スポンサーリンク

【MLBプロスペクト2022】マリナーズ、マット・ブラッシュがセンセーショナル・デビュー!

CWS相手に黒星も、圧巻のピッチング

 マリナーズに生きの良いプロスペクトが出てきました。

 現地2022年4月12日、マリナーズ@ホワイソックス戦で右腕のマット・ブラッシュがデビュー。ホワイソックス相手に最終的に黒星はついてしまったものの、投球内容は圧巻で、非常にセンセーショナルなデビューを果たしました。

Matt Brash College & Minor Leagues Statistics | Baseball-Reference.com
Matt Brash College & Minor Leagues Statistics including batting, field...

マット・ブラッシュ、とんでもないスライダーを投げる!

 まずはマット・ブラッシュをだいぶ前からチェックしていて、この日のデビュー戦に待ってましたとばかりに網を張っていたピッチング・ニンジャさんのツイートの埋め込みを。

 勢いを活かすピッチング・フォームはかつてアスレチックス、ブレーブスで活躍した、通算222勝のティム・ハドソンを彷彿とさせるものがあります。

ルイス・ロバートから初奪三振

 メジャー初マウンドに上がったマット・ブラッシュは、1回表、先頭のティム・アンダーソンに97.3mphのファストボールでご挨拶。スライダーでRFフライに打ち取りました。

 メジャー初奪三振はルイス・ロバートから奪ったもので、2球で追い込んだ後、ボールを1つ挟んで85.7mphのとんでもないスライダーで空振り三振。あのルイス・ロバートが追いかけるスイングを見せましたね。なお、ルイス・ロバートには4球連続スライダー。

 つづくホセ・アブレイユも三振に打ち取り、非常にセンセーショナルな立ち上がりを見せました。

 マリナーズ打線は、2回表にエウヘニオ・スアレスがLFへきれいなソロHRを放ち、先制。

 3回裏、マット・ブラッシュは1アウト後にジョシュ・ハリソンにボールを見られて四球。つづくリース・マグワイアにはRFへシングルを打たれ、1アウト1、3塁のピンチに。

 ここでつづくティム・アンダーソンを強気に2球で追い込み、5球目のスライダーを見事にSSゴロに仕留めたまでは良かったものの、名手のJ.P.クロフォードがゴロをファンブル。これで3塁ランナーが生還し、1-1のタイスコアに持ち込まれます。

 6回裏、1アウトからルイス・ロバートにスライダーをCFに放り込まれ、2-1と逆転を許します。つづく、ホセ・アブレイユにもシングルを許したところで、降板。

 マット・ブラッシュは、5.1イニング、85球で被安打4、失点2、与四球1、奪三振6、被本塁打1という成績でデビュー戦を終えました。ホワイトソックス打線をこれだけ手こずらせるとはすごいです。

マット・ブラッシュとは

 このマット・ブラッシュのことを簡単にご紹介します。1998年5月12日生まれの23才(現地2022年4月12日時点)。

 カナダの出身で、ナイアガラ大学を出ています。ドラフトは2019年のパドレスの4巡目指名。ドラフト・イヤーはルーキー、ハイAに所属。計5試合、5.1イニングに登板。

 実施的にプロ初年度となる2020年、残念なことにCOVID-19のパンデミックでマイナー・リーグがキャンセルとなったことで、成長する機会を奪われました。

パドレス、痛いトレード

 そして2020年8月31日、パドレスはマリナーズから右腕のテイラー・ウィリアムズを獲得。

Taylor Williams Stats, Height, Weight, Position, Rookie Status & More | Baseball-Reference.com
Check out the latest Stats, Height, Weight, Position, Rookie Status & ...

 この時は交換相手はPTBNL(Player To Be Named Later: 後日指名)だったのですが、それにあてがわれたのがマット・ブラッシュで、9月17日にマリナーズに移籍しました。

 テイラー・ウィリアムズは2020年はパドレスで1イニングに登板しただけ。2021シーズンは5試合5.1イニングでERA1.69だったものの、9月にDFA。それをウェーバーでマイアミがクレームオフするも、同月にFAとなり、2022年3月はFAとしてジャイアンツとサイン。今はジャイアンツのマイナーに在籍。

 パドレス4巡目指名ということで、マット・ブラッシュを適正に評価していなかった模様です。

2021シーズンにコールアップ

 マット・ブラッシュは2021シーズン、ハイAからスタート。そして圧倒的な力を見せます。ハイAでは42.1イニングでSO9が13.2、ダブルAでも55.0イニングでSO9は13.1をマーク。

 この圧倒的な数字で、2021年9月28日にメジャー昇格を果たします。しかし、2021年はメジャーでの登板はありませんでした。マリナーズは終盤、投手力が良かったですからね。

 そして今スプリングトレーニングでは、3試合中、2試合に先発。9.1イニングを投げて、被安打3、失点1、奪三振12、ERA 0.96をマーク。マリナーズのローテーションのNO.5スポットを手に入れたのでした。

