか、ひげを誂えることが多いです。特に近年はその傾向が強いように思います。
リードオフ、RFのポジションで起用されたジャクソン・チューリオはこの開幕戦の先頭打者としても打席に立つというなかなか珍しいシーンもありました。
その第1打席はホセ・キンタナも温まっていなかったと見えて、ストレートの四球。アウトコースへのかなり際どいボールもあったのですが、見事に見極めて出塁。逸るところがないのも憎らしいほど落ちついたルーキーです。そして出塁したチューリオはすかさず二盗に成功。
3回表に回ってきた第2打席ではSSゴロ。
そして5回表、1アウトランナー1塁で回ってきた第3打席では、インコースに食い込んでくる変化球をファウルし、アウトコースへの決め球のチェンジアップを見事に1、2塁間に弾き返し、チャンスメイク。この後、ブルワーズはウィリアム・コントラレスの犠牲フライで勝ち越し点を上げましたから、チューリオは非常にいい仕事をしたことになります。この後、7回表の第4打席は1アウト1、3塁で2Bゴロ。ダブルプレーコースでしたが、チューリオの足が生き、1塁はセーフとなり、この間に3塁ランナーが生還したため、打点も1つ記録。
この日は4打席で3打数1安打、1 RBI、1 SBです。
守備でも光る
さらに驚いたのがRFの守備。3回裏にブランドン・ニモが放った鋭いRFライナーを難なくキャッチ。抜かれてもおかしくない伸びる打球を見事に処理しました。そして7回裏にはスターリン・マルテが放ったRFオーバーのフライをウォールに身を預けるような形でキャッチ。リンドーアが2塁にいたので抜けていれば試合展開はどうなっていたかわかりません。
ジャクソン・チューリオは走攻守に亘り、球際の強さを大いに発揮したと言っていいでしょう。かなり衝撃的なプレーヤーでした。
【YOUTUBE】Jackson Chourio DAZZLES in MLB debut!
イェリッチが4-3
この日、ブルワーズにとっての朗報は2020年以降、がたんと成績が下がったクリスチャン・イェリッチが大いに暴れたこと。イェリッチは4回表に同点となるソロHRを放つなどこの日は4-3。2018年にNL MVPに輝き、2019年もMVP 2位に入ったかつての無双ぶりがまた復活するでしょうか!?今後が楽しみです。
アブナー・ウリーべがクロージング
オフにまたもやサラリー・シェッドに走り、コービン・バーンズを手放すなど投手力が低下したブルワーズですが、追い打ちをかけられるように先発のブランドン・ウッドラフも手術で今季の登板は見込めず。ちなみに、ウッドラフにはノンテンダーを出し、鬼のような対応をしたのですが、最終的に再契約しました。
さらに、シーズン前にはクローザーのデビン・ウィリアムスが腰の疲労骨折で手術となり復帰時期は6月半ば。明らかに落ちた投手力ですが、デビン・ウィリアムズのクロージング・ポジションを引き継いだのは23才のアブナー・ウリーべでした。2023年には32試合でERA 1.76をマークした若い右腕は9回裏のメッツの攻撃を三者凡退に抑え、3-1のスコアの2点のリードを守り切りました。セットアップにはジョエル・パヤンプスが登板。まずは形を整えつつあります。
ブルワーズは衝撃的なプロスペクトの参加で前評判よりは良いかもわかりませんね。シーズン最後にどうなっているのか、興味深いです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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