マイアミが2人のベテラン内野手と合意へ
現地2023年3月9日、マイアミ・マーリンズが2人のベテランFA野手と合意しました。SSのホセ・イグレシアスと1Bのユリ・グリエルです。
ともに名の知れたベテラン野手でここまでディールが成立せず、どうなるのかと思っていましたが、まずは2023年の所属先が決まったということで何よりです。
まずはホセ・イグレシアスから見ていきます。
【1】ホセ・イグレシアスのディール
2022年はロッキーズと1年/$5Mで契約していたホセ・イグレシアスは、シーズン終了後の2022年11月にFAに。
ロッキーズでは118試合に出場し、128安打を放ち、打率.292、OBP .328、SLG .380、HR 3、二塁打 30、RBI 47と打撃ではまあまあの数字を残しました。
かつては守備だけでお客を呼べるほど華麗なプレーを連発していた名SSも、ここ数年はそのグラブさばきに翳りが見えてきているのも事実。フィールディング%こそ、.981と素晴らしい数字をキープし、この数字自体は守備全盛期の2015年のデトロイト在籍時の.977よりも高いものですが、SSとしての守備範囲や難しい打球を処理してアウトにする力は残念ながら衰えてきてはおります。
そんな中で2023年のディールが成立するのか微妙なところでしたが、マイアミとディールが成立しました。
マイナー・ディール
🚨BREAKING🚨
— Maverick Sports (@MaverickSports9) March 10, 2023
Marlins, Jose Iglesias Agree To Minor League Contract pic.twitter.com/k4A40Pu4iZ
今回のマイアミとのディールはマイナー契約。もう後半に差し掛かっているスプリング・トレーニングにはNRI(ノンロスター・インバイティー「招待選手」)として参加します。
INFのバックアップ・ロール
マイアミがホセ・イグレシアスとサインしたのは、内野のバックアップ・ロール。
今オフ、マイアミはパブロ・ロペスを出してジョナサン・アラエズをツインズから獲得。2022年のALのバッティング・チャンプでアーロン・ジャッジのトリプルクラウンを阻止した選手です。
さらにフィリーズからFAとなったジーン・セグラも獲得。
また、大きなところでは2022年のSSを守ったミゲル・ロハスをトレードでドジャースに渡し、代わりにプロスペクトのジェイコブ・アマヤを獲得しております。
そのような出入りとなった内野の布陣は、SSに元レイズのジョーイ・ウェンドルを配置。2022年はツインズでチーム事情から1Bを守っていたジョナサン・アラエズは本来の2Bに入ることに。また、ジーン・セグラは3Bとして起用し、2022年に3Bを守っていたギャレット・キーパーを1Bに回すというプランになっております。
そしていろいろな面で注目度の高いジャズ・チザム・Jr.は、2022年は2Bを守りましたが、その高い身体能力を活かしてCFに入ることになっています。
ホセ・イグレシアスがビッグ・リーグ・レベルに上がった時、内野のバックアップロールということになります。シーズン中は怪我がつきものですから、そのような選手が出た場合にホセ・イグレシアスの力が必要になりそうです。実際、打撃は本当によくなっていますから、チャンスで単打が欲しい場面にもって来いの選手ですし、彼がいればゲーム後半のマイアミのオプションも拡がりそうです。
ホセ・イグレシアスは2023年1月の誕生日で33才になりました。もう一花、咲かせて欲しいですね。
【2】ユリ・グリエルのディール
The Miami Marlins are signing Yuli Gurriel, per @Ken_Rosenthal pic.twitter.com/553avQNITQ
— FOX Sports: MLB (@MLBONFOX) March 9, 2023
アストロズからFAとなっていたユリ・グリエルに関してですが、2023年1月にはマイアミに決まるのではないかとの噂が上がっていました。しかし、なかなか合意には至らず、2ヶ月を経過してようやく今回の合意に至っております。
時間が経つにつれ不利になるのはFA選手の側ですから、結果、マイアミの粘り勝ちのようなディールになりました。
こちらもホセ・イグレシアス同様、マイナー・ディールとなっています。
なお、ユリ・グリエルの前の契約はアストロズと1年/$7M(2021)で、2022年は$8Mのクラブオプションとなっていて、アストロズはそのオプションを行使しましたから、2022年のサラリーは$8Mでした。
よって、今回はかなりサラリーが下がりました。
2022年は苦戦
ユリ・グリエルは2022年は38才のシーズンで、2023年6月9日の誕生日で39才となります。
2022年は146試合に出場するも、打率.242、OBP .288、SLG .360、HR 8、RBI 53とキャリア最低の数字となってしまいました。
ちなみに2021年はどうだったかというと、143 試合に出場し、キャリアハイの169安打を放ち、打率.319、OBP .383、SLG .462、HR 15、RBI 81という非常にレベルの高い数字をマーク。これまでのキャリアでも毎年、これに近い数字はクリアーしていました。よって、2022年は目に見えてダウンしていたというところです。
ユリ・グリエルは1BかDHのバックアップロール。マイアミの獲得動機としては、けが人などが発生した場合のオプションということになるでしょう。
ベテラン2人が果たしてメジャー契約になるかどうか、注目です。
お読みいただき、ありがとうございました。
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