4/15はジャッキー・ロビンソン・デー
現地2024年4月15日、メジャー・リーグはジャッキー・ロビンソン・デー。全選手が背番号42を背負い、困難な壁をブレークスルーした偉大な選手に敬意を表する日です。
テキサス・レンジャーズはデトロイトにてタイガースとの4ゲームシリーズが始まりました。打撃力には定評のあるレンジャーズですが、昨年のポストシーズンでルーキーながら大活躍したジョシュ・ヤングを右手首骨折で8-10週の間欠いてしまっています。復帰予定は5月末。ただし、レンジャーズにはワイアット・ラングフォード(Wyatt Langford)というこれまた素晴らしいプロスペクトがもう上がっていますから、攻撃力はやはり強いまま。
そんなレンジャーズですが、この日はなかなか渋いゲームを披露。その他立役者となったのが、開幕ギリギリの現地2024年3月20日にディールがまとまったマイケル・ローレンツェン(Michael Lorenzen)です。
ローレンツェンのTEXデビューはスコアレス
ディール成立が遅かったこともあり、開幕17試合目でのデビューとなったマイケル・ローレンツェンは、トリプルAで3試合に登板して調整。ただ、ERA 6.35とあまり良い結果は出ていなかったのですが、スプリング・トレーニングのゲームで投げられませんでしたから、その分色々と試した上での実戦登板で、その甲斐があった成績となりました。
ジョナ・ハイムとも初コンビ
シーズン途中でも頻繁に移籍が発生するメジャー・リーグにおいて、キャッチャーとの初コンビというのはままあることですが、自身のシーズン・デビューと重なるのはなかなかタフなことです。これは受ける側のジョナ・ハイムにも言えることで、このコンビがどういう投球を見せるのかも注目ポイントでした。試合前、両者はピッチング・コーチのマイク・マダックスと入念に打ち合わせを実施。
両者はタイガースの打者のスカウティング・レポートを入念にチェック。責め方を確認しつつ、ローレンツェンの好きな傾向を擦り合わせたと言います。ぶっつけ本番ではなく、事前にやれることをやった結果が見事にゲームにも反映されました。
マイケル・ローレンツェンは、2回裏に三者凡退に抑えたものの、それ以外は、安打も許し四球も出しランナーを背負う投球となりましたが、3回から5回まで3イニング連続でダブルプレーを奪ううまい投球を見せ、タイガース打線に失点を許しませんでした。
ローレンツェンは5イニング、79球を投げ、被安打3、スコアレス、BB 5、SO 4でお世辞にもきれいな投球とまではいかなかったものの、見事にスコアレスにまとめ上げたのでした。BB 5はあったものの、それほどバタバタする展開にならなかったのが良かったですね。
まだ余力のあったローレンツェンですが、レンジャーズのブルース・ボーチー監督は実戦登板が少なかった中でのデビュー戦ということで早めに切り上げさせました。次の投球ではさらにチューンナップされたローレンツェンを見ることが出来そうです。
レンジャーズ、DP崩れの1点
打撃力のあるレンジャーズですが、この日はタイガース先発の24才のリース・オルソンに苦戦。4シームが95-96mphで、ブレーキの効いた78mphほどのカーブもよく、さらにスライダー、チェンジアップも投げて球種が多彩でしかもコントロールが良かったことから、なかなか点を奪うことが出来ず。
ようやく得点を奪ったのは5回表で、先頭のジョナ・ハイムの2塁打をきっかけにノーアウト満塁のチャンスを作り、ここで大量点!と行きたかったところですが、セミエンのダブルプレー崩れの間に1点を奪うのが精一杯でした。リース・オルソンも良かったです。6.1イニングで被安打6、失点1、自責点1、BB 1、SO 8とレンジャーズ打線を苦しめました。
レンジャーズは6回からホセ・レクラクが2イニングを投じて無失点。8回裏にはデービッド・ロバートソンが無失点、最後はカービー・イェーツが完璧に抑えゲームセット。1-0の緊迫した展開のゲームをものにしました。
レンジャーズ、タイガースともに5安打という投手が非常にがんばったゲームとなりました。
ローレンツェンが5イニング以上を投げて被安打3以下に抑えたのは、2023年8月9日のナショナルズ戦(フィラデルフィア)以来のこと。この日、マイケル・ローレンツェンはフィリーズでのデビュー戦でノーヒット・ノーランを達成したのでした。
この時はBB 4、SO 5で124球を投げました。ローレンツェンがシャットアウト勝利を上げたのは通算70試合登板でこの時だけです。
元古巣相手
マイケル・ローレンツェンは2015年にレッズでメジャー・デビュー。この当時は二刀流でしたね。その後は主にブルペンから登板し、2022年にエンゼルスで先発メインの登板となりました。翌2023年はタイガースに移籍。今回は古巣相手のデビュー戦となったのでした。
レンジャーズ、頼もしいローテーション右腕が出てきましたね。
ア・リーグ西地区は星のつぶしあいの様相を見せており、この日勝ったレンジャーズは9勝8敗で貯金1ながら首位です。2位がエンゼルスで8勝8敗、3位、4位がアスレチックスとマリナーズが同率で7勝10敗ずつ。アストロズが6勝12敗で苦戦中です。
お読みいただき、ありがとうございました。
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