100mph右腕の復帰登板は2021年のお楽しみへ
2020シーズンのオプトアウト(=シーズン不参加)が続いている状況ですが、現地2020年7月10日、期待の右腕も2020シーズンのオプトアウトを表明しました。
シカゴ・ホワイトソックスの100mph右腕、マイケル・コペック(Michael Kopech)です。ホワイトソックスは現地2020年7月10日、コペックをリストリクティッド・リストに入れました。
オプトアウトの理由
マイケル・コペックの2020シーズン・オプトアウトに至った理由については、実は明らかにされていません。
当初は全員が参加というのがMLBが求めていたものでしたが、ルールが変更され、2020シーズンのオプトアウトにペナルティーはありません。また、医学的な理由やしっかりとした根拠、つまり診断書などがあればサラリーとMLS(MLBサービスタイム)は保証されます。
この特例は、新型コロナウイルス感染症と診断された場合というのが前提です。
しかし、そうでない場合はサラリーは支払われず、なおかつMLSもカウントされません。コペックの場合はそうなります。
トミー・ジョン手術からの復帰イヤーだった
マイケル・コペックがトミージョン手術を行ったのは2018年9月。
衝撃的なデビューだっただけに、早期に右肘側副靭帯(UCL)を断裂したのは関係者もファンもショックな出来事でした。まるでスティーブン・ストラスバーグのときのように落ち込んだものです。
スプリング・トレーニングでは順調だった
そして1年半のリハビリを経て、2020シーズンの中断前のスプリングトレーニングで復帰登板を果たしていました。このとき、すでにトリプル・ディジッツ(3桁=100mph)を記録。
当初、コペックのMLB復帰は5月後半か?という声もあったのですが、スプリングトレーニングでの投球で、もっと時期が早まる期待さえ持たせていました。
中断後にマイナー・オプション
例の流行り病で中断後の3月26日、ホワイトソックスとしてはコペックの早期復帰が期待できたがゆえに、ホワイトソックスはMLS操作も兼ねてコペックにマイナー・オプションを付したのでした。
この時点では、2020シーズンが7月後半になるとは思っていなかったのでしょう。誰もがそうです。よって、「投げない期間があるのなら」という理由と、少しでもFA資格取得が遅れるようにというMLSの操作のため、そして焦ってコペックが二次災害に見舞われるのを防ぐべく、そのような手段に出たと思われます。
コペック、自衛手段に出たか?
流行り病のパンデミックが発生する前のペースが続けばという前提ですが、7月24日なら、マイケル・コペックはホワイトソックスの開幕ローテーションに入っていたことでしょう。
しかし、これから実践でペースを上げていくぞというところでスプリングトレーニングが中断し、ここで狂いが生じたのは確かです。
実践で投げることで、手術後の腱にも強い負荷をかけたいのに、中断したことによって、それを緩めてしまいました。ひょっとしたら再びギアを上げていくことで肘への負担に懸念を持ったのかもしれません。
投手は非常に精密でもあります。また自分の肘は自分で守らないと誰かが補償してくれる訳でもありません。
ただでさえ、術後は色々な違和感を生じると言いますから、コペックとすれば一旦、御破算にして再度、調整のロードマップを組みたかったのか?とも思います。あくまで筆者の推測です。
参加するのがベターなロードマップとも思うが
ただ、そう思うなら復帰マウンドのスケジュールをずらしてでも、2020年にチャレンジしてみてもよかったのではないか?とも思います。
マイナーはシーズンアウト
現地2020年7月11日の段階で、マイナーリーグが再開される兆しはありません。よって、2020シーズンにオプトアウトすれば、マイナーでの調整登板がないため、復帰への調整がさらに難しくなるとも思います。60manロスタープールに残っていれば、まだ調整の機会はあったはずです。
果たしてどう出るか?
コペックは現地2020年7月11日時点で24才。
今回のコペックの決断が果たして今後どう影響してくるのか?注意深く見てみたいと思います。
良いように出ればいいですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント