今季覚醒のTBR グラスノーが右肘痛
現地2019年5月10日のヤンキース戦で6回1アウト後にベンチにタイムを求め、そのままマウンドを降りたタイラー・グラスノー。
右肘にトラブルがあっての降板ということで具合が心配されていました。
診断は前腕部の軽度のハリ
現地2019年5月11日、MRIを撮って怪我の状態を精密に検査したところ、前腕部の軽度のハリという診断でした。英語だと”mild right forearm strain”。
難しい”strained”の和訳
こちら日本語訳が難しいのですが、このstrainを「損傷」と書いてしまうと、トミー・ジョン手術を連想させるようなUCL(肘の腱)が一部傷んでいる、あるいは少し傷がついているような印象となってしいます。
腱が断裂したという場合は、tearの過去形のtornが使われますので、今回の場合はそうではないと考えていいようです。
strainは「緊張」という意味もありますので、今回は「ハリ」としました。これがひどくなると部分断裂へ、さらにひどくなると断裂へということになることから、段階的にも「ハリ」という和訳にしております。
復帰まで4-6週間
今回のグラスノーの怪我の状態を受けて、レイズのケビン・キャッシュ監督は、様子を見つつも復帰させえることを考えており、楽観的な見方をしています。早ければオールスター前には復帰しそうです。
軽度の故障が早めに見つかったというふうに捉えているのだと思います。
10日のヤンキース戦
10日のヤンキース戦のグラスノーは5.1イニングで被安打5、失点4、自責点3、与四球2、奪三振9でレイズが3-2とリードしていた段階でマウンドを降りました。
このゲームはグラスノーの緊急降板もあり、レイズがグラスノーのためたランナーを返してしまったため、4-3でヤンキースが勝利しています。
なお、ヤンキース先発のドミンゴ・ヘルマンが5回、被安打5、失点3で勝利投手となり、7勝目を上げたゲームでした。
ここまでのタイラー・グラスノー
3月・4月のピッチャー・オブ・ザ・マンスに輝いたタイラー・グラスノー。
3月/4月で6試合、36.0IPに登板し、5勝0敗、ERA 1.75、奪三振38、WHIP 0.944。
5月 は2試合、12.2 IPに登板し、1勝1敗、ERA 2.19、奪三振17、WHIP 0.811。
トータルで8試合、48.1 IPに登板し、6勝1敗、ERA 1.86、奪三振55、WHIP 0.910。
勝利数は上述のNYYドミンゴ・ヘルマンに抜かれ2位となりましたが、ERA 1.86 はア・リーグトップをキープしておりました。
2015年パイレーツでデビュー
タイラー・グラスノーのキャリアをあらためて記載しますと、今季は25才のシーズンで、もともとは2011年のパイレーツの5巡目指名の投手。高卒でのプロ入りでした。
デビューはパイレーツ時代の2016年7月7日。パイレーツには2018年の7月のトレードデッドラインまで所属。クリス・アーチャーがパイレーツへ移ったトレードでレイズに来たのでした。
2016年は0勝2敗、2017年は2勝7敗、2018年も2勝7敗だった投手が今季まさに覚醒したというところでの肘痛です。
本人のサラリーは56万ドルとMLBのミニマムに近い額なので、さあこれから!というところでしたから、とにかく早めに見つかってよかったとも言えるかもしれません。
5月3日から9日の週間MVPの投手部門とも言える、Nastiest Pitcher of the weekにも選ばれていたタイラー・グラスノー。
豪快な投げ方がかっこいいので、しっかりと治して戻ってきてもらいたいです。
現地2019年5月11日のヤンキース@レイズ
なお、ヤンキース@レイズの11日ゲームはレイズがオープナーの日。7-2でヤンキースを下しています。
レイズのホセ・アルバラードの嘘のようなツーシームもご覧ください。
現地10日の時点では、レイズが23勝14敗、ヤンキースが23勝15敗で勝利数で並んでいたのですが、この勝利でレイズ24勝14敗、ヤンキース23勝16敗で再び、レイズが首位をア・リーグ東地区のキープしています。
レッドソックスは現地2019年5月11日、マリナーズに勝利し、21勝19敗と勝率5割を超して、2位ヤンキースに迫る勢いになってきています。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント