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【MLB 移籍 2023】千賀滉大投手はメッツに決定!5年75Mドルで合意

千賀投手にようやくMLBへの道が開ける!

 現地2022年12月10日、注目されていた千賀滉大投手のMLB移籍先が決定。ニューヨーク・メッツになりました。現時点で千賀投手とメッツは合意の状態。フィジカルチェックを経て、いよいよオフィシャルとなります。

契約内容

 千賀投手のエージェントは、ワッサーマン(Wasserman Agency)。どうしてこことエージェント契約となったのは不明なのですが、色々コネクションがあったのでしょう。そのワッサーマンが交渉の後、得た契約内容はご覧の通り。

  • 5年/$75M (2023-2027)
    • オプトアウトあり(2025シーズン終了後)
    • フル・ノートレード条項あり。

 ひょっとしたら、パフォーマンス・ボーナスはつくかもしれませんが、現状は上記の通りで、AAVで$15Mになります。

契約プロセス

 今回の千賀投手のMLB挑戦のプロセスを整理します。

NPBのFA権の要件は2つ。

  • 国内FA権:8シーズン
  • 海外FA権:9シーズン

 まず千賀投手は、NPB通算11年で2022シーズンに海外FA権の資格を得て、行使することを決定。

フリーエージェント宣言選手(NPBサイト)

ホークスとの契約にオプトアウトあり

 千賀投手は2021年12月にホークスと5年/30億円(2022-2026)でサイン。本来なら、この契約が優先されるのですが、この契約には2022年終了後にオプトアウト条項が入っており、途中解約も可能となっていました。

 ホークスはダイエー時代に井口選手を獲得するために、予めメジャーへの挑戦も容認。実際は、一旦はポスティングを容認したものの、青学の先輩の小久保選手の移籍などもあり、ポスティングは白紙に。ちょうどダイエーからソフトバンクへ移行する時期でもあり、経営体制の刷新などがあれば自由契約になれるという覚書を交わしていて、実際にオーナーの不祥事などもあり、その覚書が効力を発揮。2004年オフにメジャー挑戦を決定。よって、井口選手はFAとしてMLB挑戦ゆえ、ポスティングなどの手続きはありませんでした。この時の契約は2年/$4.7M (2005-06)+2007年は$3.3Mのクラブオプション。

 何が言いたいかというとダイエー時代はまだMLB移籍を容認する姿勢があったのですが、ソフトバンクに代わってからは、ポスティングの容認はありませんでした。おそらく経営側とすれば、その代わり、待遇などはよくするという考えであったと思われます。

 2017年のWBCの準決勝のアメリカ戦でも登板した千賀投手は長年、ホークスにポスティングでのメジャー移籍を懇願してきましたが、その願いは叶わず。結果、海外FA権を取得し、オプトアウトも行使してのメジャー移籍となりました。

メッツは契約金額のみ支払い

 よって、今回の千賀投手のMLB移籍は、秋山選手のそれと同じです。

 メッツはソフトバンクにリリース・フィーを支払う必要もありませんし、インターナショナル・ボーナス・プールの金額枠を減額されることもありません。

  1. 年齢は25才以上
  2. 外国のリーグで少なくとも6シーズン経過
  3. その2つの点に該当する選手を獲得する場合、獲得クラブ側はインターナショナル・ボーナス・プールが免除されます。(該当しない場合は、その枠を考慮する必要あり。)

少なくとも6クラブが競合

 千賀投手のNPBでの活躍はもうご承知の通りです。2023年1月に30歳になる千賀投手はNPB通算11年で、1089イニングを投げ、87勝44敗、ERA は2.59。SO%は28.22、BB%は9.33。90mph後半のファストボールとスプリッター(お化けフォーク)が特徴です。

 その千賀投手に関心を寄せていたのが、レッドソックス、ブルージェイズ、ドジャース、ジャイアンツ、マリナーズ、パドレス。エージェントによればこの他のクラブも含め、計12ものクラブが獲得に向けて動いていたということ。

 特にレッドソックスは7年をオファーしているという報道がありましたし、ジャイアンツがとりわけ熱心だったということです。

メッツのローテーション

 ジェイコブ・デグロム、タイワン・ウォーカーをFAで失い、さらにクリス・バシットも失うことが濃厚になったメッツですが、ジャスティン ・ バーランダー、ホセ ・ キンタナ、千賀投手とすでにその穴を埋めました。

 ローテーションは、マックス・シャーザー、ジャスティン・バーランダー、千賀投手、ホセ・キンタナ、そしてカルロス・カラスコの5人。仮に誰かが怪我で出遅れても2022年にオープニング投手を務めたタイラー・メギルもおります。

 ブルペンの方も盤石で、エドウィン・ディアスとの再契約も早々に決め、デービッド・ロバートソンも獲得。

 埋められる穴はほぼ埋めてしまったような状態です。

(CB TAX)メッツ、空前絶後の344Mドル

 オーナーのスティーブ・コーエンは、前年101勝を上げたにも関わらず、ワールドシリーズ進出が叶わなかったメッツの面々に、もはや言い訳など成立させないほどの巨額な投資を継続中。

 今回の千賀投手のAAV $15Mを加えるとなんと、メッツの40manロスターの予想サラリーは$344M。

 2023年のCB TAX(贅沢税)のしきい値は$233Mで、ペナルティーの設定の最高額である$293Mを遥かに超えています。もはや想定外の金額です。情報筋によればもう「スティーブ・コーエン税」というニックネームが付けられたようです。

 メッツは2年連続の超過であるため、2023年のドラフトの順位も10個下がりましたし、贅沢税のペナルティーの税率は90%です。なお現時点での予想ペナルティーは104.85M。もはや、A’s、Dバックス、ガーディアンズ、パイレーツ、レッズ、Dバックスの40manのサラリーの総額を超えております。

 すでに未知の領域に踏み入れたメッツ。このオフはまだ行きそうです!

 これでシーズンの結果がどうなるのか、ちょっと楽しみです。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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