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【MLBレジェンド】今永投手の好投で再注目されたフェルナンド・バレンズエラの強烈な9先発(1981)

バレンズエラの圧巻の投球成績

 現地2024年5月1日のメッツ戦で今季5勝目をマークし、メジャー・デビュー後の最初の6試合の先発でERA 0.78をマークしているカブスの今永投手。

 上記の記事内で『これはボブ・ショーキー(Bob Shawkey)の0.75、デーブ・フェリスの0.50、フェルナンド・バレンズエラの0.33に次いで歴代4位の高品質投球ということになりました。フェルナンド・バレンズエラが凄すぎて絶句ですね。』と書かせていただきました。

フェルナンド・バレンズエラの成績

 そのフェルナンド・バレンズエラ(Fernando Valenzuela)は、ぽっちゃりした見た目、一旦上を向く投球フォームなど見た目はいつまでも強烈を印象を残している投手ですが、デビュー当時大騒ぎとなっていた投球内容を改めて調べると、もう圧巻でした。

 バレンズエラはメキシコ出身で当時、中南米の選手がそれほど多くない中、ドジャースの経営方針を色濃く映し出した象徴的な選手でもありました。その最たるものはそれよりもずっと遡ったジャッキー・ロビンソンですね。後に野茂投手を獲得したのもドジャースでした。

 そのフェルナンド・バレンズエラの1981年の成績を見てみたいと思います。

デビューイヤー(1980年)はリリーフ

 フェルナンド・バレンズエラのメジャー・デビューはその1年前の1980年。セプテンバー・コールアップで召集され、9月15日から残りシーズンを投げぬき、すべてリリーフでの登板でした。この年は10試合、17.2イニングを投げ、被安打8、失点2、自責点0、BB 5、SO16で、2勝0敗、ERA 0.00。この時からもう片鱗を見せていたということになりますね。

1981年のフェルナンド・バレンズエラ

 翌1981年、ローテーションに入ったフェルナンド・バレンズエラの最初の9先発はご覧の通り。

OppRsltDecDRIPHRERBBSOHRERA
1HOUW,2-0W(1-0)999.05002500.00
2@ SFGW,7-1W(2-0)49.041121000.50
3@ SDPW,2-0W(3-0)39.050001000.33
4@ HOUW,1-0W(4-0)39.070031100.25
5SFGW,5-0W(5-0)49.07004700.20
6@ MONW,6-1W(6-0)59.05110700.33
7@ NYMW,1-0W(7-0)49.070051100.29
8MONW,3-2W(8-0)59.03221720.50
9PHIL,0-4L(8-1)37.03442610.91
フェルナンド・バレンズエラの1981年の最初の9先発

 まずイニング数を見てもらいたいのですが、当時は先発完投が主流だったということで9イニング登板を当たり前のようにこなしていた点が今の感覚で見ると信じ難い投球イニングとなっています。

 さらにDRはDays Restの訳で、登板後何日休んだか?という日数を表していますが、平気で中3日もあったというのもすごいです。そんな中、シャットアウトが5試合。ほとんど点を奪われていないというこの凄さ。

 9試合目の先発でようやく1敗を喫しますが、それでも7イニングを投げ、ERA は0.91。

 この年のバレンズエラは6月半ばから8月半ばまで離脱しましたのでシーズンの最終的な成績は25先発で192.1 IPで13勝7敗、ERA 2.48、SO 180、BB 61でオフにはサイ・ヤング賞を受賞しました。このシーズンは20才でした。

 バレンズエラが最もイニングを稼いだのは1982年でなんと285.0 IP。この250.0IP以上が1987年まで続きます。

 バレンズエラは1997年までプレー。最後はカージナルスでした。通算成績は173勝153敗、ERA 3.54。1990年6月29日のカージナルス戦ではノーヒットノーランを達成しています。彼の武器はスクリュー・ボール。チェンジアップ要素を持っていたので打者が大いに手こずったボールでもありました。

 当時と今では野球の質が違うとは言え、数字で見ても強烈なインパクトを残したフェルナンド・バレンズエラ。今永投手がそのバレンズエラにどこまで近づくのか、見ものですね。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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