MLBがマイナーリーガー救済へ全力
現地2020年4月1日、MLBはマイナーリーガーへのサポートプラン拡張を発表。少なくとも5月31日まで、すべてのマイナーリーガーに週に400ドルの賃金を提供することが明らかとなりました。 さらに医療給付も加えられます。
- 毎週400ドルの手当
- プラス医療給付
これがリーグ全体の最低ライン。金額的には週5日働いたとしてざっと日給8000円ほどは最低でも保証されることになります。国民皆保険制度のないアメリカでさらに医療給付もありというのは一旦は立て替えが発生するものの、後日それを受け取ることが出来るというのは大きいですね。
クラブによっては住宅・食事費用も
またクラブによっては追加給付ありで、住宅費用、食費などのサポートがある場合も。
約2週間前、MLBは3月12日のスプリングトレーニング中断から4月9日までの暫定の支援策を発表。マイナー契約を結んでいる全プレーヤーには、4月8日までに受け取った手当と同等の一時金を受け取ることができ。 今回はそれ以降の約2ヶ月分をカバーする内容となっています。
週400ドルの手当は、スプリングトレーニング中のマイナーリーガーのサラリーとほぼ同額です。
2021年から最低給与引き上げ
今年初め、MLBは2021年にマイナーリーグの最低給与を引き上げると発表。 来年から始まる最低給与プランは以下の通り。
【2021年からのマイナーリーガーの昇給】
- ルーキーボールとショートシーズン:週$ 290→週$ 400へ
- シングルA:週$ 290→週$ 500へ
- ダブルA:週$350ドル→週$600へ
- トリプル-A:週$502ドル→週$ 700へ
2020年もほとんどのマイナーリーガーが週400ドルに上がります。
契約があるゆえに
マイナーリーガーはまだチームと契約中であるため、MLBシャットダウン中に失業を申請することはできません。よって、一時的に仕事を見つけることは困難であるがゆえの救済策とも言えます。例の流行り病の影響で社会全体の求人率が低いことももちろんあります。さらに、プレーヤーはシーズンが再開したときにはすぐに馳せ参じる必要があり、仮にどこかに雇用されたとしてもすぐに辞めなければなりません。そのような条件下で仕事を見つけるのは至難のワザ。
また選手はコンディションを維持する必要もあることから安易にパートタイムにもつきにくいという状況もあります。
例外
メジャー契約のプレーヤーは例外です。そもそも単価が違いますから。また、クラブからすでに住宅、食事、あるいはその他のサービスを受けているプレーヤーなども例外です。契約社内のアメリカですから、中にはプロ入りのサインのときにそういった付帯事項をつけている選手もいるでしょうから、その場合も例外です。
また、リストリクティッド・リスト、任意引退、不適格リストに名を連ねるプレーヤーもこのマイナー救済策を受けることはできません。
以上、スプリングトレーニングが中断した際、有無をいわさず自宅待機を命ぜられたマイナー・リーガーにも救済策が実施されています。
レンジャーズのチェ・シンスなど独自に救済を申し出た選手もいます。
お読みいただき、ありがとうございました。
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