まさかのジャイアンツのクレームオフ
現地2022年6月18日、サンフランシスコ・ジャイアンツはシカゴ・ホワイトソックスを現地2022年6月12日付けでDFAとなっていたヤーミン・メルセデスをウェーバーでクレームオフ(獲得)しました。
ジャイアンツは同日、ヤーミン・メルセデスをトリプルAにアサインしています。
2021年に一瞬だけ輝く
ヤーミン・メルセデスは29才の右投げ右打ちの捕手兼1B。実質的にはマスクをかぶることは少なく、DHか1Bです。
筆者も彼のデビュー前まではすごい打撃の選手がいると取り上げたことがあります。これは2020シーズン前のことでした。コロナ・パンデミックもあり、彼の名前が知れ渡るのは2021シーズンに入ってから。
ヤーミン・メルセデスが輝いたのは2021年の開幕直後。8打数8安打を放ち、2021年4月は打率.415、5本塁打を記録。4月のAL ROM(Rookie Of the Month)にも選ばれ、大いに注目されました。
ラルーサに叱責される
彼が色々と疑問視されたのはその後のことです。
発端は現地2021年5月17日のツインズ戦。ホワイトソックスは中盤にビッグイニングを3度も設け、結果16-4で下したゲームがありました。
この時に問題となったのが、ヤーミン・メルセデスの不文律破りでした。ホワイトソックスが15-4でリードしていた9回表、ツインズはポジション・プレーヤーのウィリアンズ・オスティディーヨ(Willians Astudillo)をマウンドに。オスティディーヨは47mphのスローボールで対応。これをヤーミン・メルセデスが気持ち良く、大ホームランを放ったのでした。
これに対してオールド・スクールのトニー・ラルーサはメルセデスを批判。実際は大激怒というところです。3ボール、0ストライクのカウントでベンチは”take”「待て」のサインを出していたにも関わらず、ヤーミン・メルセデスは気持ち良く大きなHRを飛ばしたからです。相手にこれ以上恥を欠かせない配慮がないのもさることながら、それも含めてサインを出していたベンチを無視したからです。
ヤーミン・メルセデスがおかしくなったのはそれからです。以降、調子を崩し、マイナーに。
さらには引退騒動まで起こしました。
なお、この引退騒動に関してもラルーサはさらに激怒。平たく言うと、「お前ごときが何をほざいていやがる」という実際はそんなことは言ってと思いますが、ニュアンスとしてはそのようなことを言って、猛省を促したのでした。
せっかくの打撃のセンスを有しながら、不文律破り、そして引退騒動とつづけざまに起こしたトラブルの印象が悪く、ファンからもあまり応援されない選手となってしまいました。
SNSで喜びを爆発・・・またか・・・
今回、ジャイアンツにクレームオフされたことで、当の本人はなぜか喜びを爆発。本人の真意はわかりません。ひょっとしたら、DFAで行き先が不明となり、落ち込んでいたところ、救いがあり、しかもそれがジャイアンツだったということでただ単に嬉しかっただけかもしれません。しかし、CWS側はどう受け取ったでしょうかね?二文字の言葉を置きたいところですが、今後の本人の成長も期待してそれは控えます。
Yermin Mercedes posted this video of himself celebrating being picked up by the Giants pic.twitter.com/hJrBKv7fSG
— Jomboy Media (@JomboyMedia) June 18, 2022
4月に有鉤骨を骨折
DFAということはホワイトソックスで40manに入っていたことがそもそも驚きだったのですが、ヤーミン・メルセデスは4月4日に10Day IL入り。左手の有鉤骨(バットのグリップが当たるところ)を骨折していました。それはどうやら治っていたようで、5月5日から6月11日までAAAのゲームに出場。25試合で打率.230、4HR。
サプライズ起用があるか?!
ヤーミンがロスターに入るのはDH枠かと思います。
ジャイアンツは、同日(18日)に捕手のマイケル・パピエルスキをDFAとし、40manロスターを空けました。
17日には左腕のマット・ホールともマイナーディールを結んでいることから、誰をそのスポットに上げるのかは定かではありませんが、左腕投手に対して打率.339(右腕は.244)を有しているヤーミン・メルセデスを現地20日から23日まで予定されているブレーブスとの4ゲームシリーズにぶつけてくるかもしれません(そうでなかったらすみません)。
早速、陽の目を見るかもしれませんね。その際はあまり調子に乗らないようにしてもらいたいですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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