やはり華やかなオールスター
現地2023年7月10日、シアトルのT-Mobileパークでオールスター・ゲーム本番前日の恒例のホームラン・ダービーが開催され、トロント・ブルージェイズのウラディミール・ゲレロ・Jr.がその強烈なスイングでランディー・アロウザリナを制し、見事にチャンプに輝きました!
今回も勝ち方を知っているピート・アロンゾのものかと思いましたが、ゲレロ・Jr.がやりましたね。
それにしてもオールスターはやはり華やかなイベントだと改めて思った次第です。
【YOUTUBE】2023 Home Run Derby Full Highlights | Relive the best moments from an EPIC derby!
2019年には僅差で敗れる
ブラディール・ゲレロ・Jr,がホームラン・ダービーに出場するのは今回で2度め。
2019年にクリーブランドで開催されたオールスターでは、大会史上最も壮絶なパフォーマンスのひとつを披露したものの、僅差でメッツのピート・アロンソに敗れ、2位に終わりました。この時、ゲレロ・Jr.はルーキーで、大谷選手との壮絶はHRキング争いをするのはその2年後の2021年のことです。
親子でのチャンプは史上初
ゲレロ・Jr.の父、ブラディール・ゲレロは、2007年、当時エンゼルスに在籍していてAT&T Parkで開かれたオールスターのHRダービーで、アレックス・リオス(TOR)を制して、チャンプに輝きました。
今回のゲレロ・Jr.のチャンプで、史上初の親子でのチャンプが成立しています。
なお、2007年のオールスター・ゲームはイチロー選手がインサイド・パークHRを放ったあのオールスターです。
ルール
ルールを簡単に記載しておきたいと思います。本当はイベント前に記載すべきでしたが、平日でちょっと時間が取れませんでした。すみません。
シードの決定方法
シードは、ダービー参加選手が2023年7月4日までに放ったHR数によって決定されました。それでも決まらない場合は6月15日から7月4日までに放ったHRの数によって決定されました。
ご覧の組み合わせに。
- 1位:ルイス・ロバート・Jr.(25) vs 8位:アドレー・ラッチマン(11)
- 2位:ピート・アロンゾ(25) vs 7位:フリオ・ロドリゲス(13)
- 3位:ムーキー・ベッツ(23) vs 6位:ヴラディーミル・ゲレロ・Jr.(13)
- 4位:アドリス・ガルシア(21) vs 5位:ランディー・アロウザリナ(16)
フォーマット(勝ち負けの決定)
- 多く放った方が次のラウンドへ(シングル・エリミネーション・ブラケット方式)
- 1st- Semi-final- Finalの3回戦
時間
- 1st と2nd (Semi Final) が3分、Finalが2分。
- タイとなった場合は60秒の延長戦。それでも決着がつかなければ交互に3スイングずつ行う。
- それぞれの対戦の2番めのバッターのHR数が1番めのバッターの数を超えた時点で勝者決定。(時間をフルに使わない)
- 時計は最初の投球から始まり、タイマーがゼロになった時点でラウンドが終了
ボーナス・タイム
- 各レギュレーション・ピリオドが終了した時点で、各打者に30秒のボーナス・タイムが与えられる。
- レギュレーション・ピリオドとは、1st /2nd (Semi Final) の3分/ Finalの2分のこと。
- 規定時間内に440フィート(MLBのスタットキャストによる記録)以上のHRを2本以上打った場合さらに30秒プラスで、合計60秒のボーナスタイムが与えられる。
- ボーナス・タイムは、タイムアウトなし。選手には規定ピリオドとボーナスピリオドの間に短い休憩が与えられる。
- ボーナス・タイムでは、Tモバイルのマゼンタボールが使用される。
選手の休憩
- 各打者には3つのレギュレーションピリオドで1回ずつ、45秒のタイムアウトを取る権利が与えられている。
- ボーナスピリオドではタイムアウトを取ることはできない。
投球間隔
ホームプレート付近に主審が配置され、投手が打者に次の球を投げることができるタイミングを判断して投手に通知。主審は、打球の落下地点などでその打球がHRになるかどうかが見て判断。
賞金
2019年シーズン前にMLBと選手会が行った合意事項の1つとして、ホームランダービーの賞金総額アップがありました。$0.725Mから$2.5Mに。このうち、チャンプには$1Mが。
2023 MLB ホームラン・ダービー結果
First round
- No. 5 ランディー・アロウザリナ (24) / No. 4 アドリス・ガルシア (17)
- No. 1 ルイス・ロバート・ Jr. (28) / No. 8 アドレー・ラッチマン (27)
- No. 6 ヴラディール・ゲレロ・Jr. (26) / No. 3 ムーキー・ベッツ (11)
- No. 7 フリオ・ロドリゲス (41) / No. 2 ピート・アロンゾ (21)
Semifinals
- ランディー・アロウザリナ (35) / ルイス・ロバート・ Jr. (22)
- ヴラディール・ゲレロ・Jr. (21) / フリオ・ロドリゲス (20)
Finals
- ヴラディール・ゲレロ・Jr. (25) / ランディー・アロウザリナ (23)
ムーキーとの1stラウンドを勝ち上がったゲレロ・Jr.はSemifinalsで地元シアトルの大声援を受けたフリオ・ロドリゲスと対戦。非常にやりにくい中、見事に勝ち上がり、Finalでアロウザリナに勝ち、チャンプに輝きました。
ゲレロ・Jr.は今季の前半戦はピリッとしませんでしたが、このHRダービー・チャンプをきっかけに後半戦に弾みがつくといいですね。ダービー参加で調子を狂わせる選手が多いのも確かなのですが、良い方向に回れば良いですね。
毎回、HRダービーは苦しそうです。今回はアロウザリナがNPBの選手がよくやる速いティーバッティングのようなペースで打っていて、もはや驚愕でしかありませんでした。さすがのアロウザリナですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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