JV、シャーザー並みの評価
現地2023年2月9日、サンディエゴ・パドレスがダルビッシュ投手と6年/$108Mで延長契約に合意したと公式にアナウンスされました。
これにより、パドレスはエースを長期で固定することに成功。これから数年は投手陣の編成はダルビッシュ投手を軸にして組み立てられることになります。
ダルビッシュ投手が41才で開幕を迎えるシーズンまで
1986年8月16日が誕生日のダルビッシュ投手は、現時点で36才と半年。今回の延長契約は、2028年までの6年契約なので、ダルビッシュが41才で開幕を迎えるシーズンまで。そして2028年はシーズン終盤に42才となります。
客観的な事実としての年齢要素から言えば、36才での延長契約はほぼ皆無です。あったとしてもマルチイヤー・ディールというところ。
これはパドレスの攻める編成もさることながら、ダルビッシュ投手の現状のパフォーマンスがパワー、品質ともにいかに評価されているかを物語っているとともに、将来にわたって現状のパフォーマンスはかなりの線で維持出来ると見られているということでしょう。
2021年11月、メッツはマックス・シャーザーと3年/$130M (2022-24)でサイン。この契約はシャーザーが39才で開幕を迎え、シーズン途中の誕生日(1984/7/27)で40才となるシーズンまで。
さらに今オフにもメッツはJVことジャスティン・バーランダーと2年/$86.666M (2023-24) でサイン。 2025年にはコンディショナル・プレーヤー・オプションがついていて、2024年にバーランダーが140 IPを達成し、尚且つ独立した医療機関でヘルシーであると判断されれば$35Mになるという契約。誕生日が1983年2月20日のバーランダーは、2023年の開幕時点で40才。この契約のオプションが行使され、2025年まで継続となればバーランダーが43才のシーズンまで。
どの年齢でサインしたかにも依りますが、ダルビッシュ投手の今回の契約はこの2人と双肩する契約となった訳です。
契約詳細
契約がブレークダウンされていますので、記載しておきます。
- 6年/$108M (2023-2028)
Yu Darvish official, Padres
— Jon Heyman (@JonHeyman) February 10, 2023
$108,000,000/6
Signing Bonus – $6M
$24,000,000 – 2023
$15,000,000 – 2024
$20,000,000 – 2025
$15,000,000 – 2026
$14,000,000 – 2027
$14,000,000 – 2028
BASE IN 2028 INCREASES BY $1M for each Cy Young in 2023-2027.
Full No Trade
Plus: Interpreter
ヘイマンさんの情報ではサイニング・ボーナスが$6M+上記のサラリーで$108Mになるということです。そして最終シーズンのベース・サラリーは2023-27年の間でサイ・ヤング賞を獲得すれば+$1M。
現契約を上書き
ダルビッシュ投手の現在の契約は、2018年2月にFAとしてカブスとサインした6年/$126M(2018-2023)で、2023年のサラリーは$18Mという設定でしたので、今回の契約は現契約のファイナルイヤーを$18Mから$24Mにして上書きした形になります。
2023年はメジャー通算100勝へ
ますます進化しているダルビッシュ投手。2022シーズンは、ファストボールの4シームとシンカーが2021年の平均ベロシティーを上回りました。なお、カットボールも下につけているのは投球のシェアが最も多い球種だからです。この球速もほとんど同じ。
球種 | 2021 | 2022 |
4シーム | 94.5 | 95.0 |
シンカー | 94.0 | 94.7 |
カット | 86.6 | 86.5 |
2022シーズンは16勝8敗をマーク。194.0イニングでERAは3.10、SO9は9.1、BB9は1.7。16勝はメジャー・デビューした2012年以来のことでキャリア・タイとなりました。
2015年3月にトミー・ジョン手術を受けたダルビッシュ投手は、2016年5月28日に復帰登板を果たしました。
私事ですがトミージョン手術を受けることにしました。痛みはないのですがシーズン中に切れてしまうと来年まで働けなくなるのでそのリスクを改善するための手術になります。
— ダルビッシュ有(Yu Darvish) (@faridyu) March 13, 2015
ポジティブにしか考えていないですし、野球界にプラスになるよう取り組んできます。
手術は来週火曜日に行います。
カブス移籍1年目は上腕三頭筋を痛めるなど1勝3敗で終わり、かなり厳しい立場に追い込まれましたが、2020年の60試合シーズンで8勝をマークし、サイ・ヤング賞の投票では2位に入りました。
2021年のパドレス移籍1年目は8勝にとどまりましたが、2022年に上述のように16勝。体調が良ければこのまま勝ち星を積み上げて行くことに。
そして、2022年終了時点でMLBで積み上げた勝ち星は95勝。100勝まであと5つに迫っております。今季はこの記念すべきマイルストーンを怪我なく通過してもらいたいですね。
NPBでは日本ハムで93勝を上げましたから、現時点で日米併せて188勝(1軍及びメジャー・レベルで)。
ナ・リーグ西地区を面白くしてもらいたいですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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