ジャイアンツ、捕手を補強
現地2023年1月29日、サンフランシスコ・ジャイアンツが捕手補強に動きました。
パイレーツからFAとなっていたゴールド・グラブ賞捕手のロベルト・ペレス(Roberto Pere,)と合意です。
2010年以降、ワールドシリーズを3度制したジャイアンツ。
その強さには捕手のバスター・ポージーのゲームマネジメント力が大いに寄与した訳ですが、そのポージーは2021シーズンを最後に現役を引退。シーズン107勝という偉大な結果を残してスパイクを脱ぎました。柱を失ったジャイアンツは2022年は81勝81敗でナ・リーグ西地区3位という結果に。
今回、その扇の要に手を入れるべく、GG賞受賞捕手を獲得するに至りました。
契約内容
こちらは、詳細が判明し次第記載します。おそらく1年契約ではないかと思います。
ロベルト・ペレスはバックストップ・ロール
今回のロベルト・ペレスの獲得は、バック・ストップ・ロールでの補強となりそうです。
ジャイアンツのメイン捕手は、26才、2018年のアマチュア・ドラフト1巡目指名のジョーイ・バート(Joey Bart)で行く見込みです。
メインはジョーイ・バート
2020年8月にデビューしたジョーイ・バートは、2023シーズンで4シーズン目。2021年は上述した通り、バスター・ポージーのファイナル・イヤーとなったため、2試合のみの出場にとどまりましたが、2022年は97試合に出場。このうち80試合に捕手で先発し、最後までマスクをかぶったのは67試合。
レギュラーとしての1年目の2022シーズンはCS%が21%(リーグ平均の24%)と、守りはやや苦戦。さらに打撃でも、打率.215、OBP .296、SLG .364、HR 11、RBI 25でこちらも苦戦。捕手の打撃に大きな期待を寄せることは出来ませんが、やはり弱かったと言わざるを得ない結果となりました。
それでもベースボール・オペレーション社長のファーハン・ザイディはこのジョーイ・バートの可能性をまだ捨てておらず、もう少し様子を見ることにしたようです。
よって、今回のロベルト・ペレスの獲得は彼のバックストップとしての役割を期待されてのことです。
オースティン・ウィンズとも争う
ただ、ジャイアンツにはオースティン・ウィンズという32才のベテラン捕手もおり、ロベルト・ペレスは彼とも争います。
オースティン・ウィンズは2022年は65試合に出場し、打率.259、OBP .313、SLG .358、HR3、RBI 21と捕手としてはまあまあの成績を残しています。
ルール5で獲得した捕手もいる
さらに、ルール5ドラフトで獲得したブレイク・サボル(25才)の存在も忘れてはなりません。ブレイク・サボルはパイレーツの選手でしたが、2022年オフにパイレーツがプロテクトせず、ルール5ドラフトに流しました。そしてそもそもはレッズが指名したのですが、ジャイアンツがトレードでサボルを獲得しました。
ルール5ドラフトの規定により、ジャイアンツはサボルをアクティブ・ロスターに残さなければならず、もしそれが叶わない場合は、パイレーツに彼をオファーし直さなくてはならなくなります。
サボルの場合は、OFもこなしますので、捕手以外の配置でアクティブ・ロスターに残すという手もありそうです。
【ロベルト・ペレス】30才を超えてGG賞2度
ロベルト・ペレスは、1988年12月23日生まれの34才(現地2023年1月29日時点)。ヤディアー・モリーナと同じプエルトリコ出身です。
2006年のアマチュア・ドラフトでドジャースから29巡目で指名されるも拒否。2年後の2008年にインディアンスから33巡目で指名されプロ入りしました。
デビューは2014年、25才の時です。やはり捕手はじっくりと時間をかけるケースが多いですね。
それ以降2018年までの5シーズン、インディアンスにはヤン・ゴームズがいたので彼のバックストップとしてシーズンの半分に出場するというというのが続きました。
2018年11月、インディアンスとナショナルズ間でトレードが成立し、そのヤン・ゴームズがナショナルズに移籍することに。ちなみに、その翌年、ヤン・ゴームズはナショナルズでワールドシリーズを制覇を経験しました。
2019年からメイン捕手として出場することとなったロベルト・ペレスは、119試合に出場し、見事に1度目のゴールド・グラブ賞を受賞。この年は、打ってもHR 24本、RBI 63をマーク。打率は.239だったものの、OBPは.321をマークし、SLGも.452をマークしました。
さらに翌2020年も60試合中、32試合に出場し、2年連続でゴールド・グラブ賞を受賞したのでした。
最大の課題は怪我
レギュラー捕手となり素晴らしい活躍を見せていたロベルト・ペレスですが、2021年以降は、怪我に悩まされることとなります。今回のディールでもそこがネックとなり、ここまで残ってしまったというところです。
直近の怪我の履歴はご覧の通り。
- 2020年7月:右肩の炎症
- 2021年5月:右手中指の骨折
- 2021年8月:右肩の炎症
- 2022年5月:左ハムストリングス痛→手術へ(シーズン・エンディング)
2021年は44試合の出場にとどまり、2022年は5月にシーズン・エンディングの手術となり、たった22試合しか出場出来ておりません。
ただ、良い見方としては、2022年のハムストリングスの手術で足と同時に肩も休めることが出来たため、2020年から苦しんできた右肩の炎症もかなり癒えているのではないか?とも思えます。
ロベルト・ペレスが万全の状態であるなら、ジャイアンツの大きな力になることは間違いありません。ヘルシーなことを祈るばかりです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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