TOR、攻撃力抜群のSSを囲い込み
現地2023年2月7日、スプリング・トレーニングまであと1週間ほどに迫ってきました!
個人的には全地区の移籍まとめが終わっておらず、早くしなければと思いつつも、仕事がなかなか大変で思うように更新出来ておりません。遅れてすみません!
さて、そんな最中、トロント・ブルージェイズが打撃力急上昇で、長短打いずれもOKのチームの中核、ボー・ビシェット( Bo Bichette )と延長合意に至りました!
調停期間を買取り!
契約延長期間は3年。金額は詳細が分かり次第、更新します。
7.5Mドル vs 5Mドル
2019年7月29日に21才でMLBデビューを果たしたボー・ビシェットは、2022シーズンの夏の間にMLS 3.000(3年)を突破。調停資格を取得。このオフは調停のファースト・イヤーとなっていました。
調停資格を得ると、毎年1月半ばを期限にクラブ側と選手がそのシーズンのサラリーを提出します。2023年の場合は、1月13日がそのデッドラインで、それまでに双方ともに支払われるべきであると考えるサラリーをファイル。 ただ、調停資格の選手の大多数は、この提出期限前に契約に同意します。「調停を避けて」というのがそれです。
今回のボー・ビシェットの場合、開きが大きく、「調停を避けて」ということにはなりませんでした。
ビシェットが考えた額は、$7.5M。一方のブルージェイズが考えた額は$5M。$2.5Mもの開きがあったのです。
ところが、今回はブルージェイズがビシェットの$7.5Mよりも多い額で上書きする形となったため、調停委員会のヒアリングは無くなり、つまりは結果的に「調停を避けて」ディール成立となった模様です。
ゲレロ・Jr.は14.5Mドル
なお、チームメイトのヴラディーミル・ゲレロ・Jr.はすでに調停を避けてサイン済みで、2023年1月13日に1年/$14.5M(2023)でサインしています。
ゲレロ・Jr.との差がかなり開いているように見えますが、ゲレロ・Jr.は今回が調停資格のセカンド・イヤー。2021年オフのファースト・イヤーでは、$7.9M(2022)でサイン。ビシェットが望んでいた額よりは高いものの、似たような金額です。
もっとも、ゲレロ・Jr.の場合、2021年は大谷選手とMVP争いを演じ、48HR、111 RBI、123 Runを上げましたから、ビシェットとしてもそれより低くなっても納得はできるでしょう。
FAを遅らせることができるか?
ボー・ビシェットの誕生日は、1998年3月5日。2023年の開幕時には25才になっています。現時点でMLSは3.063ですから、2025シーズン終了後にFA資格を得る予定になっていました。
ビシェット側が4年以上を断ったか?
今回の3年の契約延長はいわば、調停期間をフルに買い取ることを意味しますが、文字通りの3年ならFAを遅らせることにならず、果たして効果はどうなのか?とも思います。
ブルージェイズとすれば、たとえ調停で敗れたとしても、このままFAまで1年ずつ積み上げて行った方が支払額からしてもお得だったはず。買い取るならFAイヤーをまたいで、4年以上にしてコントロール下の期間を延ばさないと意味が薄れてしまうように思います。
これは部外者の筆者ですら気づくことですから、当然のことながら、フロント・オフィスもわかっていたことでしょう。しかし、それが叶わなかったというのは、ビシェット側が「4年以上」を断ったからではないでしょうか?(憶測です)
2025年終了後にFA資格を得るビシェットは、2026年は28才のシーズン。この年齢でFAになるのはかなり理想的で、30才手前の肉体で、しかも経験値も豊富。つまりは選手としてのピークを迎えた状態でFAになるのですから、FA市場に出れば、10年/$300M以上のメガディールは必至。
あくまで筆者の妄想ですが、ビシェット側はそれを考慮に入れているがゆえに、4年以上を断ったのかもしれませんね。
なお、ブルージェイズはビシェットの延長契約で、今オフの調停資格の選手との交渉は終了しました。
直近2年の打撃がすごい!
2019年後半にデビューしたビシェットは、メジャー1年目にして46試合に出場し、打率.311、OBP .358、SLG .571、11 HR、21 RBIをマーク。かなり良いスタートを切りました。
60試合の短縮シーズンとなった2020年は、29試合の出場にとどまり、打率.301、OBP .328、SLG .512、HR 5、RBI 23。
メジャーでのフルシーズンとなった2021年から、ビシェットの打撃は凄みを増します。
2021年は159試合に出場し、シーズン191安打を達成。右打者でこの安打数です!打率.298、OBP .343、SLG .484でHRは29本。RBIは102で、おまけに盗塁は25を数えました。OPS+は121。
2022年も159試合に出場。シーズン189安打をマークし、打率.290、OBP .333、SLG .469、HR 24、RBI 93、盗塁 13でOPS+は127。
【YOUTUBE】Bo Bichette sets Blue Jays record with 48 hits in September!
激しいSSを任されつつも、この数字です。2023年は$7.5Mのサラリーを希望していましたが、安すぎると感じるくらいの活躍です。
ちなみに2021年と2022年の安打数はいずれもALでトップ。AL MVP投票では2年連続で上位12位以内に入りました。
ゲレロJr.、マノアとも
ブルージェイズは、上述のヴラディーミル・ゲレロ・Jr、右腕のアレク・マノアとも延長契約を結ぶ可能性が大。
未来のブルージェイズにどれだけ残るのか、という視点で見るのも興味深いです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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