ドジャースの連覇を8でストップ!
現地2021年10月3日は、レギュラーシーズン最終日です。まさか、100勝を超えたクラブが最終戦まで地区タイトルが決まらないとは!?本当に信じられないシーズンでした。
最終戦を前にしたジャイアンツ、ドジャースの勝敗はこちらでした。わずか1勝の差で迎えた最終戦。
【ナ・リーグ西地区の順位】
- ジャイアンツ:106−55
- ドジャース:105-56
ジャイアンツは勝てば地区優勝。負けても、ドジャースが負ければ地区優勝。しかし、ドジャースが勝つようなことがあれば、163試合目を行うことになるという非常に緊迫した日を迎えたのですが、最後は自力で優勝を決めました。
後半戦のエース、ローガン・ウェブが登場
雌雄を決する最終戦でジャイアンツのマウンドに上がったのは、ローガン・ウェブ。もう後半戦のエースですね。現地5月11日以降、9月2日のブルワーズ戦まで14戦連続で2失点以内をマーク。この記録は9月7日のロッキーズ戦で3失点を喫し、14で途切れましたが、後半戦は黒星無し!
そのローガン・ウェブはパドレス打線を相手に快投!序盤3イニングはパーフェクトでした。4回表に二塁打と犠牲フライで1点を献上。ただし、7回まで失点はこの1点のみ。
ウェブは8回表にもマウンドに上がり、決戦に登板した覚悟を見せたものの、さすがに疲れが出たと見え、イニング頭から3連打を浴び、2失点。ここでマウンドを降りました。
この日のローガン・ウェブの投球は、7イニングで88球、被安打6、失点4、奪三振8。この3進数で7回88球ですから、いかにコントロールが良かったかということですね。
2番手のケルビン・カストロが代わりばな、タイムリーを打たれ、それはウェブが出したランナーだったので、ウェブに失点がつきました。
ポージーが先制打
ジャイアンツは中盤に打線が繋がりました。まず3回裏にバスター・ポージーが2点タイムリーで先制。4回裏にはディネルソン・ラメットの乱調につけ入り、四球とタイムリーで一挙に5点。
先発Pのウェブが2ランHR
そして、5回裏にはピッチャーのローガン・ウェブが、パドレス4番手のナビル・クリスマットから2ランHR!これが効きましたね!
また7回裏にはマイク・ヤストレムスキの2ランダブルで11点目。
最終回は今季、ブルペン、オープナーなど大車輪の活躍のドミニク・リオーネがパーフェクトで締め、ジャイアンツが11-4で勝利。見事、自力でナ・リーグ西地区の優勝を決めました!
Congratulations!
ドジャースも勝利していた!
この日、ライバルのドジャースはブルワーズとの最終戦。ドジャースはウォーカー・ビューラーを立てて必勝体勢。ビューラーは5回、1失点、奪三振11の快投!打線も5回にビッグイニングとなる6得点を奪うなど、ブルワーズに10-3で勝利。
ライバルがこの強さですから、ジャイアンツとしては自力で勝つしかありませんでしたね。
107勝はフランチャイズレコード
1883年のニューヨーク・ゴッサムズがクラブの創設とされるジャイアンツは、今季は139年目。ニューヨーク・ジャイアンツになったのは1885年で、ニューヨークには1957年のシーズンまでいました。
1958年にサンフランシスコ・ジャイアンツに。ニューヨークから出るときは、もちろん反対もありました。
【脱線】
ちなみに、メジャー通の方ならご存じと思いますが、メッツがなぜ青とオレンジの組み合わせになったのかについてですが、これは同じ1958年のシーズンからロサンゼルスに行ったブルックリン・ドジャースと、ニューヨーク・ジャイアンツを偲んで、それぞれのカラーである青とオレンジを組み合わせたのでした。
そんな伝統あるジャイアンツですが、これまでのシーズンの最多勝利は1904年の106勝でした。もちろん、ニューヨーク・ジャイアンツ時代のことです。
今回は100年以上続いたクラブレコードを更新しています。なお、直近のシーズン100勝は2003年。その10年前の1993年にも103勝をマーク。ちなみに、この年は当時ナ・リーグ西地区に在籍していたブレーブスが104勝で優勝しています。
地区優勝は9度目
今回の優勝で、地区タイトルは9度目です。歴史がありますが、地区制度が設けられたのが1969年からなので、思ったほど多くない回数にとどまっています。
地区優勝シたシーズンは1971、 1987、 1989、 1997、 2000、2003、 2010、 2012、 202です。
ちなみにLCSは計23度、WSチャンプは計8度です。
WSチャンプとなったシーズン(8回) |
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1905/ 1921/ 1922/ 1933/ 1954/ 2010/ 2012/ 2014 |
もう2010年からは偶数年で3度チャンプに輝きましたね。
下馬評を覆すサクセスシーズン
ドジャース、パドレスの豪華な補強をよそに、ジャイアンツは今季大丈夫か?と思われるほど地味な補強にとどまりました。
しかし、107勝の大勝利。
スターター
まずゲームメイクする投手力が大いに機能。特にスターターは4人が二桁をマーク。
- ケビン・ゴーズマン: 14-6
- アンソニー・デスクラファニー:13-7
- ローガン・ウェブ:11−3
- アレックス・ウッド:10-4
- ジョニー・クエート:7-7
ブルペン
登板数の多い投手だけを上げても、このERAの良さ。
- ジェイク・マギー:62試合、31セーブ、ERA 2.72
- タイラー・ロジャース:80試合、7勝1敗、13セーブ、ERA 2.22
- ハーリン・ガルシア:58試合、ERA 2.62
- ホセ・アルバレス:67試合、5勝2敗、ERA 2.37
- ザック・リッテル:63試合、ERA 2.92
- ドミニク・リオーネ:57試合、ERA 1.51
強いはずですね。
打撃
ジャイアンツは2010年以降、ポージーの調子如何で浮沈してきたところがありますが、今季のポージーの活躍は攻守にわたって、素晴らしかったですね。
- バスター・ポージー:打率.304、OBP .390、HR 18、RBI 56
- ブランドン・ベルト:29HR
- ドノバン・ソラーノ:打率.280
- ブランドン・クロフォード:打率.298、HR 24、RBI 90
ほかに、OFの面々も良かったですね。ダリン・ラフは打率.271、スティーブン・ダガーは打率.257、マイク・ヤストレムスキはRBI 71。終盤に来て、ラモンテ・ウェイド・Jrも活躍。
監督・コーチも
ゲイブ・キャプラー監督は、今季間違いなくMOY(Manager of the Year)でしょう。そして、注目されていたベンチコーチ兼守備コーチのカイ・コレアもよかったのではないでしょうか。
とにかく、選手を上手に戦力に変えてきた点は際立ったものがあります。
ジャイアンツ、NLDSでまたドジャースに当たるのか?それともカージナルスか?注目ですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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