35才、MLB14シーズン目での偉業達成
今季からレッドソックスでクローザーを務めるケンリー・ジャンセン(Kenley Jansen)が偉業を達成です!
現地2023年5月10日、トゥルーイスト・パークで行われたレッドソックス@ブレーブス戦(2ゲームシリーズのGame2)でレッドソックスが9回表を終えて5-2とリード。セーブ・シチュエーションとなったところでケンリー・ジャンセンが登板。最後の1イニングを無失点に抑えて、今季9セーブ目をマーク。これでキャリア通算400セーブの達成となりました。
Congratulations!
味方がセーブシチュエーションを作る
このゲームはブレーブスがディラン・リー、レッドソックスがブライアン・ベイヨーの先発でスタート。ブレーブスはいわゆるローテーションの谷間です。ディラン・リーは普段はブルペンの投手で先発はこのゲームが今季初登板。ちなみに2021年にデビューしてキャリアでも先発は初でした。
そのディラン・リーにレッドソックス打線は苦戦。ディラン・リーは3回2アウトまで登板し、ランナーを出したのは初回にジャスティン・ターナーに与えた四球のみ。非常に切れのあるボールを投げていました。
先制したのはレッドソックスで4回表、2番手のコリン・マクヒューから先頭のジャスティン・ターナーが四球で出塁したのを皮切りに、キケ・ヘルナンデスとジャレン・デュランのタイムリーで2点を先制。
ブレーブスも6回に反撃。ここまで0に抑えられてきたブライアン・ベイヨーから先頭のロナルド・アクーニャ・Jr.が失投とも言っていいシンカーをLFスタンドにホームラン。470フィートも飛びました。なんと143.25mです。
さらにランナーをためてエディー・ロザリオがタイムリーを放ち、2-2のタイ・ゲームに持ち込みます。
しかし、レッドソックスは7回表に、A.J.ミンターから2つの四球を選び、チャンスメイク。ピッチャーがニック・アンダーソンにスイッチした後、ライメル・タピアがRFへ2塁打を放ち、1点を勝ち越して3−2。
さらにレッドソックスは9回表、ライセル・イグレシアスからトリストン・カサスが右中間へ大きな2ランHRを放ち、5-2とリードを拡大。勝利の確率をグッと引き上げました。
そして9回裏、ケンリー・ジャンセンが登板。ショーン・マーフィーをCFフライ、エディー・ロザリオには2塁打を打たれるも、オジー・アルビーズをCFフライ、そして最後はトラビス・ダーノーを空振り三振に打ち取り、ゲームセット。ジャンセンに400SVがついたという流れでした。
ジャンセン、今季はかつての状態に復活!
ケンリー・ジャンセンは、2010年のデビューからERAが3.00を超えることはなく、特に2013年から2017年までは無双状態で、この5シーズンのERAはなんと2.01。
2018年以降は3点台に乗りましたが、それでも年間60試合以上のゲームの締めを任せられるほどの頼りになる存在でした。
ただ、2019、2020、2021年の3シーズンは翳りが見えてきたか?という登板も多くなりました。
ブレーブスに移籍した2022年は、41セーブをマークしてセーブのタイトルを獲得。これは2017年に41セーブでタイトルを獲得して以来のランク1位でした。なお、キャリハイは、2016年の47セーブです。タイトルは獲りましたが、ERAは3.38とややリスクもあるクロージングが続いたのも事実です。
ところが、今季はここまで12試合で、9セーブ、ERA 0.77と無双状態のときのジャンセンに完全復活となっています!
ベロシティーアップ!でシンカーを少なめ
とりわけ今季の好調を支えているのはやはりコンディションの良さにあるかと思います。その証拠に今季のカットボールの平均ベロシティーは94.9mph。上述のゲームでも96-97mphを連発していました。2022のそれは92.2mph、2020年は90.9mph、2019年は91.7mphしか出ていなかったのです。
それに加えて変化のポイントとしては今季はほとんどシンカーを投げていません。このゲームでも1球のみ。ケンリー・ジャンセンのファストボールと言えば、シンカーで2022年は93.6mphでした。今季はカットボールがそれを上回っているということです。
歴代7位
400セーブを達成したケンリー・ジャンセンですが、歴代ランクはご覧の通り。ジャンセンは7位です。
- マリアーノ・リベラ: 652 セーブ
- トレバー・ホフマン:601セーブ
- リー・スミス: 478セーブ
- フランシスコ・ロドリゲス:437セーブ
- ジョン・フランコ:424セーブ
- ビリー・ワグナー:422セーブ
- ケンリー・ジャンセン:400セーブ
現役ランク
なお、現役ランクはご覧の通り。
- ケンリー・ジャンセン:400セーブ
- クレイグ・キンブレル:397セーブ
- アロルディス・チャップマン:316セーブ
- マーク・マランソン:262セーブ
- エドウィン・ディアス:205セーブ
クレイグ・キンブレルもまもなく400セーブに到達です。
お読みいただき、ありがとうございました。
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