2020MVP
現地2020年11月12日、短縮シーズンとなった2020年のアウォードの総決算、MVPが発表となり、ナ・リーグはブレーブスのフレディー・フリーマン(Freddie Freeman)に、ア・リーグはホワイトソックスのホセ・アブレイユ(José Abreu)に決定しました。
Congratulations! ともに1塁手の受賞で、両リーグとも1塁手で揃い踏みというのは史上3度目。
投票方法
MVPも30人の記者が投票するところまでは他のAwardと変わりありませんが、ROY、MOYが3位まで、サイ・ヤング賞が5位までの記載であったのに対し、MVPは10位までの記載です。
ポイントは1位には14ポイント、2位には9ポイント、3位には8ポイントが与えられ、以下4位から10位までは7、6、5、4、3、2、1というふうに割り振られます。
ナ・リーグ投票結果
まずナ・リーグ投票結果を見てみたいと思います。上位3名はファイナリストでした。
- フレディー・フリーマン(ATL): 28(1st)/ 2(2nd): 410 points
- ムーキー・ベッツ(LAD): 2(1st)/ 21(2nd)/ 5(3rd)/ 1(5th)/1(6th): 268 points
- マニー・マチャード(SDP): 2(2nd)/ 16(3rd)/ 7(4th)/ 2(5th)/2(6th)/ 1(7th): 221 points
- フェルナンド・タティス・ジュニア(SDP): 2(2nd)/ 5(3rd)/ 14(4th)/ 5(5th)/2(6th)/ 1(7th)/ 1(10th): 221 points
- フアン・ソト(WSH):(省略):172 points
- マーセル・オズーナ(ATL):(省略):167 points
(以下、詳細はBBWAA 2020 NL MVP投票詳細を)
ア・リーグ投票結果
ア・リーグの投票結果です。ア・リーグも上位3名がファイナリストでした。
- ホセ・アブレイユ(CWS):21(1st)/ 8(2nd)/ 1(3rd): 410 points
- ホセ・ラミレス(CLE):8(1st)/17(2nd)/ 3(3rd)/ 2(4th): 303 points
- DJ・ルメイヒュー(NYY):1(1st)/ 5(2nd)/ 15(3rd)/ 3(4th)/ 2(5th)/ 4(6th)/1(8th): 230 points
- シェーン・ビーバー(CLE):(省略): 173 points
- マイク・トラウト(LAA): (省略): 172 points
- ネルソン・クルーズ(MIN): (省略): 128 points
- ティム・アンダーソン(CWS): (省略): 125 points
- ブランドン・ラウ(TBR): (省略): 104 points
(以下、詳細はBBWAA 2020 AL MVP投票詳細を)
NLはフレディー・フリーマンの圧勝
今季からドジャースに移籍となったムーキー・ベッツとある程度票が割れると予想していたのですが、フレディー・フリーマンの圧勝でした。
1位の投票はもう満票に近い数字ですね。
今回のフレディー・フリーマンの受賞でNLのMVPでは1塁手が16人目の受賞となりました。それだけ1塁手にはスラッガーが多いということですね。この中にはアルベルト・プホルズの3度受賞(2005/2008/2009)というのも含まれています。
NL バッティングタイトル
参考までにナ・リーグのバッティング・タイトルを記しておきたいと思います。フレディー・フリーマンは打率、打点、安打数、OPSとバランス良く入っています。
AVG.
1.フアン・ソト WSH:.351
2. フレディー・フリーマンATL : .341
3.マーセル・オズーナATL : .338
4. トレイ・ターナー WSH: .335
HR
1.マーセル・オズーナATL : 18
2. フェルナンド・タティス・ジュニアSDP : 17
3.ピート・アロンソNYM : 16
3. ムーキー・ベッツLAD: 16
3. コール・カルフーン ARI: 16
3. アダム・デュバル ATL: 16
3. マニー・マチャード SDP: 16
3. AJ・ポロック LAD: 16
※フレディー・フリーマンは13本
RBI
1.マーセル・オズーナATL : 56
2. フレディー・フリーマン ATL: 53
2. マニー・マチャード SDP: 47
4. フェルナンド・タティス・ジュニアSDP : 45
5.チャーリー・ブラックモンCOL : 42
5. ドミニク・スミス NYM: 42
Hits
1.トレイ・ターナー WSH :78
2. マーセル・オズーナ ATL: 77
3. フレディー・フリーマン ATL: 73
4. マニー・マチャード SDP: 68
4. トレバー・ストーリー COL : 68
5.チャーリー・ブラックモンCOL : 67
OPS
1.フアン・ソト WSH:1.185
2. フレディー・フリーマンATL : 1.102
3. マーセル・オズーナATL :1.067
2冠のマーセル・オズーナは6位
バランス良く入っているという点ではマーセル・オズーナでしたが、オズーナはファイナリストからも漏れていました。
ホセ・アブレイユがホセ・ラミレスを交わし、1位
ホセ・アブレイユの得票は2位のホセ・ラミレスとは71ポイント差。1位での投票が70%を超えていましたから、接戦にはなりませんでした。
2014年にROYを受賞しているホセ・アブレイユは今回のMVP受賞でROYとのダブル受賞を達成。ALの選手としては10人目です。
なお、ROYイヤーにMVPも受賞したのは2001年のイチロー選手と1975年のフレッド・リンの二人しかおりません。
またホワイトソックスの選手としてMVPを受賞したのは今回で5度目。直近では直近ではフランク・トーマス(1993/1994)が達成しています。
意外でしたが、キューバ出身のプレーヤーとしてMVPを受賞したのはホセ・アブレイユで3人め。もっと多いのかと思っていました。しかもかなり間が空いていて、前回は1988年のホセ・カンセコ以来のことです。
AL バッティングタイトル
ア・リーグのバッティング・タイトルは以下の通りでした。
AVG.
1.DJ・ルメイヒュー NYY:.364
2 ティム・アンダーソンCWS:.322
3.デービッド・フレッチャーLAA:.319
4. ホセ・アブレイユ CWS: .317
HR
1.ルーク・ボイト NYY:22
2 ホセ・アブレイユ CWS: 19
3.ホセ・ラミレス CLE: 17
3. マイク・トラウト LAA: 17
5. ネルソン・クルーズ MIN: 16
5. テオスカー・ヘルナンデス TOR: 16
RBI
1.ホセ・アブレイユ CWS: 60
2. ルーク・ボイト NYY:52
3.ホセ・ラミレス CLE: 46
3. マイク・トラウト LAA: 46
5. ラファエル・デバース BOS: 43
Hits
1.ホセ・アブレイユ CWS: 76
2. DJ・ルメイヒュー NYY:71
3.ウィット・メリフィールド KCR: 70
4.ティム・アンダーソン CWS: 67
5. デービッド・フレッチャー LAA: 66
OPS
1. DJ・ルメイヒュー NYY:1.011
2. ホセ・ラミレス CLE: .993
3. マイク・トラウト LAA: .993
ホセ・アブレイユもバランス良く上記のスタッツに顔を出しています。打点もすごかったですが、安打数がNLでトップだったというのもすごいですね。右打者でのこの安打数はさすがですね。
ヤンキースのリードオフを務めたD.J. ルメイヒューは3位。かなり有力だと見ていたのですが、今ひとつ伸びませんでした。
これで2020シーズンのBBWAAのアウォードは終了。2020年のレギュラーシーズンは地区内の対戦に限られていたので他地区との比較検討が難しかったと思います。
なお20代でありながらすでに3度もMVPに輝いているマイク・トラウトは過去MVP投票で4位未満になったことはなかったのですが、今季は5位となりました。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント