注目右腕のノーヒッター
現地2021年3月20日、全米野球関係者が大注目しているヴァンダービルト大の右腕、ジャック・ライター(Jack Leiter)がノーヒッターを達成しました。
打者28人、奪三振16!
ジャック・ライターはシーズン17戦目のサウス・カロライナ大戦に先発。初回、先頭打者に四球を与えるも、次打者を空振り三振に仕留め1アウト。これでリズムに乗りましたが、3番バッターの鋭い当たりをCFが好捕したことでさらに勢いに乗っていきました。
終わってみれば、打者28人を相手になんと16奪三振の快投。初回の先頭打者の四球が無ければという素晴らしい投球でした。
NCAA(National Collegiate Athletic Association)では金属バットを使用していますから、ノーヒッターがいかに素晴らしい記録かが伺いしれますね。
常時、95mph以上。
現時点でかなり完成されている印象を受けるジャック・ライターはなんと言っても安定したフォームから繰り出される糸を引くようなファストボールが魅力。この日は常時95mphを計測し、ギアを上げる場面では97mphを計測するスピードでした。
ジャック・ライターとは
もうすでに有名人ですが、ジャック・ライターは、ヴァンダービルト大のSophomore、2年生です。
誕生日が2000年4月21日生まれ。現地2021年3月20日時点で20才と334日。
アマチュアドラフト(ルール4ドラフト)の資格
ここでアメリカのアマチュア・ドラフトの指名される側の有資格(特に年齢)を確認しておきたいと思います。
高校生
まず、高校生プレーヤーは、高校を卒業していること。そして、カレッジ’(4年制)もしくはジュニア・カレッジ(短大)に入学していないこと。この2点が要件になります。
大学生
大学生ですが、4年制以上の大学生は3年以上在学した選手、または2年以上在学していて、21歳以上の選手を指名できることになっています。
またジュニア・カレッジの選手は、最低でも1学年在籍した選手が対象です。
4年制でたまにドラフト・ピックでSophomore(2年生)が出てきますが、それは2年生ではあるけど年齢が21才以上となっているケースです。
ジャック・ライターの場合もそれが適用される見込みで、現時点では2年生ですが、今季は7月に実施されるドラフトでは21才になっています。
高卒時にもドラフト
そのジャック・ライターですが、高卒時の2019年にもドラフトされています。このときはヤンキースから20巡目の指名。高卒右腕ではかなり早いラウンドでのピックでしたが、ドラフト指名時のサイニング・ボーナスが$1Mを超える可能性があれば、大学に進学するのが人情でしょう。
父はMLBキャリア19年のアル・ライター
そのジャック・ライターのお父さんですが、ヤンキース、ブルージェイズ、マーリンズ、メッツに所属し、キャリア19シーズンを誇るアル・ライター(1987-2005)。
MLBのエリートのような投手ですね。
ちなみにお父さんは、左腕投手で、メジャー通算19年で、419試合に登板、そのうち382試合に先発し、162勝132敗、3.80ERA。オールスター2度、サイヤン勝投票の10位以内に2度も入っています。
ちょっと荒れ球が多くて、BBが多く、ワイルド・ピッチも多い投手ではありました。
クマール・ロッカーとともに
こちらも有名になっていますが、ヴァンダービルト大にはもうひとり、クマール・ロッカー(Kumar Rocker)という強烈な右腕投手がいます。2月半ばのNCAA開幕前までは、もうドラフト候補としてはこのクマール・ロッカー一色のような状態でしたが、シーズンが始まってからは俄然、ジャック・ライターに注目が集まったというところです。
ヴァンダービルト大の2人の右腕が5月末までの残りシーズン、そしてファイナルのゲームでどれだけ沸かせてくれるのか、これも楽しみですね。
追記:今度は7回をNO-HITTER
ノーヒットノーランを演じた次の登板(現地2021年3月26日)でも、ジャック・ライターはまたもノーヒット・ビッドを達成。ただ、今度は7イニングまで。101球に達したということで、降板した模様。これで16イニング、無安打、無失点、3BB、26Kです!!
お読みいただき、ありがとうございました。
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