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【MLB2021-22】ロックアウトへ突入の見込み(追記: 突入しました)

間違いなく突入

 現地2021年12月1日はMLBとMLBが結ぶ現行のCBA(Colective Bargaining Agreement )の期限日です。23:59:59で有効期限切れとなり、新しいCBAが締結されていないとロックアウト。

 しかし、残念ながら新しいCBAが即有効になることはないようです。現時点で現地東部時間のお昼の2時過ぎですが、あと10時間後にめでたく締結・・・ということはほぼない見込み。ロックアウトに突入です。

追記 突入しました

 現地2021年12月1日、日付が変わり、正式にロックアウトに突入しました。

 なお、ロックアウトはストライキではありませんので、念の為。契約社会ですから、その大前提になる労使協定がないと、契約も何もなくなってしまうので、業務が止まるということです。シーズンオフの間、ひょっとしたら、1-2ヶ月業務が止まってしまうかもというのが現時点のスケジュール感です。ひょっとしたら、もっと短いかもしれません。

 そうなると、選手の契約に影響が出るので、今の期限内にやってしまおうというのが現時点でのディールラッシュです。

現状

MLB側からのオファー内容

 すでにMLB側からMLBPA(選手会)側に提示しているオファーはご覧の通り。

 1つは、贅沢税の基準額を$180Mにし、ミニマムを$100Mにするという提案。

 2つ目がかなり揉める要素が満載なのですが、主にこの2点。

  • 調停ではなく金額のプールを設定、そこから配分
  • 29.5才でフリーエージェントを取得

 3つ目は、上記の調停資格選手のサラリーについてで、そのVersion 2.0のような提案なのですが、調停選手はfWARによりサラリーを決定しようというもの。

 これらが現時点でわかっている大きな柱となるトピック。

MLBPA側の回答

 それについてMLBPA側が煮詰めて出した案はご覧の通り。

  • FA有資格は29.5才か、MLS5年のどちらか早い方
  • 調停資格はMLS2年でゲットできる(現行のMLS3年ではなく)
  • 拡大ポストシーズンは12クラブで。各地区で2クラブが進出 
    • ※現行は10クラブ(地区優勝3+ WC2 を両リーグで)。MLB側が提案してきたのは14クラブ
  • 贅沢税のスレッシュホールド(基準額)は$210M から$240Mへ
  • ユニフォームに広告パッチをつける

 このようなものです。

 意地があるので、MLB側を丸呑みするのはまずないのですが、選手会側のFA取得は29.5才か5年かMLS5年という提案や、調停はMLS2年でというのは若手のサラリーを上げる点では良いでしょうね。

 おそらくMLB側はこの提案でどれくらいのサラリーになるのか、いろいろシミュレーションをかけていると思われます。

フィールド・ルールも

 これらのほかにフィールド・ルール、とくにナ・リーグがDHを入れるかどうか(=ユニバーサルDH)というトピックはFAのヒッター陣にとってマーケットが拡がるかどうかの重要な点ですから、早く決めてもらいたいですね。

 筆者はNLは現行のままが良い派です。投手の打席が見たいので。

 ただ、これも問題があって、今季の両リーグを通じたERAのトップ6は全てナ・リーグ。ア・リーグのERAチャンピオンのロビー・レイが出てくるのは7位です。そしてERAトップ10の中にア・リーグの投手はロビー・レイだけ。この不均衡を是正するのかどうかですね。筆者は不均衡もあっても良いとは思います。ただ、投手も打者も成績とサラリーが連動している点でそこをなんとか選手が納得出来る体系になればとは思います。

 とりあえず以上です。

 もうロックアウト不可避かと思いましたので、先に書いておきました。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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