ローガン・ウェブ、まさに後半戦のエースぶりを発揮
ブルワーズとの4ゲームシリーズで3連敗を喫してしまったジャイアンツ。2021年5月31日から守り抜いたNLウェストの首位の座をドジャースに明け渡すことになりました。
しかし、2021シーズンのドジャースとの最後の決戦を前に「待った」とばかりに立ちはだかった投手が出ました。それがローガン・ウェブ(Logan Webb)。
現地2021年9月2日、ブルワーズとのGame4に登板したローガン・ウェブは巧みな投球で度々スタンドから喝采を浴び、ジャイアンツの8回のラリーを呼び込む素晴らしい投球を見せてくれました。
ローガン・ウェブ、14戦連続2失点以内
このゲームはジャイアンツが最終的に5−1で勝利したゲームだった訳ですが、実は7回を終了し、1-1の渋い投手戦となりました。
ブルワーズ先発はエリック・ラウラー。ジャイアンツは初回、そのラウラーからオースティン・スレーターがCFへソロHRを放ち、1点を先制。このシリーズでジャイアンツが先制したのは初めてのこと。そして後半戦、素晴らしい投球を見せているローガン・ウェブ登板ゲームでの先制点はジャイアンツに勝利をグッと引き寄せるいい流れを生みました。
ウェブ、4回に同点タイムリーを浴びるも安定した投球
3回までパーフェクト・スタートとなったローガン・ウェブでしたが、4回表、1アウトからルイス・ウリアスにRFへ二塁打を打たれ、さらに次打者のクリスチャン・イェリッチに四球を出し、2、3塁のピンチ。アビサイル・ガルシアを三振に仕留め、2アウトまでこぎつけましたが、つづくジェイス・ピーターソンにCFに運ばれ、2塁ランナーのルイス・ウリアスの生還を許し、1-1のタイゲームに。
ただ、さすがのジャイアンツで、2塁ランナーの1点は割り切り、3塁への進塁を試みたイェリッチを2、3塁間で挟殺し、3アウト目を奪って逆転の芽を摘みました。
ウェブ、7回を1失点、10奪三振
その後は、ローガン・ウェブとエリック・ラウラーの投手戦が続きます。ローガン・ウェブは失点を許した4回以外は、全くブルワーズ打線を寄せ付けず、7回を投げて被安打4、失点1、与四球1、奪三振10の好投。
一方のエリック・ラウラーも7回を投げ、被安打3、失点1、奪三振4の素晴らしい投球を見せました。
ローガン・ウェブですが、これで5月11日以降、14戦連続で2失点以内を達成。これは1901年以来のジャイアンツのシングル・シーズンのレコードの更新のようです。おそらくこれ以上長い、2失点以内の連続試合記録はなかったと思われます。
Logan Webb has gone 14 straight starts allowing 2 R or less.
— MLB Stats (@MLBStats) September 2, 2021
That's the longest single-season streak in @SFGiants history, since at least 1901. pic.twitter.com/DzyCdTlnmV
ASG後のERAは1.64
また、ローガン・ウェブはオールスター以後のERAが1.64。これはジャイアンツのフランチャイズ史上2番めに良い数字。
Lowest ERA after All-Star Break#ResilientSF history (min. 10 starts)
— Darin Stephens (@SharksStats) September 3, 2021
Carl Hubbell 1933 1.48
>Logan Webb 2021 1.64
Scott Garrelts 1989 1.69
Gaylord Perry 1967 1.71
Carl Hubbell 1934 1.78
ローガン・ウェブとは?
ローガン・ウェブのプロフィールを簡潔に記しておきます。1996年11月18日生まれの24才。ドラフトは2014年のジャイアンツ4巡目指名。高卒からプロ入りしたことになります。
もともとスカウトは同じカリフォルニアの高校生右腕で、グラニット・ベイ高校のミッチ・ハートの投球を見に集まったところ、対戦相手のロックリン高校に96mphを投げる右腕がいて、それがローガン・ウェブだったというエピソードがあります。ちなみに、ミッチ・ハートは2014年にジャイアンツから35巡目指名を受けるも、USC (南カリフォルニア大学)に進学。しかし、2019年にカリフォルニア州立工科大学ポモナ校に転校。2020年以降はレコードがないことから、その後、野球を続けているかどうか不明な状態です。
デビューは2019年7月。2020年にルーキーステータスを超えました。
2020年は13試合中、11試合に先発し、54.1イニングで3勝4敗、5.47 ERA。
今季からシンカーを多投で成績アップ
もともと2020シーズンから4シーム、シンカー、スライダー、チェンジアップの4種類の投手でしたが、今季は4シームの比率を下げ、ファストボールはシンカーを中心に投げるようになりました。
ファストボールは92-4mphというところですが、球持ちが良いのでスピン量も多そうです。そして動くので打者はからに打ちにくそうにしていますね。
8回、クリス・ブライアントの盗塁をきっかけにラリー
さて、ジャイアンツの攻撃ですが、8回裏、2アウトから四球で出たクリス・ブライアントが2塁盗塁に成功。ぎりぎりのタイミングでアウトかと思われましたが、VTR判定でセーフに。ジャイアンツはその後、ブランドン・ベルトも四球で2アウトランナー1、2塁。
次打者のダリン・ラフがLFへタイムリー2塁打を放ち、ジャイアンツが勝ち越しに成功。さらにタイロ・エストラーダの3ランHRでジャイアンツが5-1 のスコアに。
最後はジェイク・マギーが締め、5-1で勝ちました。
この勝利でジャイアンツは0.5ゲーム差をつけられていてドジャースと並びました。
さあ、決戦へ
そして現地2021年9月3日からサンフランシスコでドジャースとの最終決戦が始まります。このシリーズでドジャースとの直接対決は最後。これは決戦になりますね。
なお、ジャイアンツは残りの期間でパドレスと3度、顔合わせがあります。
お読みいただき、ありがとうございました。
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