レッドソックス、SSを補強
現地2023年1月24日のこととなりますが、レッドソックスが動きました。ロイヤルズからトレードでSSのアダルベルト・モンデシー(Adalberto Mondesi)を獲得しました。
レッドソックスからロイヤルズへは左腕のジョシュ・テイラー(Josh Taylor)が動きます。
トレード概要
念の為、トレードで動く選手を記しておきたいと思います。実は2:1で計3名が動くトレードです。
レッドソックスGet
- アダルベルト・モンデシー(Adalberto Mondesi/27)SS/右投げ両打ち
- PTBNL(Player To Be Named Later: 後日指名)
ロイヤルズGet
- ジョシュ・テイラー(Josh Taylor/30)LHP
SS補強急務のBOS
レッドソックスは、ザンダー・ボガーツが契約をオプトアウトしてFAとなり、サンディエゴ・パドレスとサイン。2021年オフに獲得したトレバー・ストーリーは長年患ってきた右肘がついに悲鳴を上げ、UCLの修復手術としてのトミー・ジョン手術を実行。もう少し早い時期に決断したかったものの、2023年1月9日の施術。手術はボガーツのディールが決まった後に決定したため、なんとも後手に回ったのでした。
野手ゆえに投手のような完全復帰まで18ヶ月を要することはありませんが、最低でも4-6ヶ月はかかり、2023シーズンの大半は欠場の見込み。本人は1月21日に開催されたファン・フェスタに角度を精密に調整出来るギブスをはめて出席。2023年シーズンに間に合うようにリハビリをすると力強いコメントを発しましたが、早く復帰したとしても、DHやPHでの出場になる公算が高いです。
ゆえにSSへの補強は急務という状態でありました。もっとも、プロスペクトのマーセロ・メイヤー、ニック・ヨークの起用もあり得る話ですが、まだマイナーで実績を積ませる方が賢明とも言えるでしょう。
また、レッドソックスは打撃面ではアダム・デュバルとサイン。彼がもっとも多く守ってきたのはLFで、どちらかと言えばRFも含めたコーナー・スポットの方が良いように思いますが、CFとして配置する可能性が大。これによってキケ・ヘルナンデス(エンリケ・ヘルナンデス)を内野の二遊間のどちらかに配置することが決定的に。 クリスチャン・アローヨは、2Bほかのユーティリティーのオプションとしてキープすることになりそうです。
SSはキケで!という現場の声も大きいのは事実です。
ヘルシーなら相手に驚異を与えるモンデシー!ただ怪我が多い
アダルベルト・モンデシーと言えば、元ドジャースで野茂さん時代に活躍したラウル・モンデシーの息子さん。1995年7月27日生まれの27才で、お父さんの仕事の関係で本人はカリフォルニアの出身ですが、ドラフトは2011年にアマチュアFAとしてロイヤルズとサイン。
デビューは2016年7月26日で、20才の時です。アダルベルト・モンデシーは才能の塊です。パワー、スピード、守備で圧倒的な力を見せつけることが出来ます。
ここまでメジャーリーグ通算7シーズンで1366試合に出場。打率.244、OBP .280、SLG .408、38 HR、54ダブル、20トリプル、RBI 157、RUN 180、盗塁は133個をマーク。
但し、欠点はMLBでも上位の部類に入るほどに頻繁に故障する選手の1人でもあります。
これまでのシーズン最多出場は2019シーズンの102試合。なお60試合の短縮シーズンとなった2020年は59試合に出場。この2シーズンを除けば、2016年は47試合(デビュー・イヤー)、2017年は25試合、2018年は75試合、2021年は35試合、2022年は15試合というふうに、シーズンの半分に出られるかどうかというくらいに怪我をしています。
わかっているだけで右肩のインピンジメント症候群、鼠径部の張り、左肩亜脱臼(2度)、左ハムストリングの張り、腹斜筋の張り、2022年シーズンのACL断裂・・・と大小様々な怪我を体験。
こうなればボビー・ウィット・Jr、ニッキー ・ ロペスにポジションを譲らざるを得ません。
そして直近の大怪我の左膝のACL断裂は2022年4月26日のこと。手術は5月1週目。ACL修復手術からの復帰は約8ヶ月と言われているので、2023年1月にはフィールドには戻れるかもしれませんが、ゲームへの復帰を考えた場合、さらなるチューンアップも必要ですから、開幕はILで迎える可能性も。
よって、レッドソックスは開幕はキケでSSをスタートさせる可能性が高いです。
そのACLの断裂は1塁への牽制の帰塁で起こったことです。しかし、これでACL断裂とはこの先、大丈夫か?とも思ってしまいます。
2023年は3.045Mドル
なおアダルベルト・モンデシーは、2022年12月6日に調停を避けて1年/$3.045Mでサインしています。MLSは2023年1月時点で5.088。このまま順調に行けば、2023シーズン終了後にFA資格を得ます。
ジョシュ・テイラーも故障しがち
なお、ロイヤルズが獲得したジョシュ・テイラーも故障しがちの選手です。
ジョシュ・テイラーは1993年3月2日生まれで、開幕時には30才に到達。彼もドラフト経由ではなく、アマチュアFAとしてプロの世界に入っています。2014年8月にフィリーズとサイン。
その翌年の2015年7月5日に、フィリーズがDバックスからインターナショナル・ボーナス・スロットを得るというトレードでDバックスに移籍。
さらに2018年5月にDバックスが内野手のデベン・モレーロを獲得したトレードでレッドソックスへ移籍。デビューは2019年のことです。
その2019年はレッドソックスで52試合に登板。ERA 3.04と好成績を残しました。2020年の短縮シーズンは大荒れで、8試合でERAは9.82。2021シーズンは、61試合に登板して、ERAは3.40。
ジョシュ・テイラーは2020年に肩の腱炎で離脱。2021年後半には背中に張りを訴え、それが長引いて、結局、2022シーズンには投げることはありませんでした。このように怪我の多い左腕でもあります。
なお、傾向として右打者に打ち込まれている数字が出ています。キャリアを通じて、左打者には、打率.174なのに対して、右打者には打率.282。この傾向はちょっとまずいですね。対策が欲しいところです。
ジョシュ・テイラーは、2023年1月12日は、調停を避けて1年/$1.025M (2023)でサインしています。
両選手ともにヘルシーであることを祈るばかりです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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