現地2018年11月17日、2018年のアリゾナ・フォール・リーグ(略称: AFL)が閉幕しました。
このAFLは、トップ・プロスペクト達が集結するMLBの虎の穴のような大会。
そんな期待の有望株達が集うリーグ戦で、日系3世のケストン・ヒウラ選手(Keston Hiura)がMVPに輝きました!!
AFLのチーム構成
まずAFLそのものから見ていきますと、AFLは開催時期としては、毎年ビッグリーグがポストシーズンを戦っている時期から始まり、ポストシーズンが終了してから半月ほど経過して終了します。今季は10月9日から11月17日まで。
MLBの30球団が東地区と西地区にそれぞれ3チームずつ、計6つのチームに分けられます。1チームは5つのクラブから構成されます。
6つのチーム名は毎年変わりませんが、どのチームにどのクラブが入るかは、戦力を均衡させるため、その年の投手の数やプロスペクト・ランクなどを参照して毎年若干の調整が行われます。以下が今季の構成です。
2018 AFL EAST
- メサ・ソーラーソックス : BOS/CHC/DET/LAA/OAK
- ソルトリバー・ラフターズ: ARI/COL/MIA/MIN/WSH
- スコッツデール・スコーピオンズ : CIN/HOU/NYM/PHI/SFG
2018 AFL WEST
- ピオリア・ハベリーナズ : ATL/MIL/SDP/SEA/TBR
- グレンデール・デザート・ドッグス : BAL/CWS/CLE/LAD/NYY
- サプライズ・サグアロス: KCR/PIT/STL/TEX/TOR
(例)BOSは2017年はピオリアだったが、2018年はメサになっている。
このような構成で、毎年30試合程度行われ、東西でチャンプを決め、リーグ1位同士が戦うチャンピオンシップまで開催されます。また、フォール・スター (East Fall Star / West Fall Star)という名のオールスターまで開催されます。
より真剣味を増すような工夫が施されております。
ヒウラ選手の成績
そんな中、ピオリアで戦ったブルワーズのNo.1 プロスペクトのケストン・ヒウラ選手は、23試合に出場し、96打数31安打、Avg.323、5 HR、33 RBI、54 Total Bases、6 BB、7 Stolen Bases、.371 OBP、.323 SLG、.934 OPSを上げる活躍を見せ、MVPとなりました。
RBI、TB、安打数は1位を獲得。HR数は4位タイ(1位の6本が3名いるため)。
ケストン・ヒウラ選手のプロフィール
カリフォルニア出身。日系3世。半分日本、半分中国らしいです。
2017アマチュア・ドラフト1巡目(全体9位)!
180cm, 86kg 誕生日:August 2, 1996 (Age: 22才)
フルネーム:Keston Wee Hing Natsuo Hiura
なぜAFLのMVPがそんなにすごいのか?
実はAFLのMVPに輝くということは、かなりの高い確率で将来が輝くことを意味します。
この世に約束などありませんが、ほぼ「約束のリスト」とでも言ってしまいたいくらいの過去のMVP受賞者を見ていただきましょう。
【直近のAFL MVP受賞者】
2017 — R・アクーニャ Jr. (Braves)
2016 — G・トーレス (Yankees)
2015 — アダム・エンゲル(White Sox)
2014 — G・バード (Yankees)
2013 — クリス・ブライアント (Cubs)
2012 — クリス・マクガイネス (Rangers)
2011 — N・アレナド (Rockies)
2010 — ダスティン・アックリー (Mariners)
2009 — グラント・デスメ (A’s)
2008 — トミー・ハンソン (Braves)
2007 — サム・ファルド(Cubs)
ノーラン・アレナド、クリス・ブライアント、グレイバー・トーレスそしてアクーニャというそうそうたるメンバーです。さすがに「約束のリスト」などは大げさな言い方ですが、現在のMLBで人気・実力ともに持ち合わせた選手ばかりです。ここに名を連ねることができたのは何かいいものを持っているということですね。
超有望株
タイラー・ネヴィン(COL)
MVPに輝いたのはヒウラ選手でしたが、バッティング・チャンプとも言っていいのが、ロッキーズのマイナー、タイラー・ネビン(Tyler Nevin)。ネヴィンは Avg. 426、OBP .535、SLG.593、OPS 1.128 いずれも1位を獲得。この選手、打ちます!!
守備は1Bがメインですが、3Bも守れますので、ロッキーズとしてはアレナドの後継とも言える選手。ロッキーズはトゥロウィツキーから始まって、アレナド、ルメイユ、ストーリーと打てる内野手を育てますね。
HRトップ3
HR6本を放ったパワーヒッターが、ピーター・アロンソ(Peter Alonso/NYM)、ウィル・クレイグ(Will Craig /PIT)、ブラクストン・デービッドソン(Braxton Davidson /ATL)の3名。
台湾から
アジアからは台湾のYu Chang (CLE)も4HRを放っています。
盗塁
足の方ではニック・ヒース(KCR)が13 SB、ダニエル・ウッドロウ(DET)が12 SBと活躍。ニック・ヒースはメリフィールドの後継になるかもしれません。
V・ゲレーロ・Jr.
大注目だったトロントのV・ゲレーロ・JR.は、Avg.351(4位)、7 doubles(1位タイ)、HR 0、17 RBIという成績。これからお父さんのように打球が上がってくるかもしれません。
目立った投手
ピッチャーで目立ったのはフォレスト・ウィットリー(Forrest Whitley /HOU)。 36 Kを上げています。勝利数ではスコット・ブルーウェット(Scott Blewett/ KCR)が 4勝、アーナルド・ヘルナンデス(Arnaldo Hernandez/KCR)が ERA 1.10 、 0.73 WHIPを上げました。
ジョーダン・ヤマモト
そしてハワイ出身のジョーダン・ヤマモトも期待できますよ!マーリンズ傘下です。
この中から2019のROYが出てくるかもしれませんね。
勢いのあるプロスペクトをもつクラブ
なお、AFLとは少し離れるのですが、トッププロスペクトという視点から言うと、ジェイソン・ベック氏(リポーター)によると、現時点ではタイガースのファームが1番なのだそうです。動画だけ上げさせていただきます。
2018タイガースのプロスペクト
ケイシー・マイズほか、でかい体の右腕が絶賛肩慣らし中です!
お読みいただき、ありがとうございました。
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