有名選手同士が壮絶な殴り合い
現地2023年8月5日のホワイトソックス@ガーディアンズ戦で、かなりセンセーショナルなベンチ・クリアー案件が発生しました。
ティム・アンダーソンとホセ・ラミレスが2B塁上でエキサイト。ファイティング・ポーズまで飛び出し、ぶんぶんスイングし合う強烈な乱闘劇となりました。
発生した状況
ホワイトソックスが5-0とリードして迎えた6回裏、ガーディアンズは1アウトからアンドレ・ヒメネスが2塁打で出塁。
つづく3番のホセ・ラミレスもRF線に2塁打を放ち、2塁からアンドレ・ヒメネスを迎え入れガーディアンズが1点を返したシーンでした。
打球コースから2塁を陥れようと懸命に走り込んだホセ・ラミレスは、ヘッドスライディングを敢行。
ベンチクリアー
頭からスライディングしたホセ・ラミレスは、ティム・アンダーソンの股間をくぐる形で2塁を陥れたのですが、この直後にホセ・ラミレスがティム・アンダーソンに何やらクレーム。
数回の言葉の応酬を経て、ティム・アンダーソンはついにグラブを投げ捨て、ファイティング・ポーズを取り、これにホセ・ラミレスも応酬。殴り合いが始まりました。パンチを最初に繰り出したのはティム・アンダーソンでしたが、ホセ・ラミレスが繰り出すパンチがティム・アンダーソンの顎にヒットしてダウンを奪うという壮絶なシーンに。ただ、これで気絶するということはなく、体勢の問題もあったようです。
一旦は2B審判も間に入りかけましたが、ここで2人きりにしてしまったのがまずかったです。
しかも最初に止めたのはピッチャーのマイケル・コペックです。ピッチャーに止めさすなと言いたいところですが、そもそも殴り合いまで発展した2人がだめですね。
当然、ベンチクリアーとなり、フィールド上では数分にわたって両軍がもめ続けました。
なお、クリーブランドのブロードキャスターはただでさえ、プロレス実況に近いものがあるのですが、この乱闘ではさらにエキサイトしています。
伏線とベースカバー
ホセ・ラミレスは試合後、記者団に「彼は戦いたいと言った。そして、もし彼が戦いたければ、私は自分の身を守らなければならなかった。」と述べています。「やんのか?」という反応されたということかと。
ガーディアンズのテリー・フランコーナ監督は乱闘について以下のように語りました。
「すべてを知っているわけではないが」という前置きのもと、「ティム・アンダーソンが(ガブリエル・)アリアスを怒鳴りつけていたのは知っている。審判が行って、やめろと言ったのだと思う」と。
どうやら、ここに何やらティム・アンダーソンに対するなんらかの感情がすでに発生していたと見て良さそうです。伏線です。
「そして、ホセが2塁に滑り込んだとき、ホセは彼が彼の上に立ちはだかったように感じたと思う。その後、皆彼らから離れていった」と。
ベース・カバー
ホセ・ラミレスがティム・アンダーソンに何やら訴えたのは、どうやらベースへの立ち位置についてだったようです。頭からスライディングしているのにその位置はなんなんだ?という主張のようです。
返球を受けるのもギリギリのタイミングだったことから、返球次第では今回の姿勢や立ち位置もあり得ると思いますが、怪我をしないように心得た待ち方もあるというのがホセ・ラミレスの主張のようです。ギリギリの中、それが出来るかどうかはプロの中で何かあるのかもしれません。
試合後、ホセ・ラミレスはしきりに「彼はゲームをディスリスペクトしている」と述べていましたが、こういうところを指しているのかとも思います。
ティム・アンダーソンのコメントは後日にも出るかもしれませんが、ホセ・ラミレス側はこのように感じていたようです。
計6人が退場
騒ぎが収まり、ホセ・ラミレスもティム・アンダーソンも一発退場。
なおホセ・ラミレスの3Bには前日にトリプルAから招集されたホセ・テナ(Tena)が入り、彼はMLBデビューを飾りました。また、ホワイトソックスはSSのポジションにエルビス・アンドラスが2Bから移動。2Bには3Bを守っていたザック・レミアードが入り、3Bにはヨアン・モンカダが入りました。
退場となったのは、2人だけでなく、両チームの監督、クリーブランドのクローザーのエマニュエル・クラセ、3Bコーチのマイク・サーボーも。ガーディアンズが4名、ホワイトソックスが2名です。
テリー・フランコーナ監督はこの週のホワイトソックス戦で3回も退場処分となっています。
試合は、7-4でホワイトソックスが勝っています。
CLEは戦力ダウンが必至
今回の処分は追ってMLBから正式にアナウンスされますが、当事者の二人が複数試合に欠場を余儀なくされるのは間違いないところですが、これがどれくらい長引くのかというのがガーディアンズにとっては死活問題です。
ガーディアンズは、ジョシュ・ネイラーが腹斜筋を傷めてIL入り。このゲームでも打線は苦戦し、マイケル・コペックに6回までノーヒッターを食らっていました。
この状況でホセ・ラミレスがいなくなれば、打線はかなり壊滅的に。アーメッド・ロザリオはTDLでドジャースに出しましたし、緊急事態です。
ガーディアンズのベンチは頭の痛いところです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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