レッズの動き
このオフシーズンに派手な動きがなかったレッズが2022年年末に興味深い動きを見せたので記しておきたいと思います。
2022シーズンは62勝100敗で勝率.383に終わったレッズは、パイレーツと並んで地区4位に終わりました。なお、NLセントラルは4位が2クラブでフィニッシュとなり、5位はなしということになっています。もし、プレーオフの順位決めのように直接対決の勝率が順位に影響するなら、パイレーツが12勝7敗で勝ち越していますので上に来ます。ただ、MLBはプレーオフ以外は順位に無頓着なところがあり、単に勝率だけで順位を決めているようで、同率4位ということになっています。
レッズのディールですが、まずはウィル・マイヤーズ(Wil Myers )のディールについて。
ウィル・マイヤーズと1年契約
レッズとウィル・マイヤーズとの契約はご覧の通り。
- 1 年/$7.5M (2023) + 2024 $12M ミューチュアルオプション($1.5Mバイアウト)
- パフォーマンス・ボーナス
- $0.1M/250PA、$0.2M/300PA〜600PAまでの間で50PAごとに
- アウォード・ボーナス
- $0.25M/MVP ($0.2M/MVP 2位、$0.15M/MVP3位、$0.1M/MVP 4位、$0.05M/MVP5位)
- $0.15M/WS MVP、$0.1M/LCS MVP、$0.05M/SL or GG
- トレードで$0.5M
- パフォーマンス・ボーナス
前の契約
ちなみに前の契約は6年/$83M (2017-22)+ 2023 $20MクラブOpt($1M バイアウト)で、支払いは$2M(2017-18)、$3M(2019)、$20M(2020-2022)。パドレスは2023年の$20Mのクラブオプションを拒否したため、今回FAとなっていました。
2013年ROY
ウィル・マイヤーズは2013シーズンのAL ROY受賞者。1990年12月10日生まれで、32才になったばかり。もともとは2009年のロイヤルズの3巡目指名。高校卒です。
デビュー1年前の2012年12月にロイヤルズがとウェイド・デービスとジェームズ・シールズを獲得したトレードで、ジェイク・オドリッジらとともにレイズへ移籍。
2013年6月18日のレッドソックス戦にデビューし、このシーズンは88試合に出場し、335-98、打率.293、OBP .354、SLG .478、HR 13、RBI 53でROYを受賞。
2014年12月にレイズ、パドレス、ナショナルズ間で成立した3チームトレードでパドレスに移籍。このトレードでパドレスはトレイ・ターナーをナショナルズに送っております。
パドレスでは8シーズンを過ごし、打率.254、OBP .330、SLG .451、HR 134、RBI 433、OPS+は112。
2021年は146試合に出場するも、2022年は77試合の出場にとどまっており、隔年で出場試合数が半減する傾向が続きました。
パドレスがオプションを拒否し、今回の契約もオプションがついているとは言え、単年で終わったのは、怪我が多いからとも言えるでしょう。
カート・カサーリとのディール
レッズは2022年12月23日に、マリナーズからFAとなったベテラン捕手のカート・カサリ(Curt Casali t)ともディールを成立させております。
契約内容
契約は、以下の通りです。
- 1年/$3.25M (2023) + 2024 $4M ミューチュアル・オプション($0.75Mバイアウト)
- アウォード・ボーナス:$0.25M/ ASG、GG、SS
- トレードで$0.25 M
復帰
カート・カサリは、1988年11月9日生まれの34才。ドラフトは2011年のタイガースの10巡目指名。2013年3月にトレードでレイズへ移籍。メジャー・デビューを果たしたのは、2014年で25才の時。レイズには2014年から2017年まで在籍。2016年にはキャリア・ハイの84試合に出場するも、打率は.186。
2017年11月にFAとなり、オフの間にエンゼルス、レンジャーズほか複数のクラブのトランザクションに巻き込まれつつ、2018年から2020年までレッズでプレー。今回は復帰ということになります。
2021年1月にFAとしてジャイアンツとサイン。2022年終了後にFAとなり、今回のディールに至りました。
2022年、レッズはタイラー・スティーブンソンをメイン捕手として起用。今回のカート・カサリの獲得は、バックストップとしての獲得です。
レッズ、マイク・ムスターカスをDFAに
今回のカート・カサリの獲得で、レッズはロスターのスペースを空けるために、マイク・ムスターカスをDFAとしました。
マイク・ムスターカスは2019年オフに4年/$64M (2020-23) + 2024 $20Mクラブオプションでサイン。バイアウトは$4M。
マイク・ムスターカスは2015年、ロイヤルズのワールドシリーズ・チャンプに貢献。さらに、2018年、2019年のブルワーズのポストシーズン進出にも貢献しました。
しかし、2021年は62試合、2022年も78試合とここ2年は不本意なシーズンが続いていました。
レッズはなかなか思い切りましたね。
今回の編成がシーズンにどのような影響を与えるのか?その結果が興味深いです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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