ギャレット・クロシェの衝撃デビュー戦
4連休が始まりました。今朝は仕事以外で色々と朝から用事があったのですが、たまたま移動中にMLBのサイトをチェックしていると、もう「おめざ」のような衝撃的な情報が飛び込んできました。文字通り、眠気もふっとび、早く用事を済ませ、PCに向かいたい一心でした。
レギュラーシーズン終了まであと9日と迫った現地2020年9月18日、シカゴ・ホワイトソックスがすごい選手を起用してきました。2020年ドラフトでピックしたばかりのギャレット・クロシェ(Garrett Crochet)をレッズ戦でメジャーデビューさせました。
2020年CWS1巡目、全体11位
ギャレット・クロシェは前述の通り、2020年アマチュア・ドラフトでピックされた選手。通常のシーズンであれば、プロ入り後はルーキーリーグ→シングルAショートシーズンで6月から2ヶ月を過ごし、本格的に稼働するのは翌シーズンから。
COVID−19の影響もあったにもかかわらず
しかも今季はCOVID−19の影響で、マイナーリーグが中止。通常であれば、マイナーのローレベルにおいて実戦を経験。そこで、本人とコーチ陣が現在位置をしっかりと把握して、プロとしてのキャリアプランを形成していく機会が与えられるのですが、それもなし。
にもかかわらず、デビューにたどり着きました。
2020ドラフトでメジャー到達1番乗り
ギャレット・クロシェ2020年ドラフトでピックされた選手の中で、最初にメジャーに到達したケースとなります。
シャンバーグで調整
なお、マイナーリーグは開催されていないのですが、ホワイトソックスはイリノイ州のシャンバーグにトレーニングサイトとして設定。クロシェはここで調整を行っていました。このシャンバーグのトレーニングサイトは、独立リーグであるフロンティア・リーグに属するシャンバーグ・ブーマーズ(WEBサイト)のホームスタジアムです。フロンティア・リーグも2020シーズンは中止です。
リリーバーとしてデビュー
ギャレット・クロシェが登板したのは、6イニング目。
実はこのゲームは、ホワイトソックス先発の23才のルーキー、ジョナサン・スティーバーが乱調。3イニングまでにニコラス・カステヤーノス、タッカー・バーンハート、ジョーイ・ボット、ジェシー・ウィンカーにそれぞれHRを打たれ、3回を終了してレッズが6−0とリードしていたという流れの中での登板でした。
ジョナサン・スティーバーは9月13日にデビューしたばかり。デビュー戦は3.2イニングで被安打2、失点1、BB3、SO3とそれなりの数字だったのですが、今回は厳しい結果となりました。
スティーバーの後はジオ・ゴンザレスがなんとかゲームを落ち着かせ、6回にクロシェの登場となりました。
100mph 連発
したがって、ギャレット・クロシェのデビュー戦は1イニングのみです。ただ、強烈なインパクトを残す13球となりました。
先頭はエンゼルスから移籍してきたブライアン・グッドウィン。意外にもデビューのファースト・ピッチはスライダー。捕手のヤズマニ・グランダールも捕球できなかいほどのワンバウンドの投球に。
レフティーの80mph後半のスライダーに、「普通か」と見ている方もちょっと気を緩めるボールでしたが、4シームを投げた途端、戦慄のスピードが。
フルカウントまで行き、最後は4シームだったのですが、そのスピードは100.5mph(161.73kmh)。グッドウィンは見逃し三振。
つづくホセ・ガルシアはもうスピードがあることがわかっていたので、打席で体感するという具合に初球からスイング。2球目は101.2mph(162.86kmh)で空振り、3球目は101.5mph(163.34kmh)をマーク。空振り三振に仕留めました。この3球目がこの日のMAXでした。
3人めはタッカー・バーンハート。初球は100.7mph(162.06kmh)を計測し、ボール。2球目と3球目は、100.9mph(162.38kmh)、100.1mph(161.09kmh)を計測し、2ストライク。最後は、86.5mph (139.2kmh)のスライダーで2Bゴロに。
実戦から遠ざかっていたにもかかわらず、完璧な投球。さすがに11巡目の投手ですね。
C・セール、M・コペックもデビュー戦は100超えならず
上のVTRで実況がさかんにクリス・セールの名前を持ち出います。キレのいいファストボールと右打者の膝を壊しそうなスライダー。投球スタイルがよく似ているということで一つのイメージとしてクリス・セールの名前を上げたと思います。
デビュー戦だけで比較すると、クリス・セールのデビューは今から10年前の2010年8月6日のオリオールズ戦。
リリーバーとしてデビュー。7球を投げて、ファストボールのMAXは96.9mph(155.94kmh)。もっとも、クリス・セールは過去に100mph超えを投げていますが、デビュー時は100mphを超えてはいません。
MLB自慢のVIDEO ROOMでもクリス・セールのデビュー戦の動画は出てきません。YOUTUBEには動画がありますが、こちらに貼ることが出来ても再生できない仕様なので、リンクだけ置いておきます(クリス・セールのデビュー戦)。VIDEO ROOMにクリス・セールの動画がないのは、タフなデビュー戦だったからでしょう。打者2人、1アウトを獲れずにBB1、被安打1でした。
そして2018年にデビューしたマイケル・コペックもデビュー戦では98.3mph (158.98 kmh)が最速でした。クロシェがいかにインパクトがあったかがわかりますね。
初めてみた!ズボンのスソをロール♡
クロシェのパンツの履き方を見た時、なにか今のロングパンツになる前の90年代のパンツの履き方と似ているなと思ったのですが、よく見ると、独特でした!
これは初めて見ました!パンツが突っ張って、足が上げにくくないのかと思いますが、大いに足を振り上げていることから無問題なのでしょう!
CWSのブルペン↑
ギャレット・クロシェがリリーバーとして入ることでホワイトソックスのリリーバーはゆらぎつつあったところに希望の光が見えました。
エバン・マーシャルがIL
そもそもクロシェがデビューしたのはリリーバー右腕のエバン・マーシャルが、右肩の炎症で10 Day ILに入ったため。
なお、ホワイトソックスはクロシェにロスターを空けるため、右腕のイアン・ハミルトンをDFAとしています。
ポストシーズンにはバマー、ロドンも加入
8月初旬に上腕二頭筋を傷めて離脱していたアーロン・バマーと、左肩と腰を傷めて離脱していたカルロス・ロドンはともに9月最終週に復帰予定。ポストシーズンも投げることになりそうです。
彼らも機能すれば、ホワイトソックスは名実ともに一気に最強クラブに躍り出ることになりそうです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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