お疲れさまでした
現地2021年7月12日、オールスターの前夜祭イベントであるホームラン・ダービーが行われました。今年は高所のコロラド州のクアーズ・フィールドでの開催となったため、飛距離や本数も期待されました。
そして日本人として初めてHRダービーに参戦した大谷選手。しかも、前半戦はMLBでNO.1のHR数33をマーク。第1シードに配されたとあって注目度も俄然高かったですね。
大谷選手がHRダービー出場を受諾した日の記事で、「地獄のHRダービー」という小見出しで記事を書いたのですが、やはり皆、キツそうでしたね!とにかくお疲れさまでした。
では今後の備忘録としてもダービーの記録を記しておきたいと思います。
全員が44番
なお、今回は2021年1月に亡くなったハンク・アーロンを偲んで全員がハンク・アーロンがつけていた44番を着用。なおさら、アトランタでの開催が惜しかったですね。
ルール
ルールは少しだけ変更となりました。2019年の4分はヒッターにとって地獄過ぎましたね。
【タイミング】
- 1st とセミ・ファイルは3分まで。最初の投球がなされてからタイマーがスタート
- Finalのみ2分。
- タイマーが0を指す前に投球すれば、その打球がHRの場合カウントされる
- ピッチャーは打球がグランドに落ちるか、野手に取られるか、スタンドに入ってから投球できる
- 1回45秒のタイムアウトが与えられる。
【ボーナス・タイム】
- 全打者に30秒のボーナスタイム
- 最初の3分間の間で475フィート(144.78m)以上のHRを1本打てば追加で30秒のボーナスタイムがもらえる
- 飛距離はいつものSTATCASTが計算
- ボーナスタイムの間はタイムアウトなし。
【勝利の条件】
- 多く放った方が次のラウンドへ
- タイとなった場合は60秒の延長戦。それでも決着がつかなければ交互に3スイングずつ行い決着をつける
- それぞれの対戦の2番めのバッターのHR数が1番めのバッターの数を超えた場合、その時点で勝者決定で、時間をフルに使わない
ROUND1
Round 1の対戦はご覧の通り。
No. 1 大谷翔平(LAA) vs. No. 8 フアン・ソト(WSH)
No. 4 サルバドール・ペレス(KC) vs. No. 5 ピート・アロンソ(NYM)
No. 2 ジョーイ・ギャロ(TEX) vs. No. 7 トレバー・ストーリー(COL)
No. 3 マット・オルソン(OAK)vs. No. 6 トレイ・マンシーニ(BAL)
【1】M・オルソン vs T・マンシーニ
スタートはオリオールズのトレイ・マンシーニからスタート。最長496フィート(151.181m)を放ち、追加のボーナス・タイムもゲット。計24本。
期待の高かったアスレチックスのマット・オルソン。最長496フィート(150.876m)をマークし、こちらも追加のボーナス・タイムを30秒ゲット。しかし、トータルは23本。
トレイ・マンシーニがセミ・ファイナルに駒を進めました。
【2】J・ギャロ vs T・ストーリー
ロッキーズのトレバー・ストーリーはHRダービーだけに参戦。地元とあって盛り上がりを見せました。元チームメイトのノーラン・アレナドがお客さんを煽ったシーンもよかったですね。トレバー・ストーリーは最長518フィート(157.886m)をマーク。この時点ではオールスターHRダービー史上最長飛距離。コロラドの超巨大ビジョンに直撃するのを心配するほど飛びましたね。トレバー・ストーリーは20HRでフィニッシュ。
ダービーを制するのではないかとも言われていたジョーイ・ギャロ。ボールが上がらず、大苦戦をします。最長494フィート(150.57m)を放ち、追加のボーナス・タイムもゲットしましたが、前半の苦戦が響き、19本に終わりました。
トレバー・ストーリーがセミ・ファイナルへ。
【3】S・ペレス vs P・アロンソ
まずは前回覇者のピート・アロンソが打席に。パッティング・ピッチャーはメッツのベンチ・コーチのデイブ・ヤウス。64才でもっとも年配の相方となりましたが、このコーチが実によかったですね。アロンソとの相性もバッチリ。アロンソは最長514フィート(156.667m)。追加のボーナス・タイムでの本数も入れて35本。打ちましたね!
