おそらく避けられないトミー・ジョン手術
現地2024年3月5日、スローイング・セッション中に右肘に違和感を覚え、病院へ直行したレッドソックスのルーカス・ジオリト(Lucas Giolito/29)。初期の見立てでは、右肘UCL(Ulnar Collateral Ligament: 尺骨側副靱帯)の部分断裂及び右前腕部屈筋の捻挫と診断され、この時点で開幕ILは100%に近い確率で決定。その上でファンも関係者も思っていることは、トミー・ジョン手術をいつ行うのか?という点です。
これに関し、現地2024年3月6日にアレックス・コーラ監督が更新情報を提供。ジオリトはこれから整形外科医であり、スポーツ医学および関節鏡検査の権威であるジェフリー・R・デュガス医師(Dr. Jeff Dugas)によるセカンド・オピニオンを受けることが決定。当該医師の診断をもとにファイナル・ディシジョンを下すことになります。
29才という年齢から考えても、ここで思い切って手術を選択するのは自然な成り行きでもあります。まだトミー・ジョンが決定した訳ではないですが、最悪を想定した場合、どうなるのか見てみたいと思います。
追記:肘の手術へ
現地2024年3月11日、ルーカス・ジオリトの肘の処置に方針が出ました。結果、手術を行うことに。ただ、手術の概要は明らかになっておりません。トミー・ジョン手術は実際、メスを入れないとわからないことが多いとも言われますので、術後の発表を待つしかないでしょうね。
ジオリトは2年契約
レッドソックスが今オフにルーカス・ジオリトとサインした内容は以下の通りです。
- 2 年/$38.5M (2024-25) + コンディショナル・オプション
- $18M(2024)
- 2025 : $19M プレーヤー・オプション ($1M バイアウト)
- 2026 : 2025年にプレーヤーOptを行使した場合は2026年は下記のいずれか。
- $14M クラブオプション
- 2025年にジオリトが140.0 IP未満だった場合
- $19M ミューチュアル・オプション ($1.5M バイアウト)
- 2025年にジオリトが140.0 IPに達した場合
- $14M クラブオプション
- パフォーマンス・ボーナスあり:$1M/年 ($0.25M/150、160、170、180 IPごとに)
2年目がプレーヤー・オプションになっており、仮に2024年が全休になったとしてもジオリトにオプションの行使権がありますから、2025年は$19Mのサラリーということに。もしも2024年終了後に市場に出た場合は、バイアウト分$1Mのみで済みますが、こういった場合、ジェームス・パクストンもそうでしたが、プレーヤー・オプションを行使して残ることになりがち。
レッドソックスのCB TAX
現地2024年3月6日時点のレッドソックスの贅沢税上の40manのサラリーの計算は、予想額としておよそ$198M。今季の閾値は$237Mですから、まだスペースはあります。
【レッドソックスの2024年の$10M以上の高額サラリー】
- デバース:$29.1M
- ストーリー:$23.33M
- 吉田選手:$18M
- ジオリト: $19.25M
- ジャンセン: $16M
現時点でレッドソックスは右腕のブライアン・ベイヨーとの延長契約がほぼ決まりかけており、そうなると、さらなる支出も見込まれます。ただ、ベイヨーの場合は向こう2年ほどは、少額で抑えられそうです。
次なるFA投手の獲得なるか?
ルーカス・ジオリトが非常に良かったのは2020年を真ん中にしたその前後2年(計5シーズン)。2020年は60試合の短縮シーズンゆえ4勝3敗に終わりましたが、それを除けば2018、2019、2021、2022といずれも二桁勝利をクリアー。150.0 IPは期待出来るタフガイでもありました。
2022年からERAが4.00を上回る数字となり、今思えばその頃から肘が本調子でなかったのでしょう。そんな中、2年契約したレッドソックスがジオリトに期待したのはまずはイニング・イートでもありました。
そのイニング・イートも2024年はままならなくなる可能性が大きくなった今、レッドソックスはこの枠を埋める戦力を補強するしかありません。
噂になっているのはレンジャーズをワールドシリーズチャンプに押し上げた左腕のジョーダン・モンゴメリー。噂になれど、なかなかディールが決まらないのは条件面で折り合いがついていないということですね。
その他にも2023年のトレード・デッドラインでフィリーズに移籍したマイケル・ローレンツェンの存在もあります。
果たしてレッドソックスはこれら2人のうち1人を確保できるでしょうか??注目ポイントです。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント