アストロズ 3, レッドソックス 12 (BOS 2勝1敗)
現地2021年10月18日、ALCS Game3が舞台をフェンウェイパークに移して開催されました。地元の大声援を後押しに、レッドソックスは序盤から打線が爆発。アストロズ先発のウルキディーからカイル・シュワーバーがグランドスラム放つなど、2回に一挙6得点。
序盤で趨勢を決しました。
大声援のフェンウェイパーク
この日のスタメンです。レッドソックスは投手以外、変わらずです。アストロズはブラントリーとアルバレスがLFとDHでスイッチ。CFには9月デビューのホゼ・シリ(Siri)が入りました。
# | アストロズ | レッドソックス |
1 2 3 4 5 6 7 8 9 P | 2B アルトゥーベ LF ブラントリー 3B ブレグマン DH J・アルバレス SS コレア RF タッカー 1B グリエル CF シリ C マルドナード 【P】J・ウルキディ | 1B シュワーバー CF K・ヘルナンデス 3B デバース SS ボガーツ LF ベルドゥーゴ DH J.D. マルチネス RF レンフロー C プラウェッキ 2B アローヨ 【P】E・ロドリゲス |
流れ
ゲーム展開を見てみます。
- 1回【HOUSTON】【BOSTON】
E・ロドリゲス、ホセ・ウルキディーともに初回は三者凡退。特に、ウルキディーはボール自体は走っており、フライアウト3つと好スタート。
- 2回表【HOUSTON】
E・ロッドの前に、アルバレス、コレア、タッカーが三者連続三振。
これがレッドソックスにいい流れを呼び寄せた1つの要因になりました。
- 2回裏【BOSTON】(6-0)
ボガーツが三振に倒れ、1アウトとなった後、アレックス・ベルドゥーゴが四球。さらに、J.D.マルチネスのグリーン・モンスター直撃の二塁打で、1アウト2、3塁のチャンス。つづくレンフローが四球を選び、1アウト満塁に。
ここでクリスチャン・バスケスがウルキディーのウィニングショットであるスライダーをRFへうまく運び、1得点。レッドソックスが先制(1-0)。
さらに、アローヨの2Bへの強いゴロをホセ・アルトゥーベがバウンドを合わせられず、フィルダース・チョイスに。これでJ.D.マルチネスが還り、2点目(2-0)。さらに満塁のチャンス。
つづく、カイル・シュワーバーは3ボールの後の甘い4シームをRFへ高々と上がるホームラン。これがグランドスラムとなり、レッドソックスが4点を追加(6-0)。
フェンフェイは大いに盛り上がる。
その後もレッドソックスは攻撃の手を緩めず、キケ・ヘルナンデス、ザンダー・ボガーツにシングル。しかし、さらなる追加点はなりませんでした。
- 3回裏【BOSTON】(9-0)
マウンドは前のイニングからイーミ・ガルシアにスイッチ。
1アウト後、レンフローが四球で出塁。レンフローはバスケスの打席で2盗を敢行。タイミングは微妙でしたが、セーフ。さらに送球がCFへ転がったのを見て、レンフローは三塁へ。こちらもタイミングは微妙でしたが、CFからの送球がそれて、セーフ。1アウト3塁に。
ここでバッターはバスケス。バスケスは2球目のシンカーにポップフライを打ち上げますが、これが前進守備を敷いていたSSと深めのLFの間にぽとりと落ちてヒットに。これでレンフローが生還し、レッドソックスが1点を追加(7-0)。
さらに、クリスチャン・アローヨがLFへ弾丸ライナーのHR(9-0)。
3回を終えて、レッドソックスが9-0とリード。
- 4回表【HOUSTON】(3-9)
1アウト1、3塁でカルロス・コレアを迎えるも、コレアはSSフライで2アウト。
しかし、ランナーを2人置いて、カイル・タッカーがRFへ3ランHRを放ち、アストロズが反撃(3-9)。
- 6回裏【BOSTON】(11-3)
デバースを1塁に置いて、J.D.マルチネスがメイトンから2ランHR(11-3)。中盤に得点が入りました。
- 8回裏【BOSTON】(12-3)
1アウトからデバースが、ライン・スタネックの96.7mphの4シームをLFへ運び、ソロHR(12-3)。終盤にも追加点となりました。
- 9回裏【HOUSTON】
9回のレッドソックスのマウンドには澤村投手。先頭のブレグマンを93mphの速いスプリットで三振。この日は良さそうでした。つづく、アルバレスはシフトを敷いていたアローヨの真正面にライナーが飛び、2アウト。最後はカルロス・コレアの放ったRFライナーをレンフローが好捕。ファインプレーでゲームが終了。
12-3でレッドソックスが勝ちました。これでALCS2勝目。
好調レッドソックス打線
この日の12得点でレッドソックスは今ポストシーズン、計8試合で57得点。チーム打率はLCS進出チームの中でトップの.317。HR20本はダントツで、2位はアストロズの9本(WCを戦っていないため、レッドソックスより1試合少ないです)。RBI 56 もダントツです。
PSで3本のグランドスラムは初めて
Game2でJ.D.マルチネスとラファエル・デバースがグランドスラムを放ちましたが、この日のカイル・シュワーバーの放ったグランドスラムで計3本目。
1つのポストシーズンのシリーズでグランドスラム3本は史上初のことです。
なお、2試合連続のグランドスラムであれば、2020年のヤンキース、2011年のDバックスそして1977年のドジャースも達成しています。
E・ロッドが好投
この日は、なんと言っても先発のエドゥアルド・ロドリゲスの好投が良い流れを作りました。9-0となった後、カイル・タッカーに3ランHRを浴びたものの、要所は締めました。6イニングを投げきり、球数は97球。被安打5、失点3、与四球0、奪三振7。コントロールがバツグンに良かったですね。
コーラが締める
E・ロッドは6回の降板時に、Game1でカルロス・コレアがHRを放った後にやった時計を差すポーズを見せましたが、これを見たコーラはかなり激しく怒りました。ハグの後に、耳元で囁いた時間が長かったのですが、おそらく、相手がどうのではなく、自分の仕事に全力を傾けよという感じで引き締めたと想像します。実際はわかりませんが、コーラがあのポーズを見て、アンハッピーだったのは事実です。
今日のキケ
打席に入った途端、大声援を受けたキケ・ヘルナンデス。この日も活躍しました。4打数2安打です。
今ポストシーズンは、36-18、打率.500、OBP .513、SLG 1.028、OPS 1.541。HR 4、RBI 9。XBH 9、TB 37。
【ALDS_G2】 | 【ALDS_G3】 | 【ALDS_G 4】 |
1. ダブル 2. SSゴロ 3. HR 4. ダブル 5. GR・ダブル 6. シングル | 1. シングル 2. シングル 3. HR 4. 3Bライナー 5. 空振り三振 6. SSゴロ | 1. RFライナー 2. LFフライ 3. 2Bゴロ 4. シングル 5. サヨナラ犠飛 |
【ALCS G1】 | 【ALCS G2】 | 【ALCS G3】 |
1.LF前シングル 2. HR 3. ダブル 4.三振 5. HR | 1. CFライナー 2.LFへシングル 3. HR 4. 三振 5.死球 | 1. 1Bフライ 2. LFへシングル 3. LFへシングル 4. 1Bフライ |
ホセ・イグレシアスの貢献
ホームランを打つと、カートにその選手を座らせ、ベンチを疾走するパフォーマンスをするレッドソックスですが、ALCSにもベンチにいるホセ・イグレシアスがカートを押しています。本当は出たくて仕方ないでしょうが、9月移籍により、ポストシーズンに出られません。それでもチームが盛り上がるようにとこういう役まで買って出るその姿勢は健気過ぎて、脱帽してしまいます。
来季も契約となればよいなと思います。
アストロズ、投手が苦戦
2試合連続で先発投手が崩れたアストロズ。ランス・マッカラーズ・Jr.がいかに大きな仕事をしていたかがわかるような結果となっています。
Game4はザック・グレインキが登板。レッドソックス打線にどう対峙するか注目ですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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