プロスペクト・ランク

 Pre-2022のMLBパイプラインのプロスペクトランキングではTOP98位にランクイン。これはかなり過小評価でした。Baseball Americaでは45位で、さすがの老舗パワーの眼力です。

ファストボールがHigh 90/スピンレートが豊富なスライダー

 この日のピッチングの通り、マット・ブラッシュのファストボールはハイ90mph。2021年はアベレージで96.4mphをマーク。そして高いスピンレートが明白なウィッフルボールのように曲がるスライダーが武器。その他、ナックルカーブ、チェンジアップと速度差を活かせるボールも持ち合わせています。

 2021年はハイA、ダブルAでBB9が4.4。コマンド(コントロール)にやや不安があったものの、このデビュー戦では四球が1つ。きっちり仕上げてきました。

 非常に楽しみな投手です。名前の響きも何か良いものがありますね。

ベラスケスが好投

 なお、ついでのようになってしまいましたが、ホワイトソックスの先発はビンス・ベラスケス。ピッチャーらしいピッチャー。この日は4.0イニングで被安打2、失点1、BB3、奪三振2、被本塁打が1。勝ち投手にはならなかったものの、見事にゲームメイクしました。

 ゲームはマット・ブラッシュに援護がなく、3-2のスコアでホワイトソックスが勝ちました。

 お読みいただき、ありがとうございました。

コメント

スポンサーリンク

NEW

【MLB2025】開幕3戦で15本塁打! NYYが巻き起こした新バット「トルピード “Torpedo”」の大波紋
【MLB2025】ドジャースがタイガースを力でねじ伏せてスウィープ!佐々木はホーム・デビューで苦戦
【MLB2025開幕Gm2】ナイス・ゲーム!粘るタイガースにトミー・エドマンとムーキー・ベッツが立ちふさがる!
【MLB2025】注目のサイ・ヤング賞マッチアップは死闘へ!最後は大谷が決勝HR
【MLB2025】レッドソックス、開幕戦に勝利!投手戦にけりをつけたのは出遅れていたウィリャー・アブレイユ
【MLB2025】開幕戦の注目のピッチング・マッチアップは?(追記:結果は?)
【MLB2025】Dバックスのジョーダン・モンゴメリーがトミー・ジョン手術へ
【MLB2025トレード】イアン・アンダーソンがエンゼルスへ、ホセ・スアレス(大谷の友達)がブレーブスに移籍
【MLB2025移籍】ガーディアンズはノーラン・ジョーンズ、ロッキーズはタイラー・フリーマンをトレードで獲得
【MLB2025】ナショナル・リーグ西地区、各クラブの移籍/FA/トレードまとめ
【MLB2025】レッドソックス・吉田、開幕はトリプルA!手術後のリハビリでOFを守る準備に専念
【MLBFA2025】ブレーブスがOFを緊急補強!アレックス・ベルドゥーゴを獲得へ
【MLBFA2025】通算セーブ数歴代5位のクレイグ・キンブレルが古巣のブレーブスへ!
【MLB2025】ナショナル・リーグ中地区、各クラブの移籍/FA/トレードまとめ
【MLB2025】佐々木朗希がメジャー・デビュー!大谷は1号HRを記録。カブスは連敗も本土開幕にいい兆候あり!
【MLB2025】東京開幕はドジャースが先勝!大谷、山本が活躍!今永は4回ヒットレス、鈴木はDHで出場!
【MLB2025】投手へ!ホワイトソックスからリリースされたジョーイ・ギャロが投手に転向する意向を表明
【MLB Pre2025】大谷は2試合で4-1、HR 1! ムーキーは開幕に間に合うか?阪神はカブス、ドジャースに連勝!
【MLB2025】ナショナル・リーグ東地区、各クラブの移籍/FA/トレードまとめ
【MLB2025】カージナルス、ここに来て初めてFA選手とメジャー契約!フィル・メイトンとサインへ
【MLB2025】カブスが東京シリーズのロスターを決定!注目のマット・ショーも東京へ
【MLB Pre2025】レッドソックス、ブライアン・ベイヨーが開幕IL、ラファエル・デバースは間に合う見込み
【MLB2025】アメリカン・リーグ西地区、各クラブの移籍/FA/トレードまとめ
【MLB2025】ゲリット・コールはトミー・ジョン手術の可能性も!ST2戦目は1試合2度の登板でも結果が出ず(追記あり)
【MLB2025】タイガース、アストロズからのFAでTJリハビリ中のホセ・ウルキディーとメジャー契約へ
【MLB契約2025】アスレチックスがまたも太っ腹!期待のローレンス・バトラーと7年の延長契約へ
【MLB2025FA】タイラー・ネイキンが投手に転向!ガーディアンズとサインへ!
【MLB2025FA】パドレス、ホセ・イグレシアスとマイナー契約へ! 2024年に”OMG”発売で、メッツの躍進に一役
【MLB2025】ドジャース・佐々木朗希がSTデビュー。99mphを計測し、3回をスコアレス!
【MLB2025ST】パイレーツの2年目、ジャレッド・ジョーンズが4Kと好投!2025年のPITは粒ぞろい!
タイトルとURLをコピーしました