契約延長ラッシュ
現地2019年3月19日のマイク・トラウトの契約延長、12年$426.5Mは正式な発表となりました。
フィリーズファンの嘆きもアメリカのサイトでは報告されており、同感!と叫びたいところではありますが、そのトラウトの延長に誘発されるかのように契約延長のニュースが飛び交っているのでまとめておきたいと思います。
トラウトの延長のお話に関係なく、毎年FAが落ち着いた3月半ばから5月くらいまでは契約延長のお話が出てくる時期ではありますが。
有名選手の契約延長
主要な選手の情報をまとめていきたいと思います。
【BOS】ムーキー・ベッツの状況
すでに2019年1月に調停を避けた1年$20M(2019年分)の契約を結んでいるレッドソックのムーキー・ベッツ。2019年1月でMLSが4.070でFAが2021年というステータスです。
ここにきて契約延長の話がヒートアップしています。
ムーキー・ベッツは26才でトラウト世代ということで、彼の延長こそトラウトの延長の余波を受けており、レッドソックスにはムーキー・ベッツへの誠意が求められております。
過去(2017年終了後)に8年$200M(=A.AV $25M )の延長オファーを受けていたところ、拒否した経緯があるようです。
ベッツはどうやらFA市場での自らの価値を確かめたいという希望の方が強そうです。ベッツの契約延長は3月中には結論は出ないかもしれません。
2016年から3年連続オールスター出場、3年連続GG賞受賞、シルバースラッガー賞受賞2度、2018年AL MVPとトラウトに匹敵するほどの価値を有するRFをレッドソックスは留めることができるか?注目です。
【HOU】アレックス・ブレグマン
アストロズのアレックス・ブレグマンは延長のディールが成立しています。
6年$100M(1億ドル=110億4,400万円@¥110.68/USD)。
ブレグマンの2018年のサラリーはなんと59万9,000ドル。これはMLSが2019年1月の時点で2.070年と調停の資格も得ていないため。
現地2019年3月20日結んだ6年$100Mはサイニングボーナスという2019年から2024年までで、贅沢税の算出に必要な均等割だと$16.66Mです。
ただ、実支払額はどうやら2019年は$0.64M(64万5,000ドル)にのみのようです。残り年数で$100Mになるように調整されます。いきなり$16.66Mになるわけではないと。
【HOU】ライアン・プレスリー
アストロズからもう一人。リリーバー右腕のライアン・プレスリーもExtensionを受けております。
2年$17.5M(1,750万ドル=19億3,300万円@¥110.68/USD)。
年平均で$8.75M(875万ドル=9億6,650万円@¥110.68/USD)
2018年はツインズとアストロズに在籍。77試合に登板という鉄腕です。奪三振が71イニングで101!
【TBR】ブレイク・スネル
現地2019年3月21日、レイズは2018年サイ・ヤング賞受賞投手、ブレイク・スネルと契約延長。2019年から2023年までの5年総額5億ドルで合意しました。
ブレイク・スネルは、現地2019年3月8日に57万3,000ドルという安さで2019年のサラリーを更新したばかりでした。これはMLSタイムが2.072年(2019年1月時点)で、まだ調停の資格も得ていなかったため。
この金額の安さはスネル本人はじめ、MLBファンからもがっかりしたという感想が多かったです。まさに制度の不備ですね。
しかし、今回は努力というか、結果を出した者は報われるという形で修正されました。
5年総額5,000万ドルの中身ですが、サラリーが4,700万ドルに加えてサイニング・ボーナスが300万ドル。スネルにはこのような形で支払われます。
- 2019:100万ドル+60万ドル=計160万ドル
- 2020:700万ドル+60万ドル=計760万ドル
- 2021:1,050万ドル+60万ドル=計1,110万ドル
- 2022: 1,250万ドル+60万ドル=計1,310万ドル
- 2023:1600万ドル+60万ドル=計1,660万ドル
とにかく、スネルが報われて何よりです。2023年はブレイク・スネルが30才のシーズンです。FAは31才ですね。
【TBR】ブランドン・ラウ
レイズは24才で2018年デビューしたばかりの2BでOFのブランドン・ラウと早くも契約を延長しました。
6年$24M(2,400万ドル=@26億5,293万6,000円 @¥110.68/USD)。
年平均で$4M(400万ドル=4億4,215万2,000万円 @¥110.68/USD)。
ブランドン・ラウは2015年レイズ3巡目指名。デビューは2018年8月5日。2018年は43試合、129打数30安打、二塁打6、HR6、AVG.233。今季はギリギリでルーキーステータスです。
顔の前にバットがある構えからパワーを蓄えたようなテイクバックが非常にかっこいい選手です。百聞は一見にしかずなのでぜひVTRを。ちょっと音楽がうるさいですが、よくまとめてくださっています。
いい選手ですね。
【CWS】イーロイ・ヒメネス
ホワイトソックスは22才で未デビューのイーロイ・ヒメネスと早くも契約を延長しました。 6年$43M。年平均$7.16M。
またホワイトソックスが2回のオプションを実行した場合は$32Mプラスとなり、さらにMVPを獲得すると$2.5Mプラスで計$77.5Mになる予定。
ホワイトソックスは現在ヒメネスをトリプルAに送っています。これは打撃不振ではなく、戦略的な降格。クリス・ブライアントの時と同じパターンでMLSの計算を利用したFAタイミングをずらす目的。
怪我のリスクもありますが、早めに囲い込みたかったということと、調停においても飛び抜けた額を要求されないよう予防した措置かと思います。そうでないと、3年めまで100万ドルを切った選手が多い中、わざわざこの時点で高額で延長するメリットがありませんので。
活躍はかなりの確率で高いです。
2018年はダブルA、トリプルAで108試合AVG.337/ OBP .384/ SLG .577、 22 HRを放っています。
未デビューで契約延長をしたのはジョン・シングルトン、フィリーズのスコット・キンガリー以来3人めです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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