ザック・プリサック、今季は大苦戦
現地2023年6月4日、クリーブランド・ガーディアンズは右腕のザック・プリサック(Zach Plesac)をDFAとしました。
トリストン・マッケンジー復帰に伴い
ガーディアンズは、右腕のトリストン・マッケンジーを60 Day ILから復帰させるため、40manロースターに空きを作る必要が出来たのがその背景です。なお、ザック・プリサックは、6月初めにトリプルAにオプションされておりました。
また、ガーディアンズはアクティブ・ロースターに空きを作るために右腕のマイケル・ケリーをトリプルAにオプションしています。
ザック・プリサック、今季はラフ・スタート
2016年のアマチュア・ドラフトでインディアンスから12巡目で指名されてプロ入りしたザック・プリサックは、2019年にMLBデビュー。
115.2イニングを投げ、ERA3.81(ERA+124)という印象的なキャリアをスタートさせました。
なお、叔父に当たるダン・プリサックもメジャー・リーガーで、オールスターに3度出場。MLBキャリア18年の左腕投手でした。
2020年のコロナ・パンデミックのシーズンにはセイフティー・プロトコルに違反した外出行動で処分されたということもあったのですが、8試合に先発して、55.1イニングでERA2.28という好成績をマーク。前年のデビュー・イヤーは奪三振率が低く、リーグ平均の22.9%を下回る18.5%だったのが、27.7%と大きく改善。
このまま成長するかと思われたのですが、2021年はボールに強さがないことが再び顕著になり、奪三振率は16.7%に低下。142.2イニングとイニング・イーターでもあったのですが、ERAは4.67。
2022年も同じような成績で、131.2イニングを投げるも、ERAは4.31で、奪三振率17.6%。
2023年は上述のトリストン・マッケンジーとアーロン・シバーリが開幕時にILに入っていたこともあり開幕ローテーションの一角には入っていたのですが、成績はかなり厳しいもので、6回の先発でERAは7.59。6回まで投げきったのはわずか1試合のみでした。
ガーディアンズは5月にプリサックをトリプルAにオプションさせ、そこでチューンナップさせていたのですが、トリプルAにおいても25イニングで ERA 7.56と苦戦を続けていました。
今後は
ガーディアンズはこの後、ザック・プリサックをウェーバーにかけ、1週間以内にクレームオフされるか、あるいはトレード成立なるかという手続きを踏み、それでも決まらなければトリプルAにオプション、あるいはリリースするかを決めることになります。
ザック・プリサックのMLSは3.086。調停のステータスです。今季のサラリーは$2.95Mでした。
メジャーを3シーズン経験しているということから、投手不足のクラブから声が掛かる可能性もあります。ロッキーズ、カージナルス、レイズなどです。
かつて、「最悪の怪我」をしたことも
ザック・プリサックと言えば、ワースト・インジャリーを思い浮かべる方も多いと思います。
あれは2021シーズンのちょうど今頃のこと。5月23日のことでした。プリサックはこのシーズンは開幕ローテーションとして10試合に登板。4勝3敗という成績でした。その5月23日のツインズ戦で4回途中で、被安打5で5失点と納得行かない投球内容で降板。
プリサックはその前のエンゼルス戦でも勝利投手にはなったとは言え、7イニングで5失点、被本塁打3とピリッとしない投球内容でした。
2試合連続で不甲斐ない投球したことに腹をたてたプリサックはロッカー・ルームでTシャツ(たぶんアンダーシャツ)を勢いよく破いたところ、なんと右手親指が椅子に当たり、翌日も腫れが引かないことから病院へ行ったところ、骨折が判明。これはスポーツ界にとってもワーストな部類に入る怪我の理由だということで話題にもなりました。その後、離脱は1ヶ月以上続き、復帰は7月には入ってからとなったのでした。
ザック・プリサックはもうちょっとボールにパンチ力があればいいのですが、そこを他のクラブがどう見るかで今後の行き先が決まりそうです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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