サルバドール・ペレスもかなりいいペースでHRを量産。しかし、いかんせん対戦相手が悪く、最長491フィート(149.65m)を飛ばし、追加のボーナスタイムをゲットし、28本を放ちましたが、ここでエリミネート。残念でした。
【4】大谷 vs J・ソト
先攻はフアン・ソト。やはりしっかりとしたスイングでしたね。ソトは520フィート(158.496m)をマーク。信じられない飛距離でした。追加のボーナスタイム間の本数も入れて22HRをマーク。
後攻の大谷選手。いよいよということで歓声も大きかったですね。大谷選手は最初の1分で打球が上がらず、もっとも苦戦した選手だったかもしれません。しかし、疲れが出てきたのが幸いしたのか、力が抜け最後のひと踏ん張りでソトと同じ22本をマーク。
タイブレーク1 (1分間)
体力温存が勝敗のキーとなるHRダービーでなんと1分間のタイブレークに突入。
ソトは1分間のタイブレークで6本追加し、28本。一方、大谷選手も6本を追加し、28本に。またもやタイブレークに。
タイブレーク2 (3スイング)
タイブレーク2度めは3スイング中、多く放った方が勝ち。ここでフアン・ソトは勝負強さを発揮。なんと3スイング中3スイングHR。
こうなるとプレッシャーがかかるのは大谷選手。1本でもミスすれば、そこでソトの勝利。
大谷選手は初球は見逃し。そして2球目。狙ったスイングだったのですが、打球が上がらず、ここで勝負は終了。フアン・ソトが計31本でセミファイナルに進みました。
大谷選手の結果
大谷選手はタイブレーク1度目も含めて計28HR。最長飛距離は513フィート(156.32m)。なお、500フィート以上を6本も放ったのは大谷選手が最多です。
セミファイナル
Round2のセミファイナルはこの組み合わせに。
【1】T・マンシーニ vs T・ストーリー
先攻はトレバー・ストーリー。疲れが出たのか、かなりペースが落ちました。ストーリーは追加のボーナスタイムを得ることなく終了。12HR。
一方、後攻のトレイ・マンシーニはストーリーの12本を超えて13本を放ったところでストップ。ファイナルへ進出となりました。
【2】P・アロンソ vs J・ソト
フアン・ソトが先攻。ソトは追加の30秒も得て、15HRをマーク。
一方のアロンソの方は、こちらも追加の30秒をゲット。結局、アロンソがソトの15本を抜き、16本をマークしたところでストップ。
ピート・アロンソがファイナルに進出決定です。
ファイナル
トレイ・マンシーニが先攻、ピート・アロンソが後攻で始まったファイナル。
トレイ・マンシーニは追加の30秒もゲット。2分のレギュレーション・タイム+1分の計3分で、22本をマーク。なかなかタフでしたね、マンシーニは。
つづいてピート・アロンソ。アロンソは3分のレギュレーション・タイムの中で17本。追加の30秒もゲットしたので残り1分で6本を放てば勝利。
そのアロンソは再開後、6連続HR。残り34秒を残し、タイトルをゲットしました。
アロンソは現年俸より高い、$1Mの賞金をゲットしたのでした。
それにしてもアロンソは全ラウンドを通して打って当然のような打席ばかりでしたね。
2019年に続き、連覇を果たしたのでした。
大谷選手はこれで良かった
今回、日本中が期待したと思われる大谷選手のダービー優勝。1stラウンドでの敗退となりましたが、2度もタイブレークに持ち込み、大いに盛り上げてくれたと思います。これで十分です。
トラウトからの電話や、ゲレロJr.との記念撮影、選手の家族との記念撮影など微笑ましいシーンもあり、盛りだくさんでした。プホルズからのTELもあったようです。
タオルボーイ&ガールへのお礼も
また、休憩中に律儀に新しいゲータレードとタオルをダッシュで選手のもとに運んでいた子どもたちもかわいかったです。縁ある選手がそれらを差し入れ、その子達の仕事が失くなるシーンも何度かありましたが、大谷選手はその子達にも逐一お礼を言って立場を大事してあげているシーンもよかったです。
今季はMLBのフロントオフィスを始め、各メディアも大谷をヒーローにという雰囲気が出来つつ有る中、オールスター本戦は、先発で1番DHという聞き慣れない特例も敷かれました。
あまりに目立ち過ぎ、全てにおいてNO.1になってしまうのはむしろマイナスに働くと思ったので、いい勝負を見せてくれて、いいシーンも見せてくれてファンとしてもこれで十分かと思います。
勝手な解釈ですが、全勝ちさえしなければ、シーズンの最後はむしろ素晴らしい成績がついてくると思っています。
ダービーの最初の3分間終了後にバットを放り出すように休憩していたように、相当疲れたと思います。疲労のことを考えてもファイナルまで行かなくてよかったと思います。疲れが出ると腰、腹斜筋を傷め、そうなるとかなりの期間を離脱しますから、まずはヘルシーな状態でシーズン終了まで保ってもらいたいと思います。
翌日も1イニングで2打席くらいというところでしょうか。
ファンにとってもすでに十二分に未知な体験をさせてもらっています。
お読みいただき、ありがとうございました。
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