43才、今季は思うように数字が上がらず
現地2023年7月4日、サンディエゴ・パドレスはDHのネルソン・クルーズ(Nelson Cruz )をDFAにしたと発表しました。
ネルソン・クルーズと言えば、年齢を重ねても変わらない品質を維持していたことで有名で、2019年のツインズ時代には38才のシーズンであったにも関わらず、41HR、108RBIをマーク。
その勢いは止まらず、短縮シーズンとなった2020年にも60試合で16HR、33 RBIを叩き出し、2年連続でシルバー・スラッガー賞を受賞していました。
しかし、それから3年を迎えた間にやはり成績の低下が起こり始めていました。
ここ数年のネルソン・クルーズ
2021年前半、ツインズで猛打
ネルソン・クルーズの猛打は2021年前半まで続きます。
ツインズで85試合に出場し、19 HR、50 RBIをマーク。打率.294、OBP .370、SLG .537でOPSは.907、OPS+は148。この打撃力に期待したレイズはポストシーズンをにらみ、トレード・デッドライン前にネルソン・クルーズを獲得。
レイズ移籍後に成績が伸びず
このトレードでツインズに移籍したのが今季大活躍のジョー・ライアンです。ツインズはよいトレードをしましたね。
レイズに移籍したネルソン・クルーズですが、55試合で13HR、36 RBIを上げるも、打率.226、OBP .283、SLG .442と数字がガタッと落ちてしまいました。それでもOPS+は101。ただ、レイズとしてはかなり期待はずれという成績に。
2022年も数字が上がらず
2021年オフにFAでナショナルズと契約。2022シーズンは、124試合に出場し、打率.234、OBP .313、SLG .337、HR 10、RBI 64。
再びFAとなったネルソン・クルーズは2023年1月に、パドレスとサイン。パドレスは成績低下も把握していて、サラリーは1年/$1M(2023)でした。彼がある程度復活してくれればという期待をかけた契約でした。
2023年、5HR、23 RBI
ネルソン・クルーズは体のケアも行い、2022シーズンが終了する頃に、目の炎症に対処するために手術を受けています。
期待されたネルソン・クルーズですが、今季は49試合に出場し、打率.245、OBP .283、SLG .399、OPS + 89にとどまりました。
特に三振率は30%を超える30.3%でやはりボールにきちんと対処できていないのが明白でした。しかも四球率はわずか3.9%。これはOBPも上がりません。いずれもキャリア最悪の成績になっていました。
ネルソン・クルーズはもともとは質の高いOFでしたが、2018年以降OFとしてプレーしておらず、今季もポジションに就いたのは1Bでわずか1イニングだけ。DHでのロールしか割り当てできないことも今回のDFAに繋がったと見ていいと思います。パドレスの選択肢を狭めますので。
今後
パドレスは今後1週間で、ネルソン・クルーズをトレードに出すか、ウェーバーを通すかを決めます。
MLS5年以上のベテランのクルーズは、年俸を保持したままウェーバーを通過した場合、移籍を拒否する権利を持ちます。つまり、パドレスが数日中にトレード相手を見つけられるかどうか。
サラリーが$1Mなので、次に獲得するクラブはその残りで良いということになるので、手が上がるかもしれません。ただ、トレードに出す選手を探す過程でちょっと二の足を踏まれることも予想されます。パドレス側が合意しないこともありますから。
このままリリース、FAという流れになるかもしれません。
パドレスのロスター調整
その他、パドレスは一連のロースター移動を発表。左腕ホセ・カスティーヨ、右腕マット・ウォルドロン、INFのマシュー・バッテンをメジャーにコールアップ。
そのスペースをつくるために右腕のドミンゴ・タピアがトリプルA、右腕のマイケル・ワカが右肩の炎症で15 Day IL入り(7月2日に遡及)。ネルソン・クルーズのDFAもその1つです。
今季、なかなか調子のでないパドレス。レッズがウィル・マイヤーズをDFAにして若手にチャンスを与えたことで大躍進したことから、何か起こる可能性もありますが、どうでしょうか!?
お読みいただき、ありがとうございました。
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