実は2020年のシルバー・スラッガー賞受賞者
現地2023年2月21日となりますが、ミネソタ・ツインズがベテラン2Bで右打者のドノバン・ソラーノ(Donovan Solano )と1年のメジャー契約で合意しました。
今オフはレッズからFAとなり、ここまで残っていたのですが、この選手は非常に価値のある仕事をします。
契約内容
現時点ではフィジカル・チェックの結果待ちで、契約詳細は明らかになっていませんので詳細がわかりましたら、追記します。
前契約
2021年オフにジャイアンツからFAとなったドノバン・ソラーノは、これまで、内野のバックアップ・ロール的な存在で、特に2015年から2018年は出場機会にも恵まれなかったため、MLS6年の資格を満たすのに時間を要しました。よって、資格を満たした上でのFAというのは、この時が初で、2022年はレッズとサイン。1年/$4.5Mでサインしていました。
ドノバン・ソラーノとは
ドノバン・ソラーノは1987年10月17日生まれの35才。今季、ポストシーズンに進めば途中で36才になります。
コロンビア出身で、2005年1月にカージナルスとアマチュアFAとしてサインし、プロ入り。この時は17才です。
カージナルスのマイナー時代はトリプルAまで昇格したのですが、ついにデビューならずに2011年11月にリリースされ、FAとなりました。この頃は今では考えられないのですが、守備がまずかったのです。動きが良いものの、確実性に欠けていて、たとえば2007年はクラスAとクラスA+の2つのレベルで、3BとSSでの合計のエラー数は28を数えました。
カージナルスからFAとなった後、すぐにフロリダ・マーリンズとサイン。これがメジャーへ上がるきっかけとなりました。マーリンズでは、2012年5月21日にメジャー・デビューを果たし、2015シーズンまで計4シーズン在籍。打率.257、OBP .307、SLG .328とそれなりの数字を残していたのですが、いかんせんあまりインパクトを感じさせませんでした。
2015年は55試合の出場にとどまり、オフにはロスターの関係でマイナーへアウトライトとなったのを機にFAに。2015年12月にヤンキースとサインします。次から次にFA選手がやってくるヤンキースですから、当然出場機会には恵まれず、ここからマイナー地獄に陥ることとなりました。
ヤンキースでは2016年と2017年の2シーズン在籍。メジャーでプレーしたのは、2016年の9試合のみで、2017年はフルシーズンをマイナーで過ごすことに。
2017年オフには再びFAに。2018年1月にドジャースとマイナー契約でサイン。ドジャースもやはりヤンキースと同様に選手層が厚いですから、ここでも出場機会に恵まれずに、結局フルシーズンをマイナーで過ごし、2019年1月にジャイアンツとマイナー契約でサイン。ここからようやく出場機会に恵まれることに。
2019年以降、堅実な数字を残す!
ここからがドノバン・ソラーノの面白いところで、2019年に再びメジャーに這い上がったドノバン・空ーノは、81試合に出場し、打率.330、OBP .360、SLG .456をマーク。
短縮シーズンとなった2020年には60試合中、54試合に出場。打率.326、OBP .365、SLG .463、HR 3、RBI 29、RUN 22でNLの2Bでシルバー・スラッガー賞を受賞するほど活躍。
ジャイアンツが107勝を上げた2021シーズンには、101試合に出場し、打率.280、OBP .344、SLG .404、HR 7、RBI 31、RUN 35をマーク。
2019年から2021年までのジャイアンツでの3シーズンの成績は、なんと打率.308、OBP .354、SLG .435 という非常に高い数字で、wRC+は113。
そしてレッズでのプレーとなった2022年は80試合に出場し、打率.284、OBP .339、SLG .385、HR 4、RBI 24、RUN 22をマーク。
つまり、ここ数年は非常に堅実な数字を出しているということ。
ツインズの攻撃に幅を広げる獲得
ツインズは今オフ、カルロス・カルロスと再契約。ということで、内野のSSと2Bはコレアとホルヘ・ポランコで決定。この2人は打席ではコレアが右打席、ポランコはスイッチ・ヒッティング。
内野のコーナーですが、2022年の3Bで右打席のジオ・ウルシェラは、エンゼルスにトレードされ、2022年は壊滅的に苦しんだミゲル・サノは、オプションを拒否されFA。3Bには、2022シーズン、主に1Bを守った右打席のホセ ・ ミランダが有望。
2022年のバッティング・チャンプのルイス・アラエスはマーリンズにトレードされました。
1Bには左打席のアレックス・キリロフが最有力。
ドノバン・ソラーノはこのアレックス・キリロフと対戦する投手によって出場をシェアする可能性があります。アレックス・キリロフは2022シーズン、手首を痛めていたのでそれもシェアの理由の一つです。
また、ツインズのOFは、CFのバイロン・バクストンを中心に配置されますが、彼は右打席の選手。その他は左打席の選手が多く、今オフに補強したジョーイ・ギャロ、もはやツインズの顔の一人でもあるマックス・ケプラーもそう。その他にもニック・ゴードン、トレバー・ラナーク、マット・ウォルナーらもそうです。よって、右打席で高打率の期待できるドノバン・ソラーノの補強はかなり有効です。
その他にもドノバン・ソラーノはポランコが休みの時にスターターで出場しそうです。なお、その点ではカイル・ファーマー、ニック・ゴードンとも競合します。
パダックかロイス・ルイスが60 Day ILに
今回のドノバン・ソラーノの獲得により、ツインズの40manロスターはフルとなりました。よって、クリス・パダックかロイス・ルイスのどちらかを60 Day ILへ入れる必要があります。クリス・パダックは2022年5月にトミー・ジョン手術を実施。仮に1年4ヶ月で復帰となると9月までは投げることが出来ません。
一方のロイス・ルイスは2022年5月に右膝ACLの部分断裂を起こし、せっかくのデビューもシーズン・エンディングとなりましたが、現地2023年2月22日時点でベースボール・アクティビティーは75%まで回復としており、こちらは6月後半から7月初旬での復帰が見込まれています。
いずれにせよ、ツインズはドノバン・ソラーノの獲得により、ゲーム・プランのオプションがかなり手厚くなっています。
お読みいただき、ありがとうございました。
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