緊迫した展開の好ゲーム
現地2023年7月20日からいよいよオリオールズ@レイズの4ゲームシリーズがスタート。力のある両クラブ同士の対戦ということで非常に楽しみで、ゲーム展開もその通り拮抗。好ゲームだったのですが、勝敗を分けたのは細かいところまで徹底してやるかどうか。その違いが今の両クラブの勢いにも反映されている・・・そんなことを思ったゲームでした。
タイラー・グラスノーが好投
レンジャーズにスイープされ、このゲーム前まで4連敗を喫していたレイズは状況を打開すべくタイラー・グラスノーを先発に起用。
そのタイラー・グラスノーは非常に良い立ち上がりで、初回は3者連続三振でスタート。序盤3回まではパーフェクト投球という素晴らしい入りでした。
先制したのはレイズで、2回裏にオリオールズ先発のカイル・ギブソンからフランシスコ・メヒアがタイムリーを放ち、1点を先制。これは死球がらみの得点でした。
タイラー・グラスノーの前に全く手も足も出なかったオリオールズですが、4回表に意外な形でチャンスを掴みます。
アロウザリナの山なり送球
4回表、先頭のガナー・ヘンダーソンがLFへラインドライブのヒットを放ちます。この打球を三遊間に守っていた3Bのテイラー・ウォールズがグラブに当て、それによって打球はさらにLF線に転がり、2塁打コースに。
その処理をランディー・アロウザリナがもう二塁打だろうということで決めつけてしまい、3Bに山なりの送球を返してしまいます。またテイラー・ウォールズがベースについていないのを見たガナー・ヘンダーソンは3Bへ疾走。これがセーフとなり、記録上はトリプルということになってしまいました。
これで流れが変わってしまいました。つづくアドレー・ラッチマンは、しぶとくRFへ弾き返して1−1の同点に。さらにヒット、ワイルドピッチ、犠牲フライでオリオールズは2点目をゲット。2アウト、ランナー2塁でアーロン・ヒックスがLFにタイムリーを放ち、オリオールズは3得点目。
オリオールズが相手のミスにつけこみ、3-1と逆転します。
タイラー・グラスノーは7イニングを投げ、被安打6、失点3、自責点2、BB 0、SO 9。
イェニエル・カノーが打たれる
オリオールズ先発のカイル・ギブソンは2回裏に1点を奪われて以降はレイズ打線を翻弄。7回裏のマウンドにも上がります。しかし、2連続シングルを浴びたところで降板。
マウンドにはイェニエル・カノーが上がり、ピンチを抑えにかかったのですが、カノーはヤンディー・ディアスに2点タイムリーダブルを打たれ、ゲームは3-3の振り出しに。
カイル・ギブソンは6.0イニングを投げ、被安打7、失点3、自責点3、BB 2、SO8でした。
フェリックス・バティスタがイニングまたぎ
オリオールズは8回1アウトからブライアン・ベイカーがマウンドに上がり、四球絡みでピンチを迎えますが、無失点。
9回裏には3-3の同点ながら、フェリックス・バティスタを投入します。
9回裏は9球!
今のレイズを象徴していたのは9回裏。サヨナラのチャンスでレイズは、クリスチャン・ベタンコートが初球を凡打し1アウト。つづくヤンディー・ディアスは5球で三振。さらに、ワンダー・フランコは3球三振。追い込まれていたのはオリオールズの方だったのですが、この淡白な攻撃でバティスタにもう1イニングの余力を与えてしまいました。
犠牲フライでBALが勝ち越し
オートマティック・ランナーがついた10回表、オリオールズはアダム・フレイジャーが手堅く送りバントを決めて、1アウト3塁に。ここでコルトン・カウザーがLFへ犠牲フライを放ち、オリオールズがノーヒットで勝ち越しを決めました。
そして余力を残したフェリックス・バティスタが10回裏のマウンドにも上がり、ピンチを迎えますが最後はダブルプレーで締め、ゲームセット。
オリオールズがGame1を4-3でものにしたという展開でした。
スランプに陥っているレイズはアロウザリナの送球に加え、9回裏の淡白な攻撃などまさに自滅による敗戦となっています。ちょっと深刻かもしれません。
逆にオリオールズは8回、2死満塁のピンチでハロルド・ラミレスの強烈な2Bゴロをラモン・ウリアスがダイビング・ストップして、アウトにするなど1球への集中力が非常に高かったです。
野球の神様もオリオールズに微笑むよねという違いがありました。
6.5ゲーム差から単独首位へ
今季のレイズは打って良し、投げて良し、走って良し、守って良しとシーズン序盤は対等に戦えるクラブがないほど無双状態に強かったです。
3、4の両月で23勝6敗。5月に入ってようやく負け数が二桁に乗るも、17勝12敗で余裕の勝ち越し。これは6月も続いて17勝10敗。
7月1日時点で両クラブのゲーム差は最大で6.5。このゲーム差は6月初旬にもついていて、場合によってはレイズが2位以下をもっと離して一人勝ちしていてもおかしくはない強さだったのですが、そこをオリオールズがしっかりと追いかけていました。よく6,5差に留めていたと思います。
そしてこの日、ついにオリオールズが単独首位となり、逆にレイズに1.0ゲーム差をつけることとなりました。
レイズは投手の怪我人が出たことから勢いが徐々に衰えて行きました。左のエースのシェーン・マクラナハンは腰を傷めて離脱(すでに復帰済み)、さらには非常に頼りになったドリュー・ラスムッセンが屈筋腱を傷めて離脱。ラスムッセンは結局、UCLの修復手術を行いシーズンエンド。投のキープレーヤーが2枚も不在になってはやはり厳しいです。
レイズはこれで5連敗。7月の成績はパイレーツと並んでメジャーワーストの3勝12敗です。
Game2も楽しみです。藤浪投手がどこで出てくるのかも楽しみですね。おそらく勝ちのシチュエーションでは使わないとは思うのですが・・・どうでしょうか!?
お読みいただき、ありがとうございました。
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