メジャー33人目
現地2022年4月23日、デトロイト・タイガースのミゲル・カブレラ(Miguel Cabrera)が、地元コメリカ・パークで行われたロッキーズとのダブルヘッダーの第1試合において、ロッキーズ先発のアントニオ・センザテラから右中間へシングル・ヒットを放ち、メジャー33人目の3000本安打を達成しました。
Congratulations!
なお、現地2022年4月23日時点でメジャー・リーガーとカウントされている選手の総数は22,615名。この中でたった33名しか達成していないということは、たった 0.1 %の選手しか成し遂げていない偉業ということも言えるでしょう。
焦らされた数試合
現地2022年4月20日のヤンキース戦で3安打を放ち、通算2,999安打とし、3,000安打に王手をかけていたミゲル・カブレラ。翌21日のゲームでは、タイガースが1-0のスコアでリードしていた8回裏、ここまでノーヒットのミゲル・カブレラに打席が回ってきました。2アウト、ランナー2、3塁の状況。
最高のお膳立てが出来ていたのですが、この状況でヤンキースはミゲル・カブレラを敬遠四球に。これにはデトロイトのファンも大ブーイング。これを見にスタジアムに来たようなものですからね。
結果、2アウト満塁の状況で次打者のオースティン・メドウズがLFへタイムリー二塁打を放ち、タイガースが2点を追加。タイガースが3-0で勝利しました。
22日に記録達成なるか?というところだったのですが、デトロイトが荒天のため、中止に。そして、23日にダブルヘッダーとなり、Game1で記録達成と相成ったのでした。
MLB 3,000安打達成者
なお、ミゲル・カブレラはこの日行われたダブルヘッダーの2試合ともに出場。記録達成となったGame1では4打数2安打、さらにGame2でも4打数1安打を放ち、この日だけで3本のヒットを重ねたため、達成時は33人目となりましたが、ランキングでは歴代32位の記録となっております(現地2022年4月23日時点)。また、現役のプホルズの記録も現地2022年4月23日終了時点のものです。
【MLB歴代3,000安打達成者】
Rank | Name | Hits |
1 | ピート・ローズ | 4256 |
2 | タイ・カッブ | 4189 |
3 | ヘンリー・アーロン | 3771 |
4 | スタン・ミュージアル | 3630 |
5 | トリス・スピーカー | 3514 |
6 | デレク・ジーター | 3465 |
7 | キャップ・アンソン | 3435 |
8 | ホーナス・ワグナー | 3420 |
9 | カール・ヤストレムスキー | 3419 |
10 | ポール・モリター | 3319 |
11 | エディー・コリンズ | 3315 |
12 | アルバート・プホルズ | 3308 |
13 | ウィリー・メイズ | 3293 |
14 | エディ・マレー | 3255 |
15 | ナップ・ラジョイ | 3243 |
16 | カル・リプケン・Jr. | 3184 |
17 | エイドリアン・ベルトレ | 3166 |
18 | ジョージ・ブレット | 3154 |
19 | ポール・ウェイナー | 3152 |
20 | ロビン・ヨーント | 3142 |
21 | トニー・グウィン | 3141 |
22 | アレックス・ロドリゲス | 3115 |
23 | デーブ・ウィンフィールド | 3110 |
24 | イチロー・スズキ | 3089 |
25 | クレイグ・ビジオ | 3060 |
26 | リッキー・ヘンダーソン | 3055 |
27 | ロッド・カルー | 3053 |
28 | ルー・ブロック | 3023 |
29 | ラファエル・パルメイロ | 3020 |
30 | ウェイド・ボッグス | 3010 |
31 | アル・ケーライン | 3007 |
32 | ミゲル・カブレラ | 3002 |
33 | ロベルト・クレメンテ | 3000 |
なお、ヘンリー・アーロンはハンク・アーロンのことです。
500 HR & 3000安打
この記録は、2021年8月22日にブルージェイズ戦に達成した500号HRに続く偉業。
ミゲル・カブレラは、MLB史上7人目の両記録の達成者となりました。
【500HR & 3000 安打達成者】
Rank | Player | HR | Hits |
1 | ヘンリー・アーロン | 755 | 3771 |
2 | アレックス・ロドリゲス | 696 | 3115 |
3 | アルバート・プホルズ | 681 | 3308 |
4 | ウィリー・メイズ | 660 | 3293 |
5 | ラファエル・パルメイロ | 569 | 3020 |
6 | エディー・マレー | 504 | 3255 |
7 | ミゲル・カブレラ | 502 | 3002 |
キャリア20シーズンでの達成
ミゲル・カブレラのメジャー初ヒットはフロリダ・マーリンズ時代の2003年6月20日のタンパベイ・デビルレイズ戦。延長11回裏に放ったサヨナラ2ランHRがそれになりました。
2012年にトリプル・クラウン
以降、2005年から2016年までの12シーズンのうち11シーズンで180安打以上を記録し、唯一の例外は怪我による離脱があった2015年シーズンでそれでも打率.338をマークし、バッティング・タイトルを獲得しました。
2016シーズン後半には2500安打を達成。
そして何より、2012シーズンですね。HR 44、RBI 139、打率. 330でトリプル・クラウンを達成。実はその前後もすさまじく、2011年は197安打で打率が.344!HRは30本でしたが、RBIは105。2013年は193安打で打率は.348をマーク。HRも44本、RBIも137をマークし、前年のトリプル・クラウンに匹敵する数字をマーク。ただ、このシーズンはオリオールズのクリス・デービスがそれ上回るHRとRBIをマーク。HRが53本でRBIが138。惜しくも2年連続でのトリプル・クラウン達成とはなりませんでした。
キャリア通算で、MVPを2度、シルバースラッガー賞を7度、バッティング・タイトルを4度獲得しております。
全方位にヒット
ミゲル・カブレラの打撃技術として「逆方向への安打」が半ばトレードマークとしてありますが、そのヒットの領域を見ると、もはや全方位。
This is Miguel Cabrera’s base hit spray chart since 2008. Doesn’t get much prettier than that. pic.twitter.com/cFIMusGxf2
— Daren Willman (@darenw) May 22, 2017
ベネズエラの英雄
ミゲル・カブレラは様々なマイルストーンに到達したベネズエラ出身の最初の選手。彼はすでに、ベネズエラ出身の選手によるHRと安打のMLB記録の保持者。
長年、同地区でのライバルでもあり、親友でもありつづけているロイヤルズのサルバドール・ペレスは、4月11日から始まった週にこのようなことを述べています。
「たとえ違うチームでプレーしていても、彼はベネズエラ出身であることに変わりはない。私は、彼のために、私の国のために幸せだと感じています。私はいつも、ミギーは大リーグにいるベネズエラ人選手の代表だと言っているんだ。私達はよく対戦するし、ともに勝ちたいと思っているから切磋琢磨している。でもそれ以外にも、私たちは同じ国の出身だから、ベネズエラ出身の選手が今やっていることを誇りに感じるんだ」と。
今季は好調
2017年から2021年まで出場試合数も、打撃成績も顕著に急落してしまったミゲル・カブレラ。今季は1Bをスペンサー・トーケルソンに譲り、ここまで主にDHで打率.308、OBP .378、SLG .359、HR 2、RBI 3と良い成績を残しています。
大きな偉業を祝福したいですね。おめでとうございます!
お読みいただき、ありがとうございました。
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