ロイヤルズにやっと朗報
シーズンも終盤に差し掛かかった現地2018年9月8日(土)、惜しい出来事がありました!
ロイヤルズの右腕、ホルヘ・ロペス(Jorge Lopez)があと3人というところでパーフェクトを逃しました!惜しい!
Jorge Lopez became the first pitcher in #Royals history to take a perfect game into the 9th inning. #RaisedRoyal pic.twitter.com/anDUM9y3f1
— Kansas City Royals (@Royals) September 9, 2018
ロイヤルズと言えば、2015年のWSチャンプですが、以降は選手の年俸高騰もあり、資金の問題から主力が次々と移籍。そうせざるを得ませんでした。今季は完全なチーム解体状態で、まもなく借金が50を数えようかというような状態。
すでに100敗を超えているオリオールズとともにかなり悲惨な状態で、熱心なカンザスシティのお客さんには気の毒なくらいなのですが、シーズン終盤にきていいニュースがもたらされてMLBウォッチャーとしてもホッとしています。ただし、ロードゲームではあったのですが・・・。
流れを呼び込むコントロール
ツインズ戦に先発したホルヘ・ロペスは初回からとにかくコントロールが安定。しっかりとロケーションを決めておりました。なお、ツインズ先発はホセ・ベリオスでツインズとしては勝ちを計算に入れているゲームです。
ゲーム展開は投手戦でした。均衡をやぶったのはロイヤルズで6回表、ヒットと盗塁でつくったチャンスにハンター・ドージャーがシングルで応え、1-0と先制。
さらに7回表、2番手のタイラー・ダフィーから4本の長短打で3点を追加、4-0として好投を続けるホルヘ・ロペスを援護しました。
ホルヘ・ロペスはツインズ打線から凡打の山を築きます。8回を終わってグラウンド・アウト(ゴロ)が8個、フライアウトが11個、奪三振が4個。打たせて取る完璧な内容でした。
まるでフリスビーのような動き
ゴロとフライがほぼ同じ割合というのがいかにボールが動いているかということかと思います。
ホルヘ・ロペスの持ち球は4シーム(カット気味)、シンカー、チェンジアップ、スライダー、カーブ。速度帯は4シームとシンカーの90マイル中盤でほぼ同じ。チェンジアップとスライダーも80マイル後半で同じ速度です。カーブだけが80マイル前半。
ファストボールの大半がシンカー。ファストボールのほぼ8割がそうです。
ホルヘ・ロペスがメジャーに上がったのはマイナー時代に学んだカーブのおかげ。ブレーキング・ボールを学んだことで投手としての幅が広がりました。さらにシンカーを覚えたことでスターターとしての機会も作りました。
この日はとにかくボールがよく動いておりました。VTRで見ても打者の手元で本当にフリスビーのように曲がっていたのがよくわかります。特にシンカーの威力は強烈で、それを意識するあまり余計にカーブ、スライダーが効果的でした。
ホルヘ・ロペスは9回表、先頭のケプラーに投じたシンカーが外れ、四球となり、ここでパーフェクトが途絶えました。
まだNO-NOの期待があったのですが、次打者のロビー・グロスマンにチェンジアップを合わせられ、これがCF前に。これでNO-NOの夢も砕け、ここでマウンドを降りました。
8回、110球、被安打1、与四球1。2番手のウィリー・ペラルタがヒットをタイムリーを打たれたことにより、四球で出したランナーが生還したので、失点も1ついております。
あと3人というところでパーフェクトとNO-NOという大記録を逃したのでした。
ホルヘ・ロペスとは
ホルヘ・ロペスはプエルトリコ出身の25才。もともとは2011年のアマチュア・ドラフトでブルワーズから2巡目(全体順位70位)で指名を受け、入団。この時、18才。
ブルワーズ時代の2015年(22才)にメジャー・デビュー。このシーズンは2試合に先発し、1勝1敗。2016年は1年間マイナーで、2017年は1試合に登板。勝ち星はありませんでした。今季はリリーバーとして主に2番手か3番手で登板。
そして7月27日に、マイク・ムスターカスとのトレードでブレット・フィリップスと一緒にロイヤルズに移籍しておました。
ロイヤルズの投手陣が手薄ということもあり、スターターとしてのチャンスにも恵まれ、今季5度目の先発で素晴らしい投球を披露したという流れでした。
この日の登板で名前も売ったので、ますます動くボールで相手打者を幻惑させて、来季につなげて行ってもらいたいですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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