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【MLB2022】ワクチン未接種騒動のロイヤルズが若手で勝利!ベニンテンディのNYY入りも消す

KC、大ピンチのカナダ4連戦

 現地2022年7月14日、カナダ・トロントでロイヤルズ@ブルージェイズの4Gameシリーズが始まりました。

 このシリーズは非常に注目されていて、それはロイヤルズの主力10名がワクチン未接種のためカナダに入国できず、圧倒的な戦力差でもってゲームを行わなければならくなったからです。もちろん、このことはロイヤルズには予めわかっていたことです。ロイヤルズは選手への説明なども実施したものの、このシリーズが始まる前までにその人数を減らすことはできませんでした。

 前日にブルージェイズは監督のチャーリー・モントヨを解任。その試合運びへの影響もこのシリーズの注目ポイントの1つでもありますが、むしろロイヤルズへの多大な影響の方に関心は集まりました。

カナダ当局の規制

 あらためてカナダ当局の規制はこのようなものです(ポイントだけです)。

To qualify as a fully vaccinated traveller to Canada, you must have received at least 2 doses of a COVID-19 vaccine accepted for travel, a mix of 2 accepted vaccines, or at least 1 dose of the Janssen/Johnson & Johnson vaccine . . .

https://travel.gc.ca/travel-covid/travel-restrictions/covid-vaccinated-travellers-entering-canada

「カナダへの旅行者として完全な予防接種を受けたと認定されるには、旅行用に認められたCOVID-19ワクチンを少なくとも2回、認められた2種類のワクチンを混合して、またはJanssen/Johnson & Johnsonのワクチンを少なくとも1回接種している必要があります…」

トロント戦は大きなハンディキャップ戦 

 カナダの法律が、いつまで予防接種を受けずに入国することを禁止し続けるのかはわかりませんし、COVID-19がいつまで残って広まるのかも。

 カナダからアメリカへのワクチン接種の規制はMLBのプレーに影響はありません。しかしアメリカからカナダへの遠征の規制は、MLBの順位にも影響。レッドソックス、フィリーズなどがその影響を受けました。なお、ヤンキースは全員接種の姿勢ゆえ、この問題のトピックに上がることはありません。

KCの10名がリストリクティッド・リストに

 リストリクティッド・リストに入った選手たちはそれなりの根拠でもって信条を貫いています。個人の信条を貫くことで、本人がCOVID-19に感染するリスクもありますし、チームメイトに感染させるリスクもあります。それになんと言っても戦力的にチームに迷惑をかけてしまいます。それで心を痛めることもあるでしょう。トレバー・ストーリーは未接種から摂取へと動きました。

 しかし、たとえそうであっても信条を貫いています。例えばJT・リアルミュートはそうでした。

 全員接種の強制力がすごいのがヤンキースですね。筆者は医療関係者ではないので、何が正しいのかはここでは書きませんが、MLBの選手は人気稼業ゆえ、未接種であると晒されてしまうのもなかなか厳しいものがあります。

 そんな中、ロイヤルズは現地2022年7月14日、非常に激しいロスター調整を行い、10名がワクチン未摂取でリストリクティッド・リストに。まさに主力ばかり。

  1. OF:アンドリュー・ベニンテンディ
  2. RHP:ディラン・コールマン
  3. INF:ハンター・ドージャー
  4. C:キャム・ギャラガー
  5. OF:カイル・イスベル
  6. RHP:ブラッド・ケラー
  7. C:MJ・メレンデス
  8. INF/OF: ウィット・メリフィールド
  9. RHP:ブレイディ・シンガー
  10. CF:マイケル・A・テイラー 

8名をマイナーから招集

 当然、戦力が不足しますので、マイナーから8名をコールアップしました。下記の5番から8番の選手は初アクティブ・ロスターです(Seleced Contracts)。

  1. 1B : ニック・プラット
  2. SS:マイケル・ガルシア
  3. LHP:アンヘル・ゼルパ
  4. C: セバスチャン・リベロ
  5. C:ネイト・イートン
  6. C:フレディー・フェルミン
  7. OF: ブルワー・ヒックレン
  8. 2B: マイケル・マッセイ

スタメン

 そしてこの日のスタメンはこちら。残っていた主力としてはボビー・ウィット、ニッキー・ロペス。二遊間が残っていたのは不幸中の幸い。コールアップされた選手のうち、SPにLHPのアンヘル・ゼルパ、1B にニック・プラット、Cにセバスチャン・リベロ、Cのネイト・イートンはCFとして出場。

 そしてOFのブルワー・ヒックレンも途中出場でメジャーデビューしました。

 このメンバーで、フル・スクワッドのブルージェイズに挑みました。しかも先発はケビン・ゴーズマン。

ロイヤルズ、不均衡な戦いに勝利

 もはや理不尽とも思える戦力差でしたが、ロイヤルズはブルージェイズに勝利しました!

 左腕のアンヘル・ゼルパはすでにメジャーデビュー済みの投手です。マイナーに落ちていたのですが、上がってきたという投手。そのゼルパが素晴らしいゲームメイク。5回までブルージェイズ打線に対し、被安打4,失点1とゲームメイク。接戦に持ち込んだのが素晴らしかったです。

エドワード・オリバレスが活躍 

 攻撃で素晴らしい活躍をしたのがエドワード・オリバレス。昨シーズン、センセーショナルな活躍を見せたOFです。

 走塁ミスなどもありましたが、とにかくよく動いていたのがオリバレスでした。この日は3打数3安打。

ウィット、イートンがHR

 先制点はロイヤルズで5回表に、オリバレスのタイムリーとボビー・ウィットのソロHRで2点を先制。その裏、先発ゼルパがマット・チャップマンにソロHRを浴び、1点差に詰め寄られたものの、リリーバーが奮起。ジャクソン・カワー、テイラー・クラークが無失点投球。

 そして9回表にはネイト・イートンにソロHRが飛び出し、3-1とリードを拡大。イートンはメジャー初ヒットが初HRとなりました。

 最後はスコット・バーローが締め、ゲームセット。

 ロイヤルズがこの理不尽な戦いにまずは1勝を上げました。

ベニンテンディ、NYYの噂が消える

 トレードデッドラインに向けてヤンキースは左打席のOFとしてアンドリュー・ベニンテンディに大きな関心を寄せているという噂がありました。元レッドソックスで2018年のWSチャンプにも貢献したベニーがNYYに行くのはさすがに抵抗がありました。

 ところが現地2022年7月14日になって獲得意欲はトーンダウン。その理由がやはりワクチン未接種にあったようです。ヤンキースはブルージェイズと同地区ゆえ、この後もトロントでゲームがあります。そこですね。

 またヤンキースはマイケル・A・テイラーにも関心があるようです。しかし、マイケル・A・テイラーも未接種。これもトーンダウンしそうな流れですね。

 ロイヤルズ、残り3戦を今回のように接戦に持ち込めるのか?注目です。勝つには先発のゲームメイクが必至です。